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惑星ランデヴー

実家に泊まって、出張してから帰る。出張明け。途中で、急にパン屋とピーナツ屋に寄りたくなり、寄って買い物。

パンは、パートナーの分も何気に買ってしまった。彼は今日は泊まり仕事だから、帰ってこない。出先から行くと言ってたな。帰りに、仕事場に寄って、パン、差し入れようか。ちょっと喜ぶ顔が浮かぶ。

高速みたいな国道に入る。

今日は娘のCDかけながら、ちょっと熱唱してみる。魂の相手が隣にいてるのがわかるかしら、なんて歌詞が聞こえる。わかってもわからなくても、目の前にいてる、ということは、そういうことだよね。ちょうど出張先でも、そんな話だった。

パン屋で買ってきた小さな芋のタルト。食べたくなったなー。旦那ちゃんには他のパンもあるから、これは一人でたべちゃうか、、と、運転しながら一口たべた。

すっと前に入ってきた車が、ハザード。すんませーん、て感じかな。

番号、、番号!  番号っ!!!

わあー、旦那ちゃんだ!

おいおーい。ブンブン手を振る。ハザードカチカチ。

会えちゃった、会えちゃったー!!

タルトは一口だけで、魂のうたをまた、熱唱する。なんなら、声を震わせて。この瞬間。

後ろを追っ掛けて、車線変更も、スピードも合わせる。国道出口のカーブは、まるで一緒にスケート滑ってるよう。

仕事場についていって、パンあげよう!と思ったら、少し手前の空き地で止まった。わたしも止まった。

パンを分けたげる。半分にして袋にいれる。のぞきにきた彼。会えたね。うんうん。パンあげるね!ありがとう。ズボン履き替えるわ。と自分の車に戻ってた。

パンを用意して、渡しに行く。あせるわ、と言ってる彼。時間ないの?うん。

じゃ、パン。ありがとう。

これ、匂いする?(香料の、ってこと) するよ。買ったの? うん。洗っといて。 え、いやや、匂いのは。 そっか、、 あ、あした着たいの? うん。 じゃ、洗っといたげるわ。そのかわり帰ったらちゅーしてよ。 ありがとう。行ってくるね。

3日ぶりくらいに会ったのよ。出張前に、お客様がきて、それから。

家に帰るか、帰らないか。電話するか、しないか。なるべく会う。なるべく電話する。そんな時間も過ごして、そして今は、わたしの気持ちを一番大事にしてる。ちょっと会いたいし、多分、帰ったほうが彼も安心してくれるだろうけど、この日の仕事のために、集中したかったんだ。ひとつひとつ、丁寧に向き合った。

そしたら、会えたね。楽しかったし。興奮したし。

ランデヴーって、逢引。意図して会うことだって。惑星の意図なんて、ないもんね。

軌道をすべるように、進んでいくんだなー。

いつもみんな居てるし、逢うべきときに、逢える。

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