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2021年10月の記事一覧
フィッツジェラルド ルバイヤート抄 (18) Translated by Toshiya Kawamitsu
18
思いうかべて こわれはて
キャラバンサライ 昼と夜
はなやか スルタン 継承し
運命のとき すぎてゆく
Les jours d'écume (24)
「愛をください」と泣きながら、アイは巨大化する。ハッカのキャンディーをなめてつめたい風を吹かせ、トウガラシをかじって火を吐く。スカートのなかが見えている。
Les jours d'écume (23)
アサガオ棚にかこまれて、わたしは眠る、産婦人科のベッドの上。かすかなかおりの結晶は、肺から心臓へ。種は芽を出す、葉をつける、花を咲かせる。翌朝、少しだけ早起きする。
フィッツジェラルド ルバイヤート抄 (17) Translated by Toshiya Kawamitsu
17
人のねがいは 灰となり
また 咲きほこり 砂の上
粉雪のよう ひとときか
ふたとき かがやき 消えていく
フィッツジェラルド ルバイヤート抄 (16) Translated by Toshiya Kawamitsu
16
こがねの種を 植えるもの
雨のよう また 風のよう
まいて 埋めては また 掘って
それでも かがやく 土はなく
フィッツジェラルド ルバイヤート抄 (15) Translated by Toshiya Kawamitsu
15
見よ 咲きみだれ 見よ バラを
笑う 咲いている この世界
シルクのかざり 財布 裂く
なかの金貨は 花壇へと
フィッツジェラルド ルバイヤート抄 (14) Translated by Toshiya Kawamitsu
14
おろかなことだ クモのよう
うたかたの日々 つむぐとは
なにを勝ちえた この息を
いま 吸う 息を 吐けるのか
フィッツジェラルド ルバイヤート抄 (13) Translated by Toshiya Kawamitsu
13
世界の栄光 求め また
来るべき楽園 ねがう ただ
約束 いらない 現金を
聞くな はるかな太鼓など
フィッツジェラルド ルバイヤート抄 (12) Translated by Toshiya Kawamitsu
12
満開の下 パンの花
ワイン 韻律 酔いしれて
荒地に 歌を 歌うなら
荒地は 楽園 歌え ただ
フィッツジェラルド ルバイヤート抄 (11) Translated by Toshiya Kawamitsu
11
荒野に 草は ぽつ ぽつり
砂漠と 耕地 線をひき
スルタン 奴隷も 忘れられ
こがねの玉座に やすらかに