社会復帰するまで23

こんにちは。今日はお休みを頂いて一日ボーっと過ごしていました。たまにはこんな時間も必要かなと、都合のいい理由をつけています。




さて、向かいのおじいちゃんが亡くなって数日、向かいのベッドは空きのままの状態でした。

特別思い入れは無かったけど、やはり知っている方が亡くなるというのは、何とも言えない、心に虚無感を生んでいました。

それでも自分なりに頑張らなければと思い、普段通りのリハビリをこなしていました。



装具を使って歩く毎日でしたが万が一の事も想定し、今日は車椅子の練習をすることになりました。

Y先生が持ってきたのはいわゆる介護の為の車椅子ではなく、足の不自由な方が使う専門的なソレでした。

背もたれに後ろから押すための手すりが無く、一般的な施設に常設されいてる物よりも圧倒的に軽量化されていました。


『toshi君!今日は気分転換にこれを使って練習してみようか!』

装具を作って以来の車椅子、しかも以前乗っていた物よりも明らかに軽く、乗り心地も格段に違いました。


『今日はな、この車椅子の前輪を上げる練習してみようか。それが出来ればそのまま、後輪だけで前へ進むんや!これは砂利道を走る時にかなり便利やからぜひ覚えてほしい。』



…???



この人は何を言っているんだ?


めちゃめちゃ難しそうな事を、いとも簡単に言っている。現実、手本を見せると言ったY先生が思いっきり転倒しているのを見て余計に不安になりました。

こんな状態です。

ダウンロード

動画もあったのでアップします。

いやいや、チョー難しいやん!Y先生!簡単に言っちゃイカンよ!



こちとら学生の時に一輪車もロクの乗れなかった、生粋の運動オンチです。そんな男にこの人はなんて難題を課すんだと思いました。


そうと言っても逃げる術はないので、いざ車椅子へ…

勢いをつけて前輪を上げようとするのですが、少し上がるだけですぐに地面に着地。



あのね…怖すぎるよ(笑)



コツはビビらずに、大胆に重心を後ろに乗せることらしいのですが…

無理無理!健常者の方でもこけるの怖いでしょ?僕はもっと怖いよ!



この時はまだ【コケる】という事を経験したことがなかったので、

コケる=死

ぐらいの強烈な恐怖がありました。



『いけるいける!俺を信じて思い切ってみろ!』

そんなY先生の言葉も全く耳に入ってきませんでした。

ただ前輪を浮かしては着地すること1時間…

自分なりに少しコツを掴みました。

前輪を浮かした状態で、車輪の細かい動きでバランスを取れている自分…


今考えれば、その時の動画撮っておけばよかったな。


身体的にかなり歩けるようになってはいたのですが、練習の為に今一度、車椅子に乗っての生活を試みました。


続きは明日書きます。

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