[全文無料] 意識と宇宙の不思議

この宇宙という広大な時空に、地球というちっぽけな青い星が存在し、その表面にはヒトという生命体が住み着いて、その身に意識という精妙な現象を宿しています。

この意識というものを日々磨き続け、くもりを取り続けると、悟りと呼ばれる動的に安定した過程が生成され、「これがもたらす喜びは他の何ものにも代えがたい」とインドの聖者は説くのでありますが、瞑想の練習を10年ほど重ねてきて、その一端を垣間見てみると、確かにこれは人生を通して探求するに値する実に興味深い遊びの対象であるなと、そんな気持ちにもなってまいります。

インドには、この世界に起こるすべての現象は、神さまの遊びであり、幻にすぎないという考え方があります。

年の瀬に日常生活の夢幻性に想いを馳せ、普段は忘れがちになっている自らの心象世界の触感を確かめながら、夢とうつつの淡いの小道を逍遥するのも乙なもの。

そんなよしなしごとが思い浮かぶにまかせて、冷たい指先でガラスの画面を撫でる大つごもりの遅い朝でございます。