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アナログおじさんのデジ活日誌『生き残るアパレル 死ぬアパレル』②

世の中「デジタル化」が合言葉のようになっています。
先日は政府も、DX推進委員会を設置し、デジタル化を加速させると発表されていました。(書面やファックスなどアナログ原則の廃止など内容は、突っ込みどころ満載のようですが…)

著者は、アパレル業界のデジタル化について
「アパレル企業は、変化する消費者や消費行動に目を向けず、ハイテク技術ばかりを追いかけている」
とバッサリと斬り捨てています。
確かに、次々と新しいテクノロジーが登場し、それを活用した事例をイベントなどでよく目にしますが、自分の経験も含めて、テクノロジーの導入が目的化している会社も少なくないと思います。

個人的な意見ですが、多くの日本企業の「デジタル化」は、事業拡大のためではなく、事業を縮小させないための「デジタル化」になっている気がします。
しかし、経営者レベルはそこに気づいておらず、「デジタル化⇒多額の投資⇒売上拡大(するはず)」と捉えているため、現場とギャップが生じているのではないでしょうか。

日本のアパレルがデジタルへの乱脈投資を続ける中、外資アパレルはすでにデジタル化の次のステップに進んでいるそうです。
それは原点回帰、つまり「商品企画力の強化」。
お客様は、テクノロジーで「売り方」がどれだけ進化しても、結局は商品が良くないと買ってくれないということです。
今の「デジタル化」が本質からずれてきているのは、こういうことが原因だったんですね。

最後に著者は、10年後のアパレルの変化を予言しています。
1.企業数は半分以下になる
2.販売拠点は自販機かウェブに代わる
3.従業員の多くはエンジニアとクリエイターになる
4.超大手と個人事業に二分される
5.個人間取引業者が大きなシェアを握る
6.在庫を持たなくなる
7.クラスターから個人へ

個人的には、「2」「4」は極端かなと。
リアル店舗は形が変わっても生き残ると思ってますし、そう願いたいです。
また、営業や販売職もまだまだ必要と、おじさん的には思いたい。
しかし、それ以外はコロナの影響も加わり、かなり実現する可能性が高いのではないでしょうか。
その時までに、本当の「デジタル化」をやっておかねば、おじさんは生き残れないと痛感しました。


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