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健康&適正な体重を保つ為の食事Step3-3~全集中の呼吸を使いたいなら炭水化物を摂ろう!~

 おはようございます。

「炭水化物抜きダイエット」などの言葉がありますが、炭水化物は身体にとって必要な栄養素であり、摂り過ぎが良くないだけなんですね!

また、前回書いた様に、1日に800Kcalの炭水化物を摂るとして、ブドウ糖が多いお米で摂るのと、果糖が多いスナック菓子などで摂るのでは、身体に起こる事は全然違いますので、お菓子はご飯の代わりにはならないんです。

最近では、鬼滅の刃ブームということもあり、呼吸が注目をされていたりもしますので、本日は炭水化物を摂るというのは、じつは呼吸にとっても重要なんです!ということを、お伝えしていきたいと思います。

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呼吸に重要な役割を果たすのは⁈

「呼吸は何のためにするのでしょうか?」と問われれば、生きる為に必要なATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーを創り出す為です。

そして、エネルギーを創り出す為には、各細胞に酸素が運ばれることが重要です。その為、ただ息を吸って吐けば良い訳ではないんですね。

それでは、体内で酸素の運び屋は誰か?というと赤血球になります!

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こうして酸素を運んでくれる赤血球ですが、赤血球が働く為に必要な唯一のエネルギー源はブドウ糖になります。赤血球にはミトコンドリアが無い為、ケトン体と呼ばれる非常用のエネルギーは利用が出来ないんです。

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その為、酸素の運搬においてもブドウ糖の摂取は重要ですし、適切な量のブドウ糖の摂取をしていないと、赤血球の未成熟や機能が低下をすることで貧血に繋がったりもしますので、特に女性が過剰に炭水化物を抜くことは、要注意です!

1日に必要な糖質の量とは

 それでは、どれくらいの糖質を摂るのが適切なのか?と考えていくと、日々の生活活動量や運動量、年齢、性別、体格などによって、その必要量は変わります

そして、最低限摂って欲しい量がどれくらいかということを考えていくと、日本人の食事摂取基準(2020 年版)には以下の様にあり、明確にこれだけと決める事は出来ませんが、参考値として用いる事が出来るかと思います。

基礎代謝量を 1,500 kcal/日とすれば、脳のエネルギー消費量は 300 kcal/日になり、これはぶどう糖 75 g/日に相当する。上記のように脳以外の組織もぶどう糖をエネルギー源として利用することから、ぶどう糖の必要量は少なくとも100 g/日と推定され、すなわち、糖質の最低必要量はおよそ 100 g/日と推定される。しかし、肝臓は、必要に応じて筋肉から放出された乳酸やアミノ酸、脂肪組織から放出されたグリセロールを利用して糖新生を行い、血中にぶどう糖を供給する。したがって、これは真に必要な最低量を意味
するものではない。 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf より引用

また、上記は何もしないで横になっていても消費される「基礎代謝」を元に考えられています。その為、通勤して仕事をするなど、一般的なデスクワーカーの方が、健康的に毎日を過ごす為には、上記の100gよりも多くなり、150~180g程度の糖質を摂ると良いことが考えられます

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なぜここであえて、糖質の必要量について言及するかというと、日々の栄養指導においては、糖質を摂り過ぎの方と、摂らなさすぎの方に2極化しており、メディアの影響もあって、炭水化物=悪の様に捉えてしまい、糖質&食物繊維が圧倒的に不足している方も意外と多いと感じるからです。

過剰に恐れることなく、脳や赤血球の為にも、一定量は摂って頂けると良いなと。

1日に必要な糖質を摂る為には、何を、どれくらい食べると良いか?

それでは、150~180g程度の糖質を摂るにはどうしたらよいか?ということ、具体的に考えていくと、お茶碗にしゃもじ1杯分くらいの白米を盛ると、糖質の量は約20~25gになり、6枚切りの食パン1枚は約25gになります。

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コンビニのおにぎりなどを見ていくと、セブンイレブンの「手巻おにぎり 熟成直火焼き 紅しゃけ」の糖質量が34gになり、他の種類のおにぎりも基本的には30~35g程度になります。 

https://www.sej.co.jp/products/a/item/040262/ より~

その為、白米であれば1日にしゃもじ8杯分。一般的なお茶碗1杯のご飯量は、しゃもじ2~2.5杯分くらいですので、毎食お茶碗1杯程度のご飯といった感じですね。

ただ、調味料としてお砂糖を使用したり、他の食材にも糖質は含まれていますので、他に何を食べるかに合わせて、全体での調整は必要だったり、ダイエットなどの痩せる為の食事になると調整は必要ですが、現在の体重のまま健康的な毎日を過ごす事が目的であれば、毎食お茶碗1杯くらいのご飯やおにぎり1個程度の炭水化物を摂る事は、悪い事ではなく、大切なことなんですね。

今日のまとめと実践

・エネルギーを生み出す為に必要な酸素を、体内で運んでくれているのは赤血球

赤血球のエネルギー源はブドウ糖。ブドウ糖が不足をすると赤血球の機能が低下をしたり、貧血に繋がる事も

・1日に必要な糖質量を明確に決める事は難しいけれど、1日に使われる糖質量から考えると150~180g程度は、ブドウ糖を摂れると良い

・1日に150~180g程度のブドウ糖を摂る為には、毎食お茶碗1杯程度のご飯。炭水化物は身体に必要な栄養素などで、適切に摂る事が大切

・目的や年齢、性別、身長、体重、活動量や運動量などに応じて、個別で調整出来るのがベスト


参考書籍及びサイト


・厚生労働省 日本人の食事摂取基準

 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html

・栄養コンシェルジュ協会テキスト

・川合智氏分子栄養学研修テキスト

・千野ひとみ氏分子栄養学研修資料

・ポケットアトラス栄養学

・新スタンダード栄養食物シリーズ 生化学





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