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最適な情報収集とその究極の目的とは?『読む力 最新のスキル大全』より

※stand.fmでこの内容の音声配信を聴くことができます。

こんにちは、TOSHIです。

『読む力 最新のスキル大全』(著:佐々木俊尚)より、インスピレーションを受けた内容をシェアしていきます。

こちらの本には「読む力」と言うよりも、情報収集についての細かいノウハウや実際に著者が使っているツールについて、非常に詳細に書かれています。具体的な内容が多く、約400ページもある本ですが、サクサクと読み進められました。

様々なことが網羅的に書かれていますが、特にその内容の中から、印象に残ったものがこちらです。

読書が目指すのは世界観を得て知肉にすること

この本によると、あるべき読書のプロセスは以下のように説明されています。

  1. たくさんの知識・視点を得る

  2. いろいろな概念をつかむ

  3. 概念を統合させて世界観を見出す

  4. 自分自身の知肉にする

「知肉」というのが面白いと思いました。これは著者の造語で、「血肉にする」の「血」を知識に代えたものです。本から得た知識をしっかりと自分のものにする、という意味です。

知識を得るだけではダメ

本を読んで、知識を得るだけでは不十分です。調べれば出てくるような知識を頭に入れて記憶しただけでは、あまり意味がありません。

知識や視点をたくさん得て、「概念」にする必要があります。

概念にすることは、本に書かれている内容を理解し、【自分の言葉で説明すること】だと解釈しました。ここは明確に本に書かれてはいないのですが、私はそう理解しました。つまり、まさに今私がここでおこなっていることが、概念化です。

本からいろいろなことを学び、概念として取り入れていきます。

世界観をつかむ

いくつもの概念を得たら、それを統合して世界観に発展させます。

私がこの本から掴んだ世界観は、「好きな情報収集をとことん極める」ということです。

なぜ起きがけや休みの日まで仕事をしていても苦痛ではないのかといえば、それはものすごくシンプルな理由だ。
「人に強制されているのではないから」「自分が好きでやっているから」。

「おわりに」より

様々なツールやその使い方を工夫して、膨大な情報を処理するのは、またそれができるのも、「好きでやっていることだから」。学ぶ楽しさがここにあるのだと思います。

必要に駆られてやるのでもなく、「何かに有利だから」やるのでもない。純粋にその行為が好きで、自分のモノにしていくプロセスがたまらず快感だから、できることなのでしょう。

これは著者だからそうなのではなく、人は皆そうなのではないでしょうか。知を探求する快感は誰しも共通するものだと思います。でも、それを純粋に楽しめない状況に陥ってしまっているのです。

私は受験勉強のときを思い出しました。範囲に縛られずに自由にいろんなことを勉強したいと思う反面、「試験範囲外のことなんて勉強しても無駄だ」という気持ちがありました。範囲に縛られた受験勉強は、すごく苦痛でつまらないものでした。

知肉にする

本で得た知識も視点も、そして概念も、さらには世界観も、それを自分自身のモノにして初めて、意味があるものになります。それが「知肉にする」ということです。

簡単に言ってしまえば、本を読んで得た世界観を「自分ごとにする」ということになります。

私はこの本を読んで、一層アウトプットに力を入れたいと思いました。この記事を書いているのも、まさにその取り組みです。

本を読みっぱなしにするのは本当にもったいないことです。こうやって本を読んだことをネタに、インスピレーションを得て、それをアウトプットして形にすると、思考が発展していきます。本を読む前は到達できなかったところに、思考が到達できた感覚があります。

まとめ

著者はワークライフバランスよりもワークライフインテグレーションを勧めています。仕事は仕事と割り切らないで、仕事もプライベートな生活も、統合してしまうのが良い、ということを言っています。

情報収集も同じことです。「〇〇のため」「××の役に立つから」という情報収集ももちろんあるでしょう。しかし、「勉強のため」「仕事のため」と「楽しみのため」「娯楽のため」を分けずに読書や情報収集をすることを著者は勧めています。

情報収集も読書も、気づいたらストイックに強いる形で自分に課してしまいがちですが、「楽しんでいるか?」の視点を忘れずに持っている必要があります。

究極的にはどんな情報収集も、「人生をより豊かにするため」に取り組むもののはずですから。

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