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長編連載小説『流刑地』第118話。

 難しいお年頃の少女は、実際、あたしだって、難しいと思った。でも良い。トルーニャは、良く物事を弁えている。あたしは、ゆっくりと息を吐き、前を見据えた。トルーニャは、仕事も捗るけど、私生活も結構、豪勢なのだ。あたしには分かる。実際、この子は、シャツやジーンズ、コート類は何着も持っている。実際、ロシアの子たちは裕福なのだ。タクシー代だって、そう大きな負担じゃないだろう。実際、大学に通いながら、オフィスに来ているのだし、疲れだってするだろう。でも、この子は、いろんな意味で、活発な存在だった。(以下次号)

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