お店の明暗を分ける「0.5秒」

私がかつて店長を務めた
カジュアルファッションの
全国チェーンは、

私が入社する前からずっと
競合他社と価格競争を
していましたので、

私もそれが当たり前だと思っていて
何の疑問も感じていませんでした。

店員時代や、
その後店長になってからも

「お店がこんなに一生懸命やっているのに売れないのは、価格が高いから」

と思い込んでいました。

競合店が1000円のTシャツを売れば
こっちは980円のTシャツを売り、

競合店が1900円のフリースを売れば
1500円や1000円のフリースを売る。

そんな商売でした。

ただ、
競合店より安くした商品を売っても
売上は伸びませんでした。

当時は会社としても
打つ手なし状態で、

「売れる商品を仕入れろ」
「競合店よりも安くしろ」
「緊急セールで売上を確保しろ」

といった指示ばかりでした。

私も店長として
まったく売上を上げられず
悩んでいました。

そんな時に本屋さんで、

小阪の本
『「惚れるしくみ」がお店を変える!』
を手にしました。

この本を読んだ時から
私の店長としての快進撃が
はじまるのですが、

この本の中に
「ワクワク系表現の極意2・あなたには0.5秒しかチャンスがない」
というものがありました。

「お店を回遊しているお客は、一つひとつの売り場にゆっくり立ち止まって、じっくり考えてはくれません。そこで『お?』『あれ?』と目を引かないと、その商品の前を素通りしていきます。
このチャンスは0.5秒しかありません。」

「確かにその通りだ!」
と膝を打った私が

改めて自分のお店を外から見て
店内を歩いてみると、

「お?」「あれ?」と
目を引くものが一つもありません。

当時はもちろん
一生懸命に店作りをしていましたが、

売れない理由が
さっぱり分かりませんでした。

しかし、
この本を読んで

「0.5秒でいかに目を引くか」
という視点で自分のお店を見たことで

「足りなかったのはこれだったのか!」
「これをやれば売れるはず!」

とワクワクしたのです。

「クタクタになるまで働いても
成果の出せない自分から
抜け出せるかもしれない」

と希望を持つことができました。

そこでさっそく
スタッフさんたちと一緒に

「0.5秒でいかに目を引くか」
の工夫をはじめました。

手書きしたPOP(店頭販促物)を付けたり
わざと違和感のある陳列にしたり
子供服のコーナーには私物のおもちゃを置いたり、

とにかくお客さんの目を引いて
思わず立ち止まってしまうように
工夫をしていきました。

そして、

実際にお客さんが
立ち止まるかどうか観察して
改善を繰り返していきました。

数か月も経つと、
スタッフさんたちとも

「このほうがお客さん気になるんじゃない?」
「店長、こうしたほうがお客さんの目を引きませんか?」

といった会話が
自然とできるようになり、

入店するお客さんの数や
お客さんの店内滞在時間が
伸びていき、

結果、売上が急上昇していきました。

私のお店が
チェーンの中でも断トツに
売上を伸ばすようになると

本部のバイヤーたちが
頻繁に視察に来るようになりましたが、

私が商品に関する要望や意見を
一切言わないので、

「商品要望を一切しないのに、
どうしてあんなに売れるんだ!?」

と不思議で仕方なかったようですし、

売れるようになった秘訣を
「視点が変わったからです」
と伝えても

まったく理解されませんでした。

私たちお店側の人間は
お店を毎日何時間も
じっくり見ていますし

しかも店内やレジの中から
見たりしていますが、

お客さんは真逆で

たまにお店の前を通るだけ、

店内に入ったとしても
通路をさらっと歩くだけです。

私は小阪の本から
「0.5秒しかチャンスはない」
という気付きを得たことで、

ガチガチに固まっていた
お店側の視点から抜け出して

お客さんが思わず立ち止まって
商品を手に取ってしまうお店を
作ることができました。

ぜひみなさんも
「0.5秒でいかに目を引くか」
を意識して、

自店を見直してみていただきたい
と思います。

ということで、

断トツの業績を上げ続けた
チェーン店長時代には
他にもこんなことを
意識していました。

ということをお話しした動画が
こちらです。

ぜひ最後までご覧ください。
↓↓↓↓↓
https://youtu.be/DDv3UugEhoo?si=rq_zOue266i6CisR

それではまた次回に。

     
  

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