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東大三年生から

こんにちは。東大特進スタッフ三年の小山です。

去る日曜日に夏休みが終わり、今日は学期の四日目です。もう既に何人かのスタッフが書いていますが、東大の夏休みは2か月あります。私は夏休みをもう三回経験している訳ですが、未だに上手な夏休みの使い方ができていません。自動車学校やら、部活やら、運転免許取得のための帰省やらしていたらあっという間に終わってしまいました。夏休み中に読もうと思っていた本が何冊かあったのですが、結局ほぼ読まずに終わってしまいました。

おそらく、①単純に時間の使い方が下手、②夏休みの長さを過大評価してしまった、③暑いので頭が働かない、の3つが原因だと思います。

そういえば受験生のときも同じようなことがありました。やはり暑いと勉強がはかどらないものです。このブログを読んでいる受験生の中にも、同じように夏休みの使い方を失敗してしまった方も同じような方がいらっしゃるかと思いますが。これから秋模試、共通テスト、本試と大きなイベントが続くので、中だるみする暇がありません。むしろ夏休みをうまく使えなかった悔しさをバネにして勉強しましょう。

さて、受験期に関する話から少し転換します。今回お話したいのは、東大に入ってからの話です。

もう数人の二年生スタッフが書いていますが、この夏に進振りの結果が決まりました。この学期から、二年生は前期課程の単位の最終回収+後期課程の勉強の導入を行うことになります。二年生はこれから始まる専門科目の勉強に期待と不安を抱いている時期でしょう。一年前の自分もそうでした。

一方、三年生である私はかなり焦りを感じています。「もうあれから一年経ったのか!」と。私は文学部日本史学専修なので、やっと漢文が読めるようになってきたかな、史料の見つけかたがわかってきたかな、という頃です。こんな未熟な状態で後輩を迎えるのか、という焦りが一つ、あと一年で(これと同じくらい経ったら)卒論に取り組んでいるのか、という焦りがもう一つです。

先生がよくおっしゃることですが、東大は前半の二年間を教養学部で過ごし、専門の勉強は後半の二年間しかないので卒論までの時間が短いです。

「少年老い易く学成り難し」という有名な言葉があります。

若いうちは先の時間を多く見積もってしまいがちだが、それでは(習得に時間と労力が必要な)学問で成果を修めることができない(から若いうちから時間を惜しんで勉学に励まなくてはならない)

という意味です。今の私は、まさにこの指摘があてはまってしまっている人間だと思います。歴史学を例にとると、歴史学を修めるには①読書量、②史料解読の力、③史料に触れた量、がものを言います。いずれも、一朝一夕では身につかない力で、若いうちにやっておかなくてはならないことです。このままではまずいなということを、切実に感じています。

今後悔しているのは、一・二年生時の過ごし方です。「自分は日本史学に行くんだ!」という決心をして、進振りに通るための点数だけを取りに行った一方で、その余った時間を日本史の勉強に捧げていたか、と言われるとそういうわけでもありませんでした。

受験期に時間を惜しんで勉強するのは当然のことですが、今回皆さんにお伝えするのは入学後の過ごし方です。一・二年生の時期は、(その頃コロナが収まっていると想定すると)中だるみ、遊んでしまいがちです。もちろん大学生ですから楽しむことは大切ですが、その中でも「少年老い易く学成り難し」という言葉を忘れないでいてほしいと思います。

研究の道を志す人は、専門分野に関する本を読んで研究史や現在の論点、通説を理解しておく、就職の人は(私は院進希望なので、周りの優秀な人の例を挙げますが)、早くからインターンや資格を取っておくなど、自分の将来のために学ぶことは絶対に無駄にはなりません。

今年受験の人でも、まだ東大生になるには半年近くありますが、これを読んだ皆さんには自分と同じ失敗をしてほしくないと思いこの記事を書きました。入学後に少しでも覚えていて頂けたら、この記事を書いた甲斐があるというものです。私もこれから、気持ちを新たにして頑張ります。

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