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長編連載小説『流刑地』第127話。

 トルーニャは、その場で回って見せて、

「ミチ、このコートにする。買うから」

 と言って、レジへと向かった。アウトレットは、混雑している。辺りは人出が多い。あたしも、ある意味、こういった店は、難しいと思うのだ。実際、トルーニャは、やや躊躇いがちに、レジに行き、コートを差し出した。店員が、バーコードを押し当てる。すぐに精算され、コート代は、トルーニャがポケットマネーで出した。ほんの、ロシアのお金で、数十ドル程度だ。安い。実際、トルーニャだって、出し惜しみはしない。(以下次号)

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