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#107 目は口ほどにものを言う生活様式

突然ですが、最近グッと注目が集まっている女性アーティスト「milet」をご存知でしょうか。ミレイと読みます。彼女の歌を初めて聴いたのはテレビ朝日のTV 番組「関JAM」で、蔦谷好位置がすごい女性ヴォーカリストがいると紹介した時まで遡ります。私が初聴で感じたのは「Siaが日本語で歌ってるみたいだ」でした。

そのSiaですが、世に登場した頃は前髪を口元まで伸ばし下ろしていて、目を隠していました。でも最近画像検索したら、前髪に隠れていない顔写真がたくさん掲載されていて、彼女の印象が変わりました。その人の印象が、目が隠れているかどうかでこれほど変わるものかと驚きました。


上記のエントリでも書いたバンド、9mm Parabellum Bulletのベース担当である中村和彦も以前はいつも髪の毛で目を隠していたのですが、最近のアー写を見たら髪を切って目が隠れておらず、正直一瞬「誰?」と思ってしまいました。

他にも男性アーティストは目を隠しがちです。イラストに描いた米津玄師しかり、Bump Of Chickenの藤原基央しかり、andropの内澤崇之しかり…。RADWIMPSの野田洋次郎も隠しがち。

漫画の世界にも目を隠すキャラクターはたくさんいます。イラストにも描きましたが、私の中では「キャプテン翼」の佐野満が一番先に思いつきます。ずっと髪で目が隠れていて、飄々としたキャラクターだったのに、比良戸が南葛に同点に追いつかれた時、隠れていた目が初めて現れ「同点か…」の一言。タイムリーに連載を読んでいた私は「佐野カッケー」と思った記憶。


ちょっと逆のことも考えてみましょう。

隠すのは目ではなく、口の場合はどうでしょうか。世に「目は口ほどに物を言う」と言いますが、この新型ウィルスの影響で街ゆく皆がマスクをしている現在、誰しもが常に「目が口ほどに物を言っている状態」なのではないでしょうか。

実はウイルス禍発生以後、私の働いている会社に3人入社しましたが、マスクを外したお顔をほとんど見ていません!ということは、逆に考えるとその3人は入社時に面接した人以外の社員の顔をほとんど見ていない可能性もありますね!すごい時代じゃないですか?入社して数ヶ月経つのに、まだほとんどの社員の顔を知らない…。OH!なんかSF!星新一の世界っぽい!


鼻と口を隠すのと、目を隠すのではどちらがその人をより認識できるのでしょうか。日本は場の空気を読む文化なので、表情を作る時は「目」が大事と言われています。それとは別に、欧米は会話が重要視されるため「口」が大事と言われています。そのため、日本ではサングラスをつけていることがしばしばマナー違反と思われ、欧米ではマスクをつけていることが失礼だったりします。

目の表情が大事とされる日本において、目を隠している彼らは、「自我」の表現を制限しているのかもしれません。単に恥ずかしがり屋なのかもしれないですけど。


PS.
イラストに映画『犬神家の一族』に出てくるスケキヨも描いてしまいましたが、コロナ禍におけるマスク常用を利用した交換殺人トリックを題材にしたサスペンスドラマってもうありましたっけ?これから出てくるんだろうな。

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