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ソーシャルビジネスの経営支援で考えてみた_「もったいない」編
「もったいない」
この言葉は、日本だけでなく、今や世界にも通用する言葉になった。
先日、実家のある熊本に帰省した時、久しぶりに近くを走っている熊本電気鉄道(通称:熊電)の車両が止まっていたので、懐かしく眺めていたら、どこかで見たことのある車両だと気づき、近くに寄ってみた。すると、以前、銀座線で走っていた車両だったのだ。熊電も懐かしかったが、銀座線の車両も懐かしく、まさか実家の近くでお目にかかれるなんて思っていなかったので、何とも嬉しい気持ちになった。
なぜ、嬉しかったのかというと、車両は古いかもしれないけれど、こうして立派にリユースされて現役として走っていることが嬉しいのだ。おそらく、同じように感じる人は多いのではないかと思う。嬉しいだけでなく、少し誇らしくも思えてくる。
鉄道業界では、昔からほかの地域で走っていた車両が、別の都市の鉄道会社の所有になって走ることはよくあることだと思われるが、そういう意味では、サスティナブルを強調しなくても、ずっと前から日本の「もったいない」という精神が事業にも活かされていたのだと思う。
「もったいない」
これも日本が誇る文化であるし、大きな強みでもあるので、こうした強みをもっと応用して、社会に新しい価値を提供できれば、社会課題解決を事業として成功する鍵にもつながるのではないかと思う。
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耐用年数を超えて、メンテナンスをしても車両が動かなくなったときは、今度はどんなことに活用できるだろうか?と考えた。ホテル?レストラン?移動図書館?あるいは、ゴーグルをつければ、熊本にいながら、銀座線の渋谷、表参道、銀座、上野、浅草を、東京にいる家族や友人と回れるような、そんな取り組みも面白いかもしれない。今のテクノロジーならばできる。
新しいバージョンで社会課題を解決するものを造ることも必要かもしれないし、こうして使い古された資産に目を向けて、そこに新たなテクノロジーや、価値観を入れることで、新たな事業を増やしていくことで、今よりも心が豊になるかもしれない。
経営アップデート 代表 匂坂俊夫(中小企業診断士/事業構想士)
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