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初めての本格トレッキングはヒマラヤ街道

きっかけは写真展

巡ってきたチャンス:

「持続可能な暮らしに挑む人々、探訪記」は勝手ながらしばし、お休みとさせていただきます。
代わりに、最近、自身に起きたいろんなことを整理するという意味も含めて、この場に書き留めておこうと思います。
今回の体験は、まだ、完全に消化しきれてないようにも思いますが、湧き上がる自分の気持ちに素直に寄り添うチャレンジに、お付き合いくださいませ。

今年11月中旬、未だ秋色に染まりきれないこの時期、富士山にも登ったことのない自分が、日本各地の山を歩いて鍛錬している仲間と共に、標高5,380m、ネパールのゴーキョ・ピークに向かうことになりました。

始まりは友達の写真展「ビスターレ・ビスターレ」(ネパール語で「ゆっくり・ゆっくり」の意)を観に行くところからです。
写真家の彼が撮った写真の美しさに魅了されて「いいなぁ、いつか行ってみたいなぁ」っとため息のように言葉を口にしていました。
展示されていたのは、昨年、彼が仲間と行ったネパール、そこで撮られた数々の写真でした。標高の高いネパールでは空気も薄く、移動時には「ビスターレ・ビスターレ」と何度も声掛けされて歩いてきたと伺います。

美しく青さ際立つ空の中に輝く世界最高峰のエベレスト、乾燥した空気感を放つ風景、行く先々で訪れた村々の景色、そこに住まう人々の暮らしぶり、飾らない笑顔、彼の写真家としての腕前はもちろんですが、被写体が放つ圧倒的な輝きに完全にノックアウトされてしまいました。

自分のつぶやきを耳にした彼は「今年も行くけど一緒に行かない?」でした。もー、そんな事言われた日には…、次の瞬間、一緒に観覧に来ていて、隣に座って紅茶をすすっていたかみさんの顔を覗き込み、目で「行っていい?」を訴えていた自分がいました。

無事に?かみさんの了解も得て、事前に数回、同行する仲間たちと顔を合わせては、持ち物、スケジュールをチェックする打ち合わせに臨みました。
実はその間もなんだか現実味がわかず、本当に行くのかな?っとどこか他人事のように捉えていた自分がいました。

ネパール行きを決めてからおよそ半年の間、スーツケース、トレッキングシューズに、トレッキングポール等、時間を掛け少しづつ揃えていきます。
野外用のウェアはもともと家にあったもので大半やりくりしつつも、大きなものから細々としたものまで、今になって思うと、準備期間も含めて、ビスターレ・ビスターレの旅が始まっていました。
そして11月の最後の事前ミーティング、どうにか荷造りをすませ、重量チェック、ようやく自分事として感じられるようなりました。

出発二日前の裏山散歩時に撮った夕闇の風景

本番一週間前、未だに3,000mを超える山など登ったことのない自分が、本当に5,000m級の山に挑めるんだろうか、皆についていけるだろうか?、高山病は大丈夫か?、帰国3日後には1週間のリトリートも控えてて、果たして本当に無事に帰ってこれるのだろうか?、ルクラから飛行機は予定通りに飛んでくれるのだろうか?
まだ見ぬ旅先の風景へのワクワクと共に、考え出すとキリがない不安要素の中いる自分がいました。

そんな時はいつも「大丈夫、なんとかなるさ」と都度、自身に言い聞かせては、不安な気持ちを頭の中から排除していきました。

出発の一日前、翌朝は早朝出発のため、今回のツアーを組んでくれた、通称:隊長が我が家にお泊まりです。
軽く前祝いをした後、早々に床に着き、朝4時半には自宅を出発、途中仲間をピックアップし、いざセントレア空港に向かいました。

夜中に降った雨も上がって、幸先のいいスタートです。

※今回のツアーはロングステイチーム(全16日間)とショートステイチーム(全8日間)の2組に分かれて出発、ロングチームの2日目にカトマンズでショートチームと合流し、その後1週間、ナムチェまでの道行を共にします。

空港で搭乗手続きを無事に済ませ、まずは途中の経由地、仁川空港(韓国)に向かいます。
さぁ、いよいよ、ネパールへの旅が始まります。

                            (…つづく)

セントレアから韓国の仁川(インチョン)空港に向かう


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