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切迫流産で入院~9日目~

2016年9月15日。
息子と、十五夜にはお月見しようね~と楽しみにしてたお月見の日。
私は切迫流産で、クリニックに入院していました。

これまでの経過はマガジンにまとめています。

https://note.com/tosoro/m/mc6cad6bb672c


その日も息子と離れて病室で過ごすことになり、残念を通り越して、ふがいない情けない気持ちでした。自分のせいじゃないのに、知らず知らずそう思うことがありました。
息子にビデオ通話して「ごめんね。来年は必ず一緒にお団子作ってお月見しよ~」と謝りました。


この日は検診がありました。とうとう明日退院することに。

やっと自由に動けるし、点滴から解放されるし、息子に会えるし、、嬉しいのだけど、それ以上に不安でした。

家事に育児に、安静にしなければいけなのに、できるのだろうか。つい動いてしまわないかな。お腹をいたわって生活するなんて、できるかな。

でもできなかったら困る。赤ちゃんを元気に産みたい。会いたい。考えていたら不安で心配で泣いてしまいました。


夕飯の前に調理スタッフの方が来られました。
今日の夕飯早いなと見たら、一輪挿しを持ってこられました。
金色の一輪挿しで、すらりと一本背筋を伸ばしたすすきと、月のような黄色のカーネーション。

嬉しくてじんわりしました。
曇りガラスにカーテンがかけられて、外が見えない部屋だったので、薄ピンクのカーテンを背景に写真を撮りました。

すすきはすらっとまっすぐ空に向けて伸び、穂先は無理なく緩んでいる。
全身に気を張り詰めている自分が、戒められているようでした。こんなふうに力みなく、しなやかに重力を受け止めて、自分を受け止めていたいな、と少し元気が出ました。

来年こそと心に決め、それから毎年、十五夜は私にとって特別で、この日のことを思いながら団子を丸めます。それは息子にとっても同じかな。お月見をクリスマスさながらに意識して、「お団子しよ~ね~」と言ってくれます。


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就寝前、看護師さんがお腹に聴診器をあてて、心音を探してくれました。「これで聴けるかな~まだ小さいからね~」お腹にグイグイと聴診器を強く押し当てて、右へ左へと動かすけど、なかなかそれらしい音が聴こえず不安になります。

「心配しないでね、まだ小さいからこれでは聴けないかも。今日検診で元気なのに確認してるし、明日も検診してから退院だしね~」

「まだ小さいから、下の方かな~」

そう言われても心配になっちゃうな~と思っていたら、

トクントクントクン

いました。なんとパンツの下

ちいさっ。かわい。

なんとも言えない幸福感が湧き出てきました。

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この日の昼食

煮魚、蓮根とひじきのサラダ、高野豆腐の卵詰め

この日の夕食

チキンカツのおろしかけ、里芋まんじゅう、きのこのマリネサラダ





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