エスキスの話⑥廊下の幅と避難

今回は廊下の幅と避難についてエスキス時に注意したいことを書いていきたいと思います。

○廊下の幅は利用者部分は2.5m~3m、 管理部門は2m。

廊下幅ですが、車いす使用される方にも配慮して最低2.5m、通常は3mとって計画しましょう。
また管理部門(バックヤード)内の廊下幅は2mに統一しコンパクトにまとめます。加えて管理部門も2方向避難のルートとして使用できます。
廊下幅が利用者部門・管理部門共に同じ幅だと管理部門の廊下が無駄に広すぎるなどの合理性に欠けますのできっちり差異を付けましょう、図面した時にゾーニングがしっかり出来ているアピールにもなります。


○各階ホールから2方向避難が取れていれば問題ない。

まずしっかりと2つの階段が離れていることを前提として話を進めていきます。各階のエントランスホール・EVホールから2方向避難が取れていれば、各要求室はこのホールなどを経由してアプローチするので廊下に接続されていれば自然と2方向避難が可能になります。

ホールからの2方向避難を考えれば自ずと各要求室から2方向避難は簡単に取れます。
しかし避難経路の重複距離を考えた場合、2つ注意点があります。

①利用者用階段と管理用階段を離す。
建物平面の長辺両端に階段があれば重複距離の問題はないですが、そううまくは行きません。目安としては建物の長辺方向を半分に区切って、その中心線をで区切った左右か上下に利用者用と管理用階段の2つの階段を分けて配置するようにしましょう。

②大空間・広い面積の要求室はその要求室の出入り口を2つにして重複距離を短くする。
今年度はプールやスタジオなどの大空間が予想されます。そういった大空間では2方向避難の重複距離がオーバーしてしまうことがあります。そのため入り口を二箇所にして重複距離をクリアしましょう。出来ればプールなどの大きい空間はホールからの入り口と管理用階段へ通ずる入り口を設けて安全に避難できるよう配慮しましょう。

今年度は課題発表時に避難計画に関する要項もあります、そのためしっかりとした2方向避難を計画して、利用者が安心して使えるスポーツ施設を目指して計画していきましょう!


今日のまとめ

○廊下の幅は利用者部分は2.5m~3m、 管理部門は2m

○各階ホールから2方向避難が取れていれば問題ない
その時の注意点
①利用者用階段と管理用階段を離すこと
②大空間・広い面積の要求室はその要求室の出入り口を2つにして2方向避難に配慮すること



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