今夜は、眠りにつく前にちょっとお米を研ぎたくなりまして
(アルファロメオの巻 その4:最終話)
夏目漱石の夢十夜という作品があります。
第七夜は以下のように始まります。
そんな夢をみました。
何でも豪華な客船に乗っています。
私は一人デッキの少し高い位置から素晴らしい夜景を眺めています。
ふとデッキの先のほうに親友とその細君が仲睦まじそうに寄り添っているのが目に入りました。
はて、普段は親友が細君に寄せる情熱に比べ、細君からはそっけない態度なのだが?
はたしてどうやら細君には魂胆があるようで、なにやら夫である親友におねだりしている様子。
(普通なら、このシチュエーションでは宝石や服を買ってほしいというようなことがピッタリなのかと思いますが、この夢の中ではどうやら“お米を研いでほしい”とおねだりしているらしいのです。
不思議と夢の中では洒落た豪華客船のデッキで美しい夜景を背景にしての会話として違和感はありません。)
親友は『それは出来ない』と困り顔で首を振っています。
私はその様子がほほえましくて、クックックと(シャア・アズナブルのような)二枚目な笑い声を立てました。
親友は私に気づき、助けを求めるような目でこちらを見ていましたが、やがて細君から離れて私のほうに歩いて来て、すれ違いざまに“あと頼むな“という視線をよこすや、脇を通って去っていきました。
やれやれと私は一人取り残された親友の細君のほうへ私は近づいていき、上品なクルーズの雰囲気を壊さないように、紳士的に声をかけました。
『今夜は、眠りにつく前にちょっとお米を研ぎたくなりまして、よろしければ私が…』
いやいや、何コレ?なんでこんな夢みたんだろう?
面白すぎてすぐにメモしときました。
夢日記を書くと発狂するという説がありますが、まぁ、たまにであれば大丈夫であろう。
毎日こんな夢を見るようでしたら、何なら既に発狂している可能性がありますから。
前回、『何でも八百屋でアルファロメオを買っている。』というお話でしたが、いよいよアルファロメオライフが始まりました。
千夜一夜物語(アラビア語でアルフ・ライラ・ワ・ライラ)ならぬ、アルファ夢十夜をお届けいたします。
第一夜 ロッソアルファという色
ロッソはイタリア語で“赤/赤い”ですが、ロッソアルファとは『赤いアルファ』ではなく『アルファの赤』という意味でして、アルファロメオの車は圧倒的にこの色が人気です。
紅の豚でカーチスがポルコ・ロッソ(赤い豚の意味)に言った、“軽薄な赤“ではなく、”非常に深い赤”です。
アルファ155ではシルバーやブラックといった“渋い“他の色も有るには有りますが、そこはひねくれずに、もとよりロッソアルファをチョイスするつもりだったのですが、155V6LTDでは、ロッソアルファ以外は選べませんので、話は簡単。
『この色はイタリアの気候でなければ出せない。』
湘南出身のいかにもあか抜けた、あの“六甲の白い稲妻”を命名した同期入社の男がこう言っておりました。
嘘か誠かわかりませんが、そういわれればそんな気になるもの。
この言葉に大変気分を良くして、傷の補修塗装をせずに済んだアルファロメオショールーム隠し玉の一台に乗ることができたことに心から感謝です。
やはりバンパーの一部とはいえ日本で塗りなおしをしていたら、同じ色でも『やっぱり日本で塗った部分は発色がどうもねぇ。』
と人間の視覚を超えた超識別能力が発揮されたかもしれません。
第二夜 快音ときどきエンスト
搭載されているのは、アルファロメオの傑作エンジン
SOHC V6 2500ccです
なんといってもボア×ストロークが88.0×68.3なんですよ‼
どうです? すばらしいでしょう!フンガー!(鼻息)
シーン…あれ?反応が…
解説せねばなるまい。
エンジンにはピストンという茶筒のようなものが入っておりまして、6気筒エンジンだとこの茶筒が6個あるわけですが、茶筒の直径をボア、エンジンが動いているときに茶筒が上下する距離をストロークといいます。
排気量を計算してみましょう。
茶筒のふたを上からみた面積はπ×ボアの2乗×1/4
その蓋の面が上下することで描く体積は上面面積×ストローク。
それが6個あるので排気量は上下動する体積×6です。
もうエクセルでサクッと計算しちゃうと、
茶筒ふた面積が60.8平方センチメートル。
上下に動くことによる体積は415.4立方センチメートル。
これが六個で2492.4立方センチメートル(cubic centimeter)で、
すなわち2500㏄
2500に足りないじゃないか!と怒らないでください。
大体車のエンジンの排気量は世界万国、あらゆるメーカー、
スーパーでのお値段のようにピッタリからちょっとお値引き
されているのが普通です。
これでこのエンジンの何が素晴らしいか、もうわかりましたね。
再び静寂が聞こえる。Sound of silence
ボアよりストロークの値が小さいものをショートストロークといい、
逆だとロングストロークです。
ショートだとピストンは短い距離でチョコチョコ素早く上下を繰り返します。
マラソンだと瀬古利彦選手のようなピッチ走法で、車のエンジンとしては高回転型。
ロングだとゆったりと上下するストライド走法で、低回転でも力を発揮して乗りやすい特性です。
乗用車のエンジンは乗りやすさを重視してロングストローク、レーシングカーは高回転時の最高馬力を重視してショートストロークになります。
”チョコチョコ動いているのに馬力が出る”というのがイメージしにくいという人は、足がぐるぐるまわって猛スピードで走るのび太の様子を思い浮かべてください。
実は88.0×68.3という数字は、かなり強烈なショートストロークでして、
日本を代表するスーパースポーツ、スカイラインGT-R R32のエンジンですら86.0×73.7であるということからも、アルファV6がいかにエンジン特性を高回転域重視にしているかわかりますね。(ただし現代の車のエンジンはいろいろな改良でロングストロークで乗りやすく、しかも馬力が出るようになっています。)
エンジン回転数を上げていくと、BMWの六気筒エンジンなどで“シルキー”と形容されるモーターのような滑らかさはありませんが、
ブロロロロー、ブロロロロー、ブロロロロー⤴
とバロム1のマッハロッドのような、いかにも自動車というような快音を奏でてくれるエンジンです。
車を買ったばかりの時、
『2500㏄もあったらトルク(車を動かす力)が大きくて乗りやすいだろ?』
と言われましたが、ショートストロークであることから、低回転でのトルクはそれほどでもなく、発進時にクラッチをつなぐときにエンストしてしまうことも。(度々ではありません、あくまで時々です)
第三夜 遠出の記憶
意外と遠出はしません。
一番遠くにいったのは新潟県かな?
それ以上北には行った記憶がありません。
あれは1998年に長期の出張で新潟県で7か月過ごした時です。
休日など、さすがに車がないと何もできないので、途中一回自宅に帰り、アルファ155に乗って700㎞、はるばる新潟にやってまいりました。
新潟といえば東北!ではありません。少なくとも。
では何地方か、というとなかなか難しい。
北陸地方といわれることが多いように思いますが、
分け方によっては中部地方とも甲信越地方あるいは信越地方といわれたり、広域的には関東です。
しかしどのように呼ぼうが、やっぱり東北地方である山形県と福島県に接しているだけあって純然たる北国!冬は豪雪でした。
これは想定外!現地でスタッドレスタイヤを買いました。
普通のタイヤは指定のミシュランですが、スタッドレスは一時的な使用なのでお求めやすいブリジストンで!と思ったのですが
それでも4本で12万円(くらいだった記憶が)!高っ!
これも想定外でしたが、タイヤサイズが205/45-16という特殊なサイズなので急激に高いわけです。(どうも45という数字のところが、元凶らしい)
1か月の出張手当が軽く吹っ飛ぶが、スタッドレスを履かないことには冬の間中走れないのでは仕方ない。
覚悟を決めて購入。
普段は温暖な瀬戸内気候の圏内で暮らしている私はこんなに雪の上で運転したのは初めてです。
最初はおそるおそる運転していましたが、ずるずる滑るのが楽しくてだんだん大胆に。
周りが田んぼのあぜ道より少し広いくらいの道でハンドルを少し乱暴に切っていたら、いきなり後ろタイヤがすべって、車が横を向きかけ、立て直そうとハンドルを切ると今度は反対に車が向くといういかにも雪道素人の運転になり、肝を冷やしました。
何とか態勢を立て直せたものの、心臓バクバク。
あやうく田んぼへ突っ込み、
燃えるおとーこのー、あーかーいトラクタァー
になるところでいした。
第四夜 故障というほどのものはありません
車を買って2~3年目くらいたった時だっただろうか、ある日駐車場へ出かけて行って、キーを回すも、全然エンジンがかからない。
すわ!一大事とディーラーさんに電話。
なんなら車載できるようにトラックで駆けつけてくれましたが、これは燃料噴射をするための電気部品であるリレー交換で直りますね。とその場で修理してくれました。Lucky!Happy!
セルモーターを回してもエンジンがウンともスンとも言わないときは、スパークプラグが点火していないか、燃料を噴射していないかなので、スパークプラグが問題なければ怪しいのはこのリレーなのですが、ときどきイモビライザーの不良が原因になることもあります。と教えてもらいました。
イモビライザー(略してイモビ)というのは盗難防止装置の一つでして、車のキーを使わなくとも配線を直結して電気を流すことでエンジンをかけられてしまうのを防止するように、キーから暗唱コードを車に送り込み、コードが合致したときのみエンジンがかかるようにするもの。
キーからのコード送信が壊れたときの対処法(セキュリティーのためにイメージのみお伝えします。)
まずは予備のキーで試しましょう。
予備のキーがない場合は次の最終手段。
イモビ解除のための5桁の暗証番号というのがオーナーにのみ知らされておりまして、その暗証番号を車に入力すればよいのですが、アルファ155の運転席にはタッチパネルはおろか、キーボードのようなものもあるわけはございません。
ではどうするかというとアクセルとを3回踏むと“CODE”のランプが点滅を始める。この点滅の数を数えて、一つ目の数字の回数点滅を繰り返したとき、Now!アクセル一回踏み込んではなす。そしてまた点滅に戻り、数を数えて2つ目の数字の回数で、はい、アクセル。これを5回繰り返す。
ピカッ、ピカッ、ピカッ、…ピカッ、ガバッ(アクセル踏み込み)
ピカッ、…ピカッ、ガバッ
ピカッ、ピカッ、…ピカッ、ガバッ
ピカッ、…ピカッ、ガバッ
ピカッ、ピカッ、ピカッ、ピカッ、ピカッ、ピカッ、ガバッ
いやいやいや、緊急時にこんなことやってられないでしょう。
昔のダイヤル式電話での火事通報の際、ダイアルがジコジコジコと戻っている間に一旦落ち着けるようにと
119番(最後の9のあとつながるまで少し間が開く)
にしたのと同じ理屈なのだろうか?
一度、緊急に備える自主訓練としてイモビのコードが入っていない予備のキーでこれをやってみましたが、気が遠くなるような悠久の時をエンジンのかかっていない運転席で過ごしました。
10年くらい経つと、走行中に、時々スピードメーターが急に0㎞/hを指して、また復帰するようになり、その頻度がだんだん高くなってきました。
スピードメータが0のときは距離計も進まず。
スピードメータを点検しても原因は不明。メーターの交換必要との判断ですが、アルファ155が生産中止になった1997年から既に9年経っており
メーターはすぐには入手困難ということで、探してもらいながら様子を見ることに。
スピードメーター以外にも、もう手に入りにくい部品があるようで、
エンジンとかサスペンションとかいった重要かつ比較的交換頻度の高い部品は問題なく入手可能なのですが、外装部品とかが入手困難になっているとのこと。
特にヘッドライトのカバーなんかが入手しにくく、ぶつけて壊れたりすると修復不能で、最悪車検を通すことができなくなるという恐ろしい宣告を受けました。
まぁサイファーさんもサングラスが壊れたんじゃあ、カッコが付かず、外を出歩けないだろうということです。
第五夜 塗料だってかんばってます。
部品の入手性が悪くなるのに呼応するように、車体自体も劣化は進みます。
天井などお日様の光を全身で受け止めるような部分からだんだんと、退色を開始。
実は新車のときからZender のエアロの部分だけは、色が少し違っており、劣化も早かったので気になっていたのですが!
ブルータス(レッドだけど)お前もか?
赤系の色というのは、太陽光線のスペクトルのうち、波長が短い(すなわち振動数が高くエネルギーが強い)青系の色を吸収するから赤く発色するのだそうです。
その分、塗膜の分子構造が光の強いエネルギーで壊されやすく、変色するのは避けられない。
赤は情熱の色といいますが、自らが高いエネルギーを放出するのではなく、エネルギーの高い青い光のエネルギーを毎日、毎日、頑張って吸収してくれているというわけです。
トップガンマーヴェリックでいえば、上層部からの無茶振りミッションを自分がいったん受け止めて部下に冷静に命じるサイクロンのような色です。
この話を知ってからは赤いものを見ると
『毎日ご苦労さん。』
と思ってしまいます。
第六夜 お留守番のご褒美
2009年に唐突に中国の工場に赴任することになりました。期間は最低2年で帰国の日は未定です。
でも幸いにも奥さんと当時1歳になる娘もいっしょに来てくれます。
ではもう一人の扶養家族であるアルファ155は?
普通はこういう時は、皆さん車を手放すようですね。
この時になってもスピードメーターの交換部品は見つからず、その他の部品に関しても車検の度に探すのに時間がかかり、且つ金額もなかなか高額。
車の維持も大変になってきました。
またディーラーさんからも、
『部品が入手しにくくなっており、いつまで車検を通すことができるかはわかりません。』
と言われてしまいました。
正直踏ん切りをつけるいい機会なので、ここらで手放そうかと決断をしかけたのですが、奥さんが
『乗りたいんだったら、売らずに置いとけば。』
と言ってくれました。
私がよほど情けない顔をしていたのだと思います。
ありがとう。感謝の気持ち再来。(今夜はお米を研がせていただきます。)
そして中国渡航前に実家(例のシネパティオという映画館がある“市”のさらに郊外の“町”です)に車を持っていきました。
月極の安い駐車場(とうかジャイアンリサイタルが開催されるような場所)を借りてご安置。父親にも時々エンジンをかけて欲しい、とお願いして中国へ。
結局中国には4年間赴任し、日本に帰ってきたのは2013年の春です。
日本に帰ってきて、落ち着くと実家を訪れ、久々のアルファ155との再会。
好久不見!
エンジンはコアラ!の父親が定期的に火を入れてくれていたため、問題なくかかりました。
ただ走行していないので車体のどこに傷みがあるかはわかりません。
そして問題なのはやはり塗装。
空き地でのジャイアンの歌の衝撃波、もとい屋外での容赦ない直射日光を受け続けた4年間で、天井からボンネットまでだいぶひどいことに。
車検も切れているので道路を運転することもできず、実家近所にあるアルファロメオディーラーさんにお願いして引き取りに来てもらいました。
ここでアルファ155には留守番のご褒美にと、オーバーホールと全塗装を行うことにしました。
全塗装するとクワドリフォリオやビショーネのステッカーはもう入手できないので、
『もとの状態を再現できませんよ!』
ということでしたが、派手なマーキングのない、ロッソアルファ一色というのもまた良いだろうとGoを出し、指折り数えてオーバーホール完了を待ちました。
ディーラーさんによると一番苦労したのは動きが怪しいスピードメーターだったそうです。
これが動かないと車検は通らないので、メーターを分解してなんとか電気接点を繋ぎ直していただいたとのこと。(ディーラーさんには大変だったと結構ブーブー言われました。)
待望の受取り。
塗装はさすがプロ。
新車の時には少し色目が本体と違って人知れず気にしていたZenderのエアロまできれいなロッソアルファで統一されています。
イタリアで塗装しないと出ないといわれたオリジナルの色よりも、むしろ立派に見えるのですが、そこは深く突っ込まない。
芦田川周辺の気候がイタリアに近かったということでしょう。
ディーラーさんに、
前は8年くらいで色が退色し始めたけど、今度はどのくらいもちますかね?
と聞いたところ
『条件によっても違うのでなんとも言えないけど、塗料の性能も日々進歩しているから…』ということでした。
既に再塗装から9年6カ月たった今でもきれいな色で、いつも惚れ惚れしてしまうのです。
第七夜 車の調子は自分の体と一緒
中国からも戻り、再び元気に走れるようになっていたとある朝、またしても唐突にエンジンがかからず。
もうまったく慌てません。
このエンジンがウンともスンとも言わない感。
フム、これは最初に起きたとき同じ症状だな。
もう自分の体のように、なんとなくわかるものです。
例えば偏頭痛、これまでに2回だけなったことがあるのですが、なかなかしんどいですね。
最初は大学生の時。
寒いところから急に教室に入ると目の前がチカチカして、額の当たりがひどく痛みます。
頭が寒い空気に触れ、収縮した脳の血管が、温かいところへ行って急に血流が増えたときの痛みだそうで、理屈は正座したあとの足のしびれと一緒らしい。要は脳のしびれということです。
1回経験して理屈もわかると、2回目は、目がチカチカした時点で
『あっ偏頭痛来るな』とわかります。
また2年前、刺身包丁を研いでいると、急に腹部に激痛が!
あまりに痛すぎて、これが腹痛なのか、包丁研ぎ運動が激しすぎて腹筋が痙攣したのかも区別がつかない。
既に外は暗くなっている時間でしたが、どうにも我慢できないので、奥さんに車(トヨタ)を運転してもらい病院に行きました。
病院では、発症時の状況をありのまま話さなければと思い、
『包丁を研いでいたんですけど、急に…』などと間抜けな説明をしましたが、診断結果は尿管結石。
看護師さんには『ご主人、一生懸命包丁研いではったんやね。』と優しい声をかけていただきました。
実はふるさと納税のお礼で魚を丸々一匹ゲットしたので、最高の切れ味で刺身にしたかったのです。とまでは説明しませんでしたが。
ちなみに尿管結石は石が1㎜くらいで小さいので、特に治療なし、座薬を入れて痛みを和らげ、出るまで待とうホトトギス
どのくらいで出るんでしょうか?
『早ければ明日にも、長くて2週間』(2週間は長いな…)
毎回トイレでは、茶漉しみたいなので石が出るか確認
なかなか大変ですが、慣れると毎日がガチャみたいで結構楽しいものです。
尿管内での石(シュウ酸の固まったもの)状態によっても痛みがあったりなかったりです。
後半はまったく痛みがないことが多かったのですが、知らないうちに茶漉しをすり抜けて石が出ちゃったのかと逆に不安。
石が出たときは、SSRゲット並みに、やったーって感じでしたね。
なかなか病気にしてはイベント性に富むものかと思います。
一度尿管結石になった人は体質的にシュウ酸が固まりやすいので再発の可能性大らしいですが
次はすぐに、『あ!尿管結石 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!』とわかるはず
Welcome 結石 to my Body.
でアルファ155ですが、ディーラーに電話して、推定原因の説明はしたのですが(尿管結石までは言ってません)
『一概には言えないので車を持ち込んでいただくのが最善かと。』との見解
いや動かないから電話したのですが。
お店から車で取りに行ってもいいですが有料になるので、JAFに入っていれば無償でレッカー呼べますよと、アドバイスいただく。
やってみると
JAF様、来てくれました。
無料です。(レッカー代って結構高いので大助かり)
レッカーの人も、
『おー、アルファ。車高低いね。サスいじってます?』
いやノーマルですよ。
『おーすげーな』
と喜んでくれました。
結局思った通り、リレーが原因で、すぐ修理は完了し、バスで引き取りに行きました。
第八夜 今年の車検にて
2022年春、今回も車検よろしくお願いします。
今回は大きな交換部品もなく無事終了と思っていたら、車の受取り時に、
『マフラーから吸音用のグラスウールが出てましたので、取っときました』とのこと。
すぐには意味がわからず、
えっ?なになに? グラスウール? いつ出てました?
『車を持って来られた時に、マフラーから1mくらい出てました。』
マフラー内部のグラスウールを押さえる板が、腐食して一部外れた可能性があるとのこと。
まぁ引っ張って取ったら、出なくなったので、このぐらいグラスウールが減っても排気音はほとんど変わりません。様子を見ましょうとのこと。
ダメだったらマフラー交換になりますね。
マフラーの交換って部品あるんですか?
純正部品はないですね。 でも同じ形のものを作ってくれるメーカーあるんでそこで作れます。
へー
グラスウールってどんなの?見せてください。
えっ!これって老婆の髪の毛みたい!
車の後ろから出てたら、絶対警察に通報されるレベルです。
”様子を見てください”ということでしだが、様子など見る間もなく、家に着く前にガソリンスタンドへ寄って点検すると。
既に、マフラーから (✿✪‿✪。)ノ コンチャ♡
その場で引っこ抜くも、ずるずるずるずるといつまで出てくるの?
まるで昔のドリフターズのコントを思い出しました。
志村けんが田舎から出てきたおばあちゃんを演じて、一人で孫の家にいる時にティッシュを取り、『次のが出てくるんだね、ありがとね。もういいよ。』シュッ。『やっぱりでてくるー』といつまでもティッシュを取り続けるやつ。絶対誰も知らないでしょうね。このコント
なんとかそーと抜き取り、グラスウールがやっと出なくなる。
これで様子を見よう。
走りながらも気になってバックミラーで後ろをチラチラ見る。
チラ!大丈夫。
チラ!大丈夫。
そしていい気になってブーンとエンジンをふかす。
しばらく走った後、後ろチラ!
『あっれー、後ろにピロピロとやたら長いものひきずっているぞ‼』
しかも1mや2mどころじゃなさそう。すぐに車を止めようにも止めれそうな広い路肩は見つからず。
しばらく走って少し車通りの少ない道に入って止めることができました。
なんと10m以上の長さになった例の老婆の髪を引きずって走行。
これはもう事件です。
また志村けんのティッシュのコントをやってなんとか収拾。
もうこれじゃあ走れない、
とディーラーさんに電話をしてすぐにマフラーを注文。
材料から手配の完全オーダーメイドです。
1か月から1.5か月かかるというので首を長くして待ちますが、なかなか出来たという連絡がない。
問い合わせると、戦争の影響で材料の輸入が滞っていたのですが、もうすぐ入荷するので、それからマフラー作り始めます。
うーん仕方ないですね。
更に1か月待つ。
おずおず、あのーまだでしょうか?
マフラーを作るメーカーが倒産しました。
ガーン。倒産は気の毒だが、アルファ155も気の毒だ!もう走れないのか?
まだ別の手をあたっているとの事で希望をつなぐ。
しばらく待つと、なんとマフラーが手に入ったとの連絡が。
ただし形はメーカー純正ではありませんよ。
ということですが、走れればなんでもよいです。
またマフラーからチロリンしないよう、エンジンを極力吹かさずにディーラーさんに行き、マフラー交換してもらう。
どんなんだろう? オー排気管が2本出しになっている。
あんまり詳しく聞いてはいませんでしたがCROSというメーカーのもので、今はもう155用は作っていないのですが在庫で残っていたのを見つけていただいたとのこと。
壊れてもいないのに、ただドレスアップで部品を変えるのは忍びず、
すべて純正部品を装着していましたが、壊れて、交換部品がないなら仕方ない。
なんと26年目にしてレーシーなマフラーへの交換でおじさん(車も運転手も)ちょっとテンションアップです。
エンジンをかけてみると、なかなか野太いサウンド。
なんだったら、だいぶグラスウールが取れてしまっていたマフラー交換前の状態より、音量が大きいくらいです。
もともとは運転していて聞こえるのはエンジン音でしたが、排気音も合わさり、少しにぎやかになりました。
第九夜 今の調子
エアコンがときどきグレて言うことを聞いてくれなくなります。
これまでは外気温センサーの故障とか、コンプレッサのガス漏れとかでいろいろ直しはしていましたが、最近はエアコンのON,OFFや温度調整用の操作パネルが時々液晶表示がすべて消え、“完全に沈黙”。
どうも夏の日差しの強い日に車の室内が高温になると操作パネルが暑さでダウンするみたい。
頑張れ、傷は浅いぞ!と操作パネル付近をパタパタ扇ぐのですが、なんせ夏の車内、扇ぐほうが汗だくになってます。
まぁ走るには全く支障がないので、窓を開けて風を取り込みながら走る。
かつてエアコンが装備されていない時代の車には風を内側に取り込める三角窓というのが付いていましたが、今の車にはないので、左掌をチョップの形にして斜め前方に向け、指先を窓から少し出すと走行中風がうまく入ってくるのです。
別に『こちらに見えますのが、リンガーハットの長崎チャンポンでございます。』とガイドをしているのではありません。
(これは車の免許を取るときに、路上教習で自動車学校の先生がやったギャク、いや初の路上運転中そんなギャグに反応できる余裕ないですけど。余裕があっても笑えるかどうかは自信ありませんが)
そして風を取り込んでだいぶ車内の熱気が消散したためか、目的地に着く頃になってやっと操作パネルが意識を吹き返す。
エアコンの野郎!働かずタダ乗りしやがって!
エアコンが運転手を冷やすのか、運転手がエアコンを冷やしているのかわかったものではない。
まぁこんな状態のため、エアコンが効かないのは夏の間だけで問題ありません。いやあるな。
ドアもだいぶ傷んできましたね、助手席のドアは外から開けるときはドアノブを上に持ち上げるように引っ張らないとドアが開かないので、家族がたまに乗るときには、ドアが開かない!とプチ騒ぎになります。
また開く時にもギシギシと音を立てるので、どこか歪み気味なのでしょう。まぁドアが開きっぱなしになるよりは、いいですね。
28歳でこのアルファ155V6 LTDを買い、なんだかんだありながらも今まで乗り続けてきました。
私ももう54歳、五十肩なのか、慢性的に右肩がゴリゴリいっています。気が付くとアルファ155の右ドアも開け閉めするときギシギシと音がするようになっています。
お互い歳をとったなぁと実感しつつ、アルファに乗るときには、いつも
『共に頑張ろうや』
という気持ちにさせてくれます。
これはどんな高価なスーパーカーに乗ろうとも、お金では買えない歴史の重さかなと思います。
第十夜 例の三角形
アルファの巻きの最初にお見せした鼻先の三角形、アルファの盾ですが、いまだに何色に塗ろうか思案中。
そもそもこの三角形の部分だけは、なんだかいろいろと傷みが激しい。
三角形の枠はもともと塗装ではなくメッキなのにつやがなくなるし。
あっ”メッキが剥げる”といいますが、剥げたのではなく、なんか表面が少しずつ削り取られてざらざらになった感じ。
周辺の塗装はなんともないのに不思議です。
そして三角形の真ん中にあるアルファのエンブレム。
車の後ろにもエンブレムが付いているのですが、後ろのはきれいなままなのに、前のエンブレムはなぜか色が剥げるというか退色して色が落ちていく。
それでオーバーホールのとき新品に交換したにもかかわらず、またもや色落ち。
三角形といえばピラミッド。
ピラミッドパワーで牛乳が腐らないというのがありましたが、この三角形はピラミッドではなくバミューダトライアングルか?
2020年のゴールデンウィークにこの部品を取り外して、再塗装しました。
メッキは出来ないので、銀ではない別の色にしようと思い一思案。
車体と同じ赤にするとアルファ155の初期モデルと同じだし、せっかく自分で塗装するのに、オリジナリティがない。
アマチュアレース用に改造したアルファ155の写真など見ると黒に塗装しているのをよく見かけるがちょっと黒い三角形が目立ちすぎるので、間をとって黒っぽい赤はどうだ!いや赤っぽい黒かな?
きれいな黒っぽい赤っぽい色を探してみます。
(中略)決めました。
トヨタのレクサスなどに採用されているブラキッシュレッドマイカ。
黒っぽい赤のパール色という、名前では想像しがたい色です。
そして色あせたアルファのエンブレムは渋く黒で塗装。
(後ろのエンブレムは鮮やかなオリジナルのままです)
使用したソフト99の缶スプレーは塗膜がかなり丈夫なはずで、しかもブラキッシュレッドマイカの上からクリアーコートしているにもかかわらず、3年もたたずに写真のような状態になってしまいました。間違いなくここはバミューダトライアングルです。
またブラキッシュレッドマイカで塗り直すのもシックでよいのですが、
やはりせっかく塗るなら違うイメージにするのも一興かと思案中。
あのアルファの三角形からボンネットの中央付近のバルジのラインにつながる線。
なにかに似ているような、そうだ!こんなのどうでしょうか?
F/A-18E ピート”マーヴェリック”ミッチェル大佐機 仕様です。
どうでしょうか?
ボンネットに塗装する勇気はないので、ラッピングフィルムで塗り分けすれば、再生可能。
カッコいいとは思いますが、
これは絶対家族から大反対が来るだろうなぁ。