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ロジックツリーで考えるマーケティング施策アイデア

こんにちは!とすけ(https://twitter.com/tosuke09)と申します!
普段はデジタルマーケティングの支援会社でコンサルや自社の事業企画をしています。

おもに仕事をしていて自分自身が疑問に思ったこと・困ったことに対しての考え方を発信していきます!

今回は「マーケティング施策のアイデア出し」をテーマに記事を書こうと思います。
特別なテクニックやスキル/知識を使うものでもなく、何ならごく当たり前の話ではありますが、私の周りでも「どんな施策を打てばいいのか?」と悩まれている方も多い印象ですので、アイデア出しのきっかけとしてお役に立てば幸いです!

ロジックツリーって?

多くのビジネスパーソンの方にとってなじみの深いものだと思います。
何かゴールとなる指標の構成要素を分解して、ゴール指標の成果に影響することを明確にするために使われる考え方です。

例えば、下記のような分解のイメージです。
(本会員数についてはスポーツジムのような体験入会があるモデルを想定しています)

売上=客数×客単価×購入頻度
本会員数=(体験入会者数×入会率)+(既存会員数×継続率)

もう少し複雑な分解を使われている方も多々おられると思いますが、特に売上の分解の仕方などは教科書的によく出てきますよね。

こうして分けたあとに「売上」をあげるために「客数」を増やすのか、「客単価」をあげるのか、「購入頻度」を増やすのかを設定し、数値の改善を図っていくのが一般的な流れです。

例えば、「客単価をあげる」ということを考えたときに、

客単価を上げる=「購入商品あたり単価」×「1回あたり購入商品点数」

といったようにさらに分解を行い、具体的なアクションに結びつけていきます。
例えば、「1回あたり購入商品点数」を増やすために、「○個購入でオリジナルアイテムプレゼント」といったキャンペーンを実施するようなイメージです。

こうした分解はすでに考えられたこともあるかと思いますが、じゃあ「1回あたり購入点数を増やそう」となった時に、抽象度が高く打ち手が思いつきにくいといったお悩みもあるのではないでしょうか?

ロジックツリーの分け方もいろいろ。自分の事業にあわせて具体的な軸で分解してみよう

私自身がアイデアを考える際は、当然上述のようなロジックツリーを書いて、ボトルネックを探りにはいくのですが、アイデアを広げるためにより事業に即した具体的な軸で分解することを心がけています。

テーマパークの売上を例に考えてみます。
シンプルに分解をすると下記のようになるでしょうか。

売上=(1日あたり来場者数×チケット単価)+(1日あたり来場者数×レストラン利用率×レストラン利用単価)+(1日あたり来場者数×グッズ購入率×グッズ購入単価)

こちらをベースにしても何を伸ばすかのあたりをつけ、アイデア出しをすることはできるかなと思います。
ただ、それを「どう伸ばすか」のあたりまではつけにくく、アイデア出しをするには少しハードルが高い印象です。

では、こちらをより具体的な軸でわけてみます。
※わかりやすく「来場者数」だけを分解の対象とします

あくまで一例ですが例えば下記のような分け方ができるのではないでしょうか。

①時間帯でわけてみる
来場者数=「朝から来場」+「昼から来場」+「夜から来場」(×平日・休日)
②どこからきたかでわけてみる
来場者数=「近隣地方(国内)から来場」+「遠方(国内)から来場」+「海外から来場」
③顧客層でわけてみる
来場者数=「ファミリー」+「友だち」+「カップル」+「シングル」+「その他」

このように分解をしてみると、伸ばしたい指標をより具体的にイメージしやすくなるかなと思います。

テーマパークではよく夕方以降の来場専用価格のチケットがあると思いますが、これはまさに時間帯別に来場者を分け、来場者の少ない、夜間帯の来場者数を伸ばすための施策といえそうです。

USJのマーケティング施策を思い出してみると・・・

こうした目線でUSJのマーケティング施策を思い出してみると、アイデアが先だったのか、こうした分解が先だったのかはわかりませんが、上記のような整理のもとで成り立っているのでは?と思います。

例えば、ハロウィンホラーナイトは「季節ごとの来場者数」「時間帯ごとの来場者数」あたりで分解をし、来場者の少ない「秋」「夜間」に顧客を呼ぶための施策として検討されているのだと思います。

また、USJでは過去年間パスポートを15,000円程度で販売していたのですが、こちらも来場者数の少ない「平日昼」を狙って来場頻度の高い「近隣」の「友だち(おそらく大学生)」層に向けた価格設定だったのでは?と思います。

またハリーポッターやニンテンドーワールドなどはおそらく海外からの顧客を狙った施策ですよね。

この辺りの詳細は森岡毅さんの書籍に詳しく書かれていますのでそちらを手に取っていただければと思いますが、こうした切り口でパークの状況を読み取りながら施策を検討されていったのだと思われます。

あとから振り返って整理する分にはあたりまえのようにみえますが、実際はここの切り口(分解の軸)がなかなか出てこないですし、分解できたらアイデアが自動で出るわけでもありません。

自社のビジネスを独自のあらゆる軸で切った上で、顧客が動く仕掛けをつくることは非常にチャレンジングですが、自分たちのビジネスにあわせて教科書的でない切り口をいろいろ試してみることはアイデアに行き詰まった際に有効なアプローチの1つだと思います

おわりに

今回は以上になります。
書いていてだんだん当たり前すぎることのような気もしておりますが、何かのお役に立ったり、アイデア出しのきっかけになれば幸いです。
アイデアを出す方向性が決まると、考えもまとまりやすいですし、数値的にボトルネックをつかめれば優先順位も立てやすいと思います。

ロジックツリーの分解の仕方は正解はなく何通りもありますので、自分の事業にあわせた具体的な軸で切ってみることをぜひ一度お試しください!


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