文字は読めるが文章は読めない人が増えてくる?
GWにどんな予定を立てようか、迷っている小説家の川井利彦です。
今回は、「文字は読めるが文章は読めない人が増えてくる?」についてお話していきたいと思います。
YouTubeやVoicyなどの動画、音声メディアが流行し始めたことで、多くの人が文章ではなく動画や音声を楽しみ、情報を得るようになりました。
私も長いこと新聞を読んでいませんし、娘も4歳からYouTubeを毎日のように楽しんでいます。娘が成長し大人になったら、情報は動画や音声で得ることが当たり前になっていることでしょう。
するとますます文章を読まなくなってしまい。その結果、文字は読めるが文章は読めない人が増えていくと考えています。
小説家にとっては、これは死活問題です。
何しろ小説家は小説を書くことが本業であり、小説は本、文章が主体なのですから。文章を読めない人が増えていくと、収入にも関わりますし、存在意義も変わってくるのではないでしょうか。
年々出版売上も減ってきていますし、この流れを止めることができないでしょう。
変えることができない現実を嘆いていても、全く意味はないので、何かしらの方法を考えないといけません。
そこで重要になってくるのは、熱狂的なファンや小さなコミュニティではないかと考えています。
文章は読めない人が増えていき、本も年々売れなくなっていき、本屋さんも減ってしまう。
それならば、何百万人と多くの人にアプローチするのではなく、数百人の小さなコミュニティを作って、その中でファンとのコミュニケーションをとっていく方が、実は非常に効率的なのではないかと思います。
それが前回お話したしたnoteのメンバーシップにつながっていきます。
小説家と聞くと、本を売って出版印税で稼いでいくものと思われがちですが、もうそれだけではやっていけない!
新たな収入源、新たなつながりを作っていくことが大切になってきます。
小説一作品を書き上げるには非常に時間がかかります。
毎日何時間もパソコンや原稿の前に座っていなければいけません。それだけ時間をかけなければ面白い作品、クオリティの高い作品は生まれません。
つまりいかにして執筆にかける時間を確保するのか、それが最も重要になってきます。
一説によると、日本で小説家として活動されている方は、50万人ほどいると言われています。その中の多くの方が、他の仕事をしながら合間の時間に執筆しており、ちゃんとした時間を確保できずにいることが現実です。
そして命の時間を削って書き上げた作品も、なかなか読んでもらえない。多少売れたとしても、それほどの稼ぎにならないとなると、モチベーションを維持することも難しく、結果として良い作品を書くことができない。
そして読者の方にも、良い作品、面白い作品を届けることができない。
まさに負のスパイラルに入ってしまいます。
少し話がずれてしまいましたが、文章を読めない人が増えてくると、小説家はこのままでは、失業するしかありません。
これをなんとかしなければいけない!
その一つの方法がメンバーシップであり、メタバースの仮想現実だと考えています。
今回は少し暗い話になってしまいましたが、小説家に明るい未来が訪れるよういろいろ試行錯誤していきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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その油絵をきっかけに、蓮の人生とその周りにいた人々の人生が大きく狂っていく。人とは違う高みへ上り、そこから見える景色を渇望した男の、栄光と挫折と孤独。
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宜しくお願いします。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。
小説家の川井利彦でした。
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