長編連載小説『流刑地』第131話。
ロシア人の食の豪快さは、あたしも知っている。食べるのだ。トルーニャも、レストランに行けば、次から次に、料理を頼む。あたしが、
「大丈夫?」
と訊くと、
「平気平気」
と返して、料理を頼み続ける。タクシーの外は、ツンドラだ。寒い。コートの襟を合わせないと、冷える。トルーニャが、
「ミチ、この通りを直進したところに、良いレストランがあるの。そこで、腹ごしらえしましょ」
と言った。さすがに、若い。食べる事に関しては、豪快だ。また、こういった寒い気候だと、食べないと持たない。(以下次号)
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