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🎁賢者の贈り物【クリスマス物語4】

『賢者の贈り物』は、
言わずと知れた 
オー・ヘンリーの短編小説で
原題は“ The Gift of The Magi” 

The Magi (大文字)とは、
星に導かれてイエス様の誕生に
駆けつけてた東方の三人の博士のことです。
 

ちなみに、MAGI マギ 
とはイラン古語のギリシア語読みMagoi を
ラテン語化したもので、
魔術師 magician の語源でもあります。

アケメネス朝ペルシアでは
祭司階級であるペルシアのマギと
魔術師としてのバビロニアのマギが
明白に区別されました。

新約聖書で東方から星に導かれてきた三人を
マギでなく博士と呼ぶことが一般的です。
 

《サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂のモザイクに
描かれている三人のマギ》


さて、私は『賢者の贈り物』のお話しが大好きでした。
小学生の時に
教会学校のクリスマスで劇をしたり、
高校生の時は
原文を「英文和訳」でなく
「翻訳」しようと頑張ってみたり、
思い出はいくつもあります。

あらすじは…
貧しいヤング夫妻はクリスマスに
プレゼントを買うお金がありませんでした。
そこで、夫のジムは祖父と父から譲り受けた
大切な金の懐中時計を質に入れ、
妻デラの美しい髪を飾る鼈甲の櫛を買います。

一方デラは自慢の長い髪を切って売り、
愛するジムが大事にしている懐中時計に吊るす
プラチナの鎖を買いました。

妻の短くなった髪を見たジム、
ジムが懐中時計を手放してしまったことを知ったデラ…

お互いの一見愚かな行き違いが、
もっとも賢明な美しい行為だったのです。

オー・ヘンリーといえば、
「最後の一葉」という
悲しいけれど愛のこもった
短編小説も大好きでした。
たまに、
泣きたくなった時に読んでいました。

当時6才の孫娘へのクリスマスプレゼントに
『賢者の贈り物』の絵本を選びました。
絵はリスペード・ツヴェルガー
矢川澄子さんの訳によるものです。


 
 
Amazonから届いた絵本をパラパラめくって、
見ていましたら、
孫娘の叔父さんである、
つまり私の次男が言いました。

「ちょっと難しくない?」
「読み聞かせだからいいのよ」と私。

「読んでもらったことなかった…」と息子。
「…」
 私 絶句。

二人の息子が小さかった時のクリスマス、
バブル真っ只中のクリスマス…

当時住んでいた浅草は
クリスマス時期から
お正月準備をしているようなところで、
クリスマス礼拝の日は
嫁ぎ先の会社は大掃除で出社。
教会にいくこともできませんでした。

商家の嫁の私は年末は慌ただしく、
クリスマスを迎える心の余裕がありませんでした。


その時期は本も読んであげてなかった…
「ごめんね…」
なんだか小さかった息子に
ほんとに申し訳ない
気分になりました。

今、ゆとりを持って、
孫娘に本を読み聞かせすることができて
幸せだなあと思います。

そして、余裕のないお母さんたちが
少しでもほっとできることを
したいなあと思います。

今年のクリスマスは幸せがいっぱい…になりますように!
 

『賢者の贈り物』の全訳を
自由にお使いくださいという素敵なサイトがありました。
よかったら、ぜひ、お読みください。


#賢者の贈り物
#オーヘンリー
#クリスマス物語

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