💞とことんユーミン💞 REINCARNATION

こんばんは。
七夕の夜ですね。彦星と織姫は会えるでしょうか!
今夜は七夕に夜にふさわしい”REINCARNATION”

 
1983年2月にリリースされた14枚目のアルバム。
4月東京ディズニーランドがオープン。
5月日本海中部地震、
7月任天堂がファミコンを発売、
9月大韓航空機狙撃事件が起きました。

まずクイズ第一問です。
このアルバムに収録された1980年にシングルリリースされた曲名をお答えください。

最初にいつものように
酒井順子さんの「ユーミンの罪」から引用させていただきます。

80年代は、目に見える世界を豊かにすることが大切、という時代でした。
できるだけ素敵なものを、できるだけたくさん所有したい。
できるだけ条件の良い素敵な人と、恋愛したい。まさにそれは物質的な時代であり、私達は物質的豊かさが与えてくれる楽しさを、疑うことなく享受していたのです。



「たとえば善光寺とか平安神宮とか、あたしよく行く神社とかがあるんだけどね。そういうところへ行くとやっぱり必ず磁場があるのね。パワーの密度が濃いということかもしれないし、土地自体がパワー持っているってことなのかもしれないけど」
という発言を読めば、それは今でいう「パワースポット」について語っているということがわかる。（ルージュの伝言)
このアルバムが出た当時はパワースポットなどという言葉はありませんでしたし、若い女性が神社に行くとしたら、磁場とかパワーを求めてというよりは、名所旧跡を見物するという観光目的だったものです。神社をパワースポットとして捉えるユーミンの感覚は、ですからものすごく早い。早いというよりはおそらく先天的に、目に見えない世界に対する感覚が鋭敏だったのでしょう。

物質的豊かさにあふれる社会を
象徴するようなミュージシャンの筆頭であるユーミンが
突然スピリチュアルな
「目に見えない世界を大切にする」方へと
転向したかのように戦略を変えたのですね。

私も実は一粒万倍日と天赦日が重なった
6月15日、全くそのことも知らずに
善光寺にも近い信州松代に行き、
パワースポットで有名な皆神山で不思議な体験をしました。
この顛末もnote「松代へ❷」に
書いてあるので読んでくださいね。
横浜の極めてパワーの強い場所に育っている私も
ユーミンと同じ経験をしてきたのかもと思います。
なんてね。

1 REINCARNATION

スターウォーズ「ジュダイの帰還」のヒット、
YMOのテクノポップ全盛という時代、
オープニングを飾るタイトル曲です。

神秘的なイントロは歌い出しまで1分25秒。
シンセサイザーを駆使したバンドサウンドは
これまでにないポップロックな感じで、
これから先もユーミンは進化し続けるのだと
実感した記憶があります。
歌詞は輪廻転生がテーマ。

「恋人達はときどき　
　不思議なミラーをのぞく
　二人は知らない時代　
どこかで一度めぐり逢っていたはず」

誰もが一度は夢見て、
思いこむ「運命の出逢い」を歌っています。
このオープニングの曲で
私たちはユーミンの世界に引き込まれていくのです。
ラストの安藤まさひろさんのギターソロが
そのままオールマイティに続くのがすごく新鮮でした。

2 オールマイティー

この詩を初めて知った時、
思わず唸ってしまいました。
こんな詩を書けるのはユーミンしかいません。
恋人への思いが素直に伝わる名台詞と思いました。
サウンドは爽快なポップロック。
ライブでかかると身体が自然に動き出します。

3、NIGHT WALKER

この曲は雨特集でも登場しましたが、
やはりアルバムで聞くと味がありますね。
先の二曲のポップロックな流れを
一旦落ち着けるミディアムバラードで
聴いていて心地よいです。
恋人に別れを告げた主人公は
一人雨の中を歩きます。

「次々消えてゆく店の灯り
心をかりたてるシャッターの音」

雨の情景が浮かび、
シャターの閉まる音さえ聞こえてきます。

そして最後には蒼い河が出てきますね。
歩道をペイブメントと言ったところが秀逸です。

4   星空の誘惑

友達以上　恋人未満
という言葉は今は死語でしょうか。

例えば
結婚することが決まった人がありながら、
あるいは結婚しているにのに、
彼また夫の愚痴を聞いてもらうために逢って、
三浦海岸あたりの海沿いの道を走っていると、
あれってこの人、こんなに優しかったの？
あれあれ？
なんて　
ふと友達以上の感情がよぎっていくとか。

不倫という言葉はまだそれほど
メジャーでなかったですね。

「オレンヂのトンネルの中は
横顔がネガのようだわ
今のうちにさらわれたら
あとでみんな夢だと云える」

オレンジでなくオレンヂ　グッときますね。
ネガなんて今の若い人は知らないでしょうね。

竹内まりあも「恋の嵐」で
「友達でいたいけど　動き出したハートは
　もうこのまま止められない　罪の始まり」
と歌っています。

この微妙な感覚、結婚してまだ1年、
まだ子供がいなくて人生やり直しができるかもしれない
ギリギリの私には誘惑的な歌でした。

ここで恒例、ルームルールの説明をしていただきます。






ここでクイズです。
次の川景色の舞台はどこの川でしょうか。
川の名前をお答えください。
相模川

また、この歌はある女性歌手へ提供された曲でした。
女性歌手のお名前をお答えください。
石川セリさん

5  川景色

新しく生きる決断をするために髪を切った私は
強い風の吹く、あの頃と変わらない風景の
堤防を降りて行きます。
思い出は飛び石みたい。
思い出を引きずらず、
その飛び石を上手にわたっていくわ。

という思いが伝わってきます。


歌詞の内容とは不釣合いなほどの軽快なリズムが、
なんだか彼女の意思をポップなものしている気がします。

6 ESPER

最初のクイズにも出しました通り、
ESPERは1980年にシングルバージョンが出ていますが、
アルバム未収録です。
我らがまゆみさんがシングルバージョンをかけてくれます。


いかがですか？イントロの部分、
英語のナレーションもなくシンプルですね。
詩は愛する力を超能力に例えていて、
なんか可愛い感じもします。




ここで二つクイズです。
「心のまま」この曲は人ではなくあるものに捧げられています。
その名前をお答えください。

RIBⅡ世号

ではもう一つ、
「ずっとそばに」は1993年のアニメに起用されました。
そのアニメ映画の題名をお答えください。

「遠い海から来たCOO」

7 心のまま

迫力のあるピアノが印象的なバラードです。

海流、潮の便り、　
私の見た雲は　馬のかたち
嵐のあと　
光る水平線　
しけた海
銀の鏡　　
叫ぶような風
旅

ユーミンキーワード満載の歌詞です。

リブ2世号の小林則子(こばやし-のりこ)さんは
昭和後期-平成時代の海洋ジャーナリスト。
昭和21年9月25日生まれ。
50年沖縄海洋博記念の
太平洋横断単独ヨットレースに
唯一の女性として参加し,
リブ号で57日間で航行。

56年5人乗りのリブ2世号で遣唐使の海路をたどる。
東京出身。白鴎高卒。著作に「リブ号の航海」など。

小林さんのドキュメンタリー番組のために
作られたそうですが、
単独ヨットレースに臨むとは素敵な女性ですね。

8  ずっとそばに

masaさんが一番好きな曲でした。
聞くたびに胸がキュンとする
あたたかさに満ちた曲です。

1983年のリアルタイムの思い出より、
1993年息子たちと一緒に見た
映画の感動シーンとともに思い出す曲です。

「そっと呼んで つらいならば
時を かけて行くわ」

時をかけるという言葉はここで使われているのですね。
そして「時をかける少女」へと繋がっていくのですね。


8月の雨が降る時は、
ふりそそぐ8月の雨とつい歌ってしまいます。

9 ハートはもうつぶやかない

この詩は切ないなあと思っていました。

結婚して1年、
朝は焼きたてのクロワッサンとコーヒーを入れて
休日はドライブしたり
一緒に買い物に出かけたり

とか描いていた結婚生活なんてどこにもありませんでした。

仕事と家事の両立に加えて、
早く子供、後継の男の子を産めというプレッシャー。

ああ、結婚なんてしなければよかったと
思う気持ちになってしまう時もありました。
まだ子供がいないうちに実家に
帰ってしまおうとも思いました。


昔のアドレス帳に愛を封じ込めて　

リアルにそう思っていたことを、
今回何度も聞いていて思い出しました。
あの頃の思い出をこの数年、
封印していましたが、
最近　封印が解けて、
思い出からの自由になった気がします。

ここで避けて通れないクイズを出します。

はい、「経る時」に登場する
ホテルの場所と名前をお答えください。
千鳥ヶ淵　フェアモントホテル

2問目です。
苗場のライブでは　
言葉を変えて歌う一箇所があります。
これもホテルがらみです。
さびれたホテルを〇〇〇〇ホテルと言い換えています。
なんと言っているでしょうか。
いつもの

でした。

10  経る時

ラストを飾る名曲は美しいピアノの旋律が
静謐な雰囲気を作り出しています。
私のユーミンベスト10に入る曲です。

ユーミンは「ポセイドンアドベンチャー」
に登場する老夫婦をモデルにしているといっています。
「タイタニック」に登場する老夫婦かと思い込んでいました。
ユーミンにとっての理想の夫婦像…
人生最後の時、
手を繋いでいたいと思う人が
夫というのは最高ですね。

ここで再び酒井さんの文章を引用します。

「四月ごとに同じ席は
うす紅の砂時計の底になる
空から降る時が見える
さびれたこのホテルから」
という歌詞で終わるわけですが、この歌のテーマは、無常というもの。
ユーミンは、花びらが散ることを「うす紅の砂時計」と表現したのです。
その砂時計は、過ぎゆく時を残酷に示す。
なんという美しい表現。そしてなんという悲しい表現。
この歌は「桜と無常」という、日本人が古くから愛する歌のテーマを、踏襲しています。日本人が延々と、そしてうっとりと詠嘆してきた無常というものが、この歌にもそのまま現れている。
『古今和歌集』には
「花の色は　うつりにけりな　いたづらに　
　我が身世にふる　ながめせしまに」
という小野小町の歌がありますが、これは桜と無常を歌った和歌の中では、最も有名なものの一つでしょう。この時、「世にふる」の「ふる」は長雨が「降る」と時が「経る」との掛詞。そしてユーミンの「経る時」の「経る」も、花びらが「降る」と時が「経る」の掛詞。
「経る時」の底には小野小町がいます。
小野小町のこの歌には、うつろいゆく桜への詠嘆とともに、衰えゆく自らの容色への詠嘆もこめられているという説もあります。小野小町もまた、若さを失いつつあった時に、無常を思ったのか。

しかし、ユーミンは、時の非可逆性だの無常だのいったことを、ただ嘆く人ではありませんでした。小野小町の時代から千年以上経ってから生まれた女性は、ただ嘆くのではなく、無常に挑戦しようとしたのであり、その挑戦姿勢はユーミンが三十歳を迎えてからますます目立つようになります。

この年、ユーミン29歳、三十路を前にして、
大きく飛べる態勢を整えていったのですね。

春の歌の特集の時にもこの「経る時」を取り上げました。
あら、フェアモントホテルに最初はいつ行ったのかしら
記憶が曖昧になっていました。
今回はっきり思い出しました。
長男をバギーに乗せて
1985年の春に行ったことを。

2002年老朽化に伴い閉館したフェアモントホテルで
1996年春　舅のお誕生日お祝いをしたことがあります。
今年も桜が咲きましたという新聞記事を毎日見ていたあの日。

当日は2階のレストランの個室の窓枠が
そのまま額縁になり、
満開の桜が飾られていました。

ずっと昔の記憶となりました。

たかとしさんがプロフに1曲目から4曲めにかかる流れが
最高をおっしゃってます。
「星空の誘惑」が一番お好きなのね。

さてさて、
先日のユーミンコードはなかなか面白い内容でした。
オープンリール（これわかりますか？）に4曲入れて
アルファレコードの持っていったユーミン。
4曲とは　
そのまま　ベルベットイースター　雨の街を　ひこうき雲

あまりにビブラートするので
荏原中延の声楽の先生に腹式呼吸を習いにいってたというお話。それを聞いていたら、
先日お友達から聞いた貴重な話を思い出しました。
お友達の息子さんが習っていたピアノの先生は
ユーミンのピアノの先生をしてらしたそうです。
ユーミンが持ってきた曲を評価しなかったそうで、
「あの娘の才能を見抜けなかった」と
残念そうに話していたそうです。
お話を伺いたいと思いましたが
3年前にお亡くなりなったそうで、
伺いたかったと思いました。

そうそう、高校時代、
対訳聖書をよく読んでいたと話していました。
対訳聖書とは左側に英語、
右側に日本語の聖書です。

当時よくホテルに置いてあった
ギデオン協会の聖書だったのかなあと思いました。

というわけで今日はこの辺で第一部を終了します。


ユーミンコードでかかっていた「返事はいらない」の
シングルバージョンをかけますね。

スージーさんが
「これはユーミン14歳のときのものです」
と教えてくれました。

14歳‼️
いやはや、すごい才能です。
すごいビブラートですよ！

クイズの答えをいつも写真で載せてくださる
カタッキーさんのお写真拝借させていただきました。
いつもありがとうございます♪

ブレイクタイムは
「星空の誘惑」です。

二部ではシュンミンがリクエストに応えて歌ってくれました。
とっても楽しいひとときでした。
皆さま、ありがとうございました。

♫時をかける少女
♫経る時
♫セイレーン
♫時のカンツｵーネ
♫知らないどうし
♫ノートルダム

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