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副業・兼業としての農業担い手

ここ最近の日本農業新聞における農業担い手に関するニュースで最も世の中をざわつかせた記事はこれだろう。

■日本農業新聞|令和3年11月29日
農と食のこれから 公務員の兼業
農で副業、変わる「公共」人手不足“リンゴ王国”の挑戦


このニュースを皮切りに日本農業新聞は公務員の副業にフォーカスした農業担い手の可能性について特集記事を連発しました。

特集の終盤には、人手不足の生産農家で公務員が兼業することなどの賛否を問う緊急アンケートまで行わることに。
その結果は、「賛成9割|公共性に共感」いうものでした。

周りを見渡せば、実は私の義父も県庁に勤めながら、冬から秋にかけて先祖代々受け継がれた稲作を担う兼業農家です。
どんなに疲れていても、どんなに予定が入っていようとも、日々の草刈り、畦の管理、水路の掃除など地道な日常の世話に始まり、年明けの耕起から秋の収穫まで、毎日欠かさずに田と向き合っていた義父の姿は頼もしく感じたものです。

「先祖代々受け継いだ」という文脈もあろうかと思うが、純粋に義父は、田と向き合うことの価値を見出しているんだろうなぁと思う。

土に触れることで得られる数値化できない価値。
季節の移り変わり、気候の微妙な変化、生き物たちの連鎖、時間の有意義な使い方、作物を作る喜び、自らの健康への循環。

義父の育てる田の収穫作業|2021秋

ここでの副業・兼業の考え方は、公務員という職業の枠で考えずとも、「土に触れることで得られる数値化できない価値」の本質を深掘りすることで、職種、年齢、性別を問わずに農への参画を促すことができると思います。

それは決して「農業」をやることに限らなくて、土に触れること、水をあげること、周辺の管理をすること、収穫をすること、加工をすること、伝えること、届けること、売ること。etc

農を取り巻く大きな流れの中で、実は農への関わり方はたくさんあって、その選択肢をわかりやすく見せていくことが大事だなぁと思いますね。

何かできないか考えてみよう。

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