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「うちの会社にターゲットは不要?」ターゲット不要論が社内で出たときに気にしたいこと

こんにちは!とすけ(https://twitter.com/tosuke09)と申します!
普段はデジタルマーケティングの支援会社でコンサルや自社の事業企画をしています。

おもに仕事をしていて自分自身が疑問に思ったこと・困ったことに対しての考え方を発信していきます!

うちの会社にターゲットは不要?

この記事に興味を持っていただいている方はもしかするとこうした言葉を社内で耳にされていたり、ご自身がマーケティングなどを担当されていて、この言葉の壁にぶち当たっているところかもしれません。

ターゲットを決めることはマーケティングの基本としてよく聞きことではありますが、実際にはターゲットが決まっていない、決めようとしても不要論がでて前に進まないということもよくあります。
特に既存事業ほどそうしたシーンに出くわすことは多いのではないでしょうか。

そのような場合、下記のような意見がよく出てきます。

  • うちの事業はいろんな用途・ニーズのお客様がいるので、ターゲットを絞りきれないし、絞る必要もないのでは?

  • ターゲットを絞ることでパイが小さくなってしまう

  • ターゲットを絞るとそれ以外のお客様がこなくなってしまう

事業にターゲットが必要だと感じられている方はきっと「そういうことじゃないんだけどな・・・」と思いつつ、こうした意見を突破するのに苦慮されているかと思います。

意外と忘れ去られがちなSTP

マーケティングの基本概念の中で、ターゲットを決めること(ターゲティング)と合わせて語られる概念が言わずと知れたSTPです。

下記3つの頭文字をとった言葉ですね。

  1. Segmentation

  2. Targeting

  3. Positioning

私自身、ターゲット不要論を唱える会社様のマーケティングのご支援や自社の事業に関わる中でふと気付いたことがあります。

それは、ターゲット議論の中で、「ターゲットが決まっていない(決めるべきだ」という話はあれど、「セグメント(市場)が決まっていない(決めるべきだ)」という表現が出てくるケースが非常に少ないということです。

STPには順番があり、まずはセグメントをわけ、どのセグメント(ターゲット)を狙うかを決め、ターゲットに対してポジションを作っていくといのが基本的な考えの流れかとおもいます。

ただ、実際の現場ではターゲットを決める/決めないの議論はすれど、「セグメント(市場)を決める」という議論がされることは、あまりないのではないでしょうか?(※既存事業を想定しています)

セグメントがあってのターゲットであるはずなのに、「ターゲットを決める」となった途端についつい「ターゲットは○○業界だ」「ターゲットは○○サービスの中で○○機能に課題を抱えた人だ」とターゲット特性に目線が向いてしまう。
このことが、「ターゲットを決めることで、パイが小さくなる」というターゲット不要論につながるのではないかと私は考えています。

ターゲットを設定することでパイは小さくなるのか?

上記のように、ターゲット特性を決めることがターゲッティングであるという前提にたてば、プロモーショの成果向上の観点はさておき「ターゲットを決めることがパイを小さくすることにつながる」には一定の真実もふくまれるのかもしれません。

しかし、STPの考え方にたちかえり、セグメント(市場)を設定した上で、ターゲットを設定することで現状よりもより大きなマーケットにアクセスできることもしばしばあります。
むしろ、ターゲットの見直しを図るうえで、より大きなセグメント(市場)を設定することがかなり重要になってくるのでは?と考えています。

下記が、ターゲット不要論が出るケースでのターゲット設定に対する考えのイメージです。(汚い図ですみません・・・)
自社の潜在顧客に対して、ターゲット(A)を設定することにより、すでに事業にとって見えている潜在顧客(B)を取りこぼしてしまう、という懸念が出てくるのも納得です。

ターゲットを設定することでパイが小さくなる、不要論の頭の中

一方で大きな市場(セグメント)をもとにターゲットを設定するイメージが下図となります。
既存のみえている潜在顧客を一部内包しつつも、より大きな潜在市場に向けてターゲットを設定することで、パイを広げながらターゲットを設定して顧客の獲得を図ることができます。

自社顧客ではなく、大きな市場に対してセグメント/ターゲットを設定する際の頭の中

最近の例でいうと、b→dashさんなんかは、MA(自社事業の潜在顧客)からマーケティングDX(自社の潜在市場)にセグメントとターゲットを捉え直し、活動をされている印象です。

「ターゲットを決める」という議論のなかではこのような2つの考え方が混在してしまいがちになり、つい前者の考え方をイメージしてしまいがちです。
「ターゲットを決めたい」と考えたときほど、大きな市場に目をむけ、セグメンテーションから考え直すことが有効なアプローチなのではないでしょうか。

まとめ

今回は以上になります。
私自身、ターゲットの必要性にはよく悩まされ、いろいろ考えたことをまとめてみました。
ごくごく基本的なことではあると思いますが、現場でついつい忘れ去られがちになることでもありますので、同じお悩みや疑問を抱えた方に少しでも考えるきっかけをつくれていたら嬉しいです!

今後もビジネスパーソンのよくある疑問や専門分野のマーケティング関連の情報などを更新していきますので、ぜひ「スキ」や「フォロー」いただけると嬉しいです!

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