7−12時制の一致その6・一億人の英文法
今日は休み。再び、ららぽーと堺に来てます。僕は車で待機して、一億人の英文法の勉強。少し難しいかもしれませんが、よかったら以下を読んで下さい。
(C)時制の一致が起こらないケース
時制の一致は、ネイティブにとって大変自然なルール。無意識にレポート文を使うときネイティブは必ず、時制の一致を適用します。この時制の一致が破られるときがあるんですよ、実は。
(a)Our geography teacher taught us that Greenland is the world’s largest island.(僕たちの地理の先生はグリーンランドが世界で一番大きな島だと教えてくれた)
(b)Eri said her Dad plays mahjong every Saturday.(エリは彼女の父親が毎週土曜日に麻雀をやるって言った)
(c)Brian wrote that he will reach Kathmandu on April 1st.(ブライアンは4月1日にカトマンズに着くと書いてきた)
これらの例では、主節が過去なのにレポート内容は全て現在形のままですね(もちろん時制を一致させ過去形にしてもすべてOKな文ですよ)。これは意図的・意識的な操作。単なる「地理の先生は〜と教えた」というレポートではありません。
時制の一致を意図的にキャンセルするとき、話し手はレポート内容が「今でも成り立っている」ことを意識にのぼらせているのです。「グリーンランドは最大の島」ーーーこれは今でも成り立ってるよな。
「エリの父親は毎週土曜日に麻雀」ーーそういや今でもやってるよ。あの人は。そうした単なるレポート以上の意識が加わっているからこそ現在形が使われているのです。
(c)の文からもうみなさんは、何日にこの文が言われたのかがわかるでしょう?もちろんそれは「4月1日以前」です。その時点以前だからこそ「まだこれからのことだよな」と意識にのぼる。その意識がwillをそのままにさせているのです。
さあ、それでは次のwas/isのニュアンスの違いを考えて下さい。
(d)Your English teacher informed me that he was/is not at all happy with your performance.(英語の先生が君の成績には大変不満だと教えてくれたよ)
wasは時制が一致した形。単に英語の先生の発言をレポートしているにすぎません。ですがisにはエクストラなニュアンスが感じられます。「彼は今不満だよ」ーー先生の不満を現在の問題として、目の前に置いているのです。「なんとかしなくてはならないよ」と言っているのです。was/isの差は、私たち日本人には些細なことだと思うかもしれません。ですがネイティブはその違いに必ず気がつきます。そしてみなさんがもしここまでこれたとしたら、教養あるネイティブに匹敵するみなさんの英語表現力に大きく心動かされることでしょう。
がんばって。
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