自己啓発にハマる人と罪悪感
某メンタリスト氏の差別発言が話題になっていますが、彼や彼の紹介するコンテンツなど、いわゆる「自己啓発」について、前から思っていることがあるので書いておきます。
自分の価値を高めて、よりすごい人になることを目指す「自己啓発」コンテンツですが、そういうものにハマる人の多くには、心の奥に罪悪感があるように思います。
ここでいう「罪悪感」は、「何か悪いことをしてしまった」という行動に対するものというより、自分という存在そのものについてのものです。
簡単にいうと、「自分はなんてダメな人間なんだ」「こんなダメな人間が生きててごめんなさい」というような感じです。
そういった罪悪感があるので、より価値のある人間になろうと、色々なセミナーに通ったり、本を読んだり、今の時代だとオンラインサロンみたいなものに参加するわけです。
そうやって勉強やら何やらで、知識や資格を手に入れたところで、元々の罪悪感は消えません。そういうものはほんの一瞬、罪悪感から目を背けさせてくれるだけです。
自分が勉強している間、または勉強した証としての資格などを取得できた時は、罪悪感から抜け出せた感覚を得ることはできます。ですが、罪悪感は消えずに残ったままです。
なので、その効果が切れたら、次から次へと新しいコンテンツを見つけては飛びついていきます。麻薬みたいなものですね。
コンテンツを売る側も、「向上心」だとか「学び」「成長」と、奇麗な言葉を使ってそれを後押しします。
そうやって自分の中の罪悪感から目を逸らすことにとりあえず成功している人は、その罪悪感を他者に投影し、その罪悪感を思い起こさせるような人を否定します。
つまり、「努力や勉強をしていない人はダメな人間、価値のない人間」と。
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ここで本当に取り組む必要があることは、何かを手に入れて罪悪感から目をそらすことではなく、
その罪悪感はどこからきたのか?(だれに植え付けられたのか?)その罪悪感を生み出している「人には価値のある人間とそうでない人間がいる」という価値観はどこからきたのか?を見つめ直して、その罪悪感を手放すことです。
罪悪感を手放すと、いかにその罪悪感に行動を左右されていたかがわかるようになるでしょう。
世の中には、人の罪悪感を刺激して、商品やサービスを買わせるものが多いので、自分の罪悪感を手放すと、余計なものを買わなくなったり、部屋から物を減らしたりできるようになります。
部屋をなかなか片付けることができないという人も、罪悪感があるのかもしれません。
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