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進振り報告3+α

 お久しぶりです。2年生の酒井です。新型コロナウイルス感染症の新規感染者数も急減し、先月いっぱいで緊急事態宣言も明けました。未だ感染再拡大の懸念もあるとはいえ、少しずつ以前の日常が戻りつつあるのではないでしょうか。

 さて、今回は小西くん、佐々木(2年)さんに続き、進振り報告と専門科目についてです。私は入学時より志望していた、工学部の応用化学科に内定しました。例によって理Ⅰ→工学部という何の面白味もない進学先ですが、理学部と並んで理Ⅰから進学する人が最も多い学部ですから、理Ⅰを志望している方、特に化学系に興味のある方の参考になればと思います。

 応用化学科(通称応化)は、化学システム工学科(化シス)、化学生物工学科(化生)と共に工学部化生系と呼ばれる学科群の1つであり、2Aセメスター中は授業の多くを3学科共通で実施します。そのため、授業当たりの受講者数は非常に多くなるでしょう。授業形態については、Aセメスター序盤は全面オンラインで、少しずつ対面にシフトしていくとのお達しがありました。なお、工学部、理学部を含む多くの学部、学科では、2Aセメスターの授業も駒場で実施されます。

 次に専門科目と時間割について紹介します。応化向けに開講されている科目は、有機、無機、分析、物理化学をはじめとする化学系と、生命科学系、電気工学系に加えて、工学部共通講義である統計、計測などがあります。専門科目には、2Sまでの教養科目と同じように必修科目と選択科目がありますが、必修科目は3,4年生に配当されており、2Aセメスターで履修できるのは選択科目(限定選択)のみです。
 卒業に必要な単位数は、工学部で概ね共通であり、卒業論文を含め95単位前後となっています。このうち応化では必修19単位、限定選択50単位以上を取得しなければならず、かつ3年生の9月、すなわち研究室配属までに40単位以上を取得する必要があります。もちろんこれは最低条件であり、研究室配属時点で40単位ぎりぎりでは、4年生の卒論執筆に支障をきたすので、よほどのことがない限り3年生の9月までに95単位から必修を除く分を概ね取り切らなければなりません。
 そのためには、早いうちに取れる科目はできるだけ取っておきたいので、2Aセメスターもそれなりに忙しくはなります。ただ、2Sセメスターのような隠居生活と比較しての話ですから、忙殺されるというほどではなく、例えば私の場合だと週17コマ、1日平均3~4コマの授業を履修する予定です。1限が週4回もあるのはちょっと心配ですが、一部を除き16時までには授業が終わるので、負荷としてはそれほどきつくないと信じています。

 最後に現高1以下の化学系志望の方に宣伝を1つ。今年度の応用化学科の無機化学の講義では、教科書としてシュライバーアトキンス無機化学を、物理化学ではアトキンス物理化学を使用します。来年度以降変更になる可能性はありますが、これらは定番ともいえるテキストなので、変更されるとしても類似の教科書だと思われます。通常これらの教科書を購入しようとすると、生協価格でも6000円前後×上下2冊するのですが、何と!このテキストが無料でもらえ、かつ東京や筑波などへの交通費、宿泊費を支給の上、化学専攻の先生方の講義を受けられる可能性のあるイベントがあります。化学グランプリというのですが。
 ここで優秀な成績をおさめ、IChO代表候補に選出されれば、先述の通り、御茶ノ水の化学会館で強化講義を受けられます。また、実力と運、及び自宅の立地次第では、1泊分の宿泊費を出すだけで講義→(自費宿泊)→駒場祭→(全統高決勝・前泊)→全統高決勝のコンボを決められます。夢がありますね。
 というわけで、高1以下で化学系志望の方、あるいは化学に興味のある方は是非化学グランプリに挑戦してみてください。予選は例年海の日に行われます。

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