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私には母親がふたりいる

高校卒業後、シドニーへ留学。その後4年半の間、ずっとホームステイをしました。

そのホームステイ先で出会ったのがニュージーランド出身のホストマザー。

4年半の留学生活を乗り越えられたのは、彼女のお家で過ごせたからと言っても良いほど良くしてもらいました。

彼女にはすべてを受け入れてくれるような優しさがありました。学校でちょっと良い点数をとった時はすごく褒めてくれたし、誕生日の日は朝起きると家中飾りつけてあってプレゼントとメッセージカードがデスクに置いてあったり、とにかく「自分はこの人に想ってもらえている」「この人の心の中には、自分の居場所がある」ということを長く生活するうえで感じるようになりました。

上記のような経験をしたことがなかったので、最初はなんかどう喜んで良いのか分からない自分がいました。少し良い点数を取っても「もっと良い人なんていっぱいいるし」とか誕生日のお祝いも笑顔がひきつるというか祝われることに慣れていませんでした。

今振り返ると、凍りついていたような自分の心が、ホストマザーの温かい接し方でどんどんと溶けていったような感覚があったと思います。

19歳という多感な時期に、こんなに受け入れてもらえる人にたまたま出会えた経験は今の自分に大きな影響を与えてくれています。今の自分があるのは彼女がいてくれたおかげです。

自分もこんな影響を与えられるようになりたい。他人の冷たい心を温められるような心を持ちたいと思うようになりました。

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