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Google の AI+Design Workshopに参加しました

とあるご縁があって Google のAI Research チームのデザイナーのWorkshopに参加してすごく勉強になったのでメモ

Google には People + AI Guidebook という AI Systemをプロダクトに導入する際のユーザーの課題や行動を分析してどのように AI Systemを導入するべきか言語化した Guidebook があるのですが、そのGuidebook をベースにWorkshopが行われました。


内容はAIに関するUI/UXの話ですが、人間中心デザインがベースとなっているのでプロダクト設計の思考方法はAIを使っていなくても勉強になりますし、今後AIを活用してプロダクトを作るチャンスがきた時に活かせるアイデアが詰まっています。Guidebook の内容は大きくテーマが6つに別れていています。以下簡単に説明します。

ユーザーの解決すべき課題とAIの成功失敗を定義しましょう
まずは現状のユーザーの課題を整理します。その後にAIが解決できるアプローチがある程度決まっている(Automation, Prediction, Recommendationなど)のでそれに当てはまる状況にあるか検討します。その上で、AIが提供するソリューションの成功失敗ケースを洗い出して、AIが失敗したときのユーザーの体験がどういったものなのかを明確にします。

データ収集と評価
AI Systemに必要な学習データに何が必要なのかを明確にします。観点として予測力、関連性、公平性、プライバシー、セキュリティを考慮しつつ、ユーザーの課題解決に必要なラベリングを設計します。

メンタルモデル
ユーザーが何をしようとしていて、AIがどうユーザーに価値を提供できるのか、デメリットは何かを定義してユーザーがAIの提供する価値を理解できるようにオンボーディングを設計します

説明可能性と信頼性をいつどのように示すかを決定する
AI Systemの下した判断の根拠や理由を明確にして、ユーザーがどう行動すべきかの判断材料をちゃんと提示してあげるように設計します。精度が悪かったときはちゃんと精度が悪かったので気をつけてね!と説明する。

ユーザーのフィードバックをAIの改善にどのように組み込むかを定義する
AI Systemの学習データは、ユーザーがプロダクトを利用した結果のフィードバックを取り込んで成長させてあげる必要があります。どのようにフィードバックを要求して、どう評価して学習データとして取り込んであげるかを定義します。

AIのエラー時にユーザーの次のアクションにつながるような見せ方を定義
プロダクトにはエラーが不可欠であることを認識して、エラーが起きた場合にユーザー中心に、ユーザーが作業を継続し目的を遂行できるような手段を提供できるように設計します。

以上です。
Workshopでは、自分たちのプロダクトに上記テーマを当てはめながら進めていきましたが、やはりAI Systemを使うに至る課題を見つけるのは難しかったです。ただAIを使うありきで思考を始めがちなところをちゃんとユーザー中心に進めていく思考を得られることができて非常に勉強になりました。

是非AIを使って解決すべき課題に出くわしてユニークなソリューショを提供できるようなサービスを作ってみたいですね。(コーヒー関係とかで何かないかな..☕)

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