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弱気は最大の敵

若い頃、散々バカやって他人の人生引っ掻き回したツケが回ってきて、案の定悪性の癌にかかった。

術後間もなくリンパ転移

仲間から寄せ書きを書いてもらい、とんでもない額の見舞い金をもらって自分は再び手術を受けた。
 

抗がん剤で髪が抜け落ち全身ガリガリになって指も手もマッチ棒みたいになった時、いつも病室の壁に張っていた広島東洋カープの「炎のストッパー」こと津田恒美

「弱気は最大の敵」


この言葉だけを自分に言い聞かせ、耐え抜いた。

「痛みは邪魔だ」

「苦しみは邪魔だ」


そう叫びながら、マッチ棒みたいな手が暗闇の中を手探りで掴んだのは、再びこの混沌の世で生きるという試練の切符だった。

その、

「おめーだけが理解してる死生観やんけ」

的な勘違い部分が自分のマイナスになるのはよく理解している、

所詮自分は何者でもないのさ。

ただね、自分の中のヒーローにはこう誓ったのさ、

「津田投手のように、真っ直ぐ勝負」

いつかそんな人間になれるかもって夢見るくらいは試練の世のタイムサービスとして、観てもええんかなって思うのです。

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