秋の立科へ⑤ 豆cafe enjyu

立科を佐久方面に下るか、
茅野方面の下るかは迷うところです。
前回の6月には松代が浮かび、
一粒万倍日と天赦日の重なる午後、
パワースポット皆神山に導かれました。

今回は無言館が私を呼びました。

無言館の近くのカフェでランチをしよう！と
予約の電話を入れると
「11時半までの予約は受け付けますが、
13時くらいならそのままおいでください」ということで、
そのまま向かいました。

上田のまちから山道を少し登りると
前山寺の駐車場に着きます。
山道を上がっていきたくなります。

脇にはお顔の優しいお地蔵様が
仲良くならんでいらっしゃいました。

その脇道をはいると
豆cafe  enjyu がありました。

丁寧に作られていいるお料理やスイーツ、どれにしようか迷いつつ、
おいもときのこのリゾットにしました。
前菜には手作り豆腐、地元のお野菜を使ったサラダ。

ここも時間はゆったり流れています。
ぱぱっと食事を済ませて、はい次というかたにはお薦めできません。

お食後にはバスクチーズケーキを頼みました。
そして、そして、あさこちゃんは、
「1本のガランス」と名付けられたパフェを頼みました。

この出会いが次の展開をうむことになったとは。

注文するために声をかけたお姉様の真白きエプロンを染め上げた茜色。
そうこれがガランスをいう色だったのです。

夭逝した天才画家で詩人だった村山槐多（かいた）の愛した深い茜色ーそれがガランスという名前だということを初めて知りました。

22歳で亡くなった天才画家を偲んで、「ロックなパフェ」の異名も。

ガトーショコラ、バニラアイス、
メレンゲのお菓子のパブロフ、
ジャスミン茶のジュレとベリーに
バタフライピーの琥珀糖に
ガランス色のフランボワーズをかけた
芸術作品のようなパフェでした。

村山槐多の本を読みながら過ごす
ゆっくりした時間。
そう、こういう時間を欲していたのだと思いました。

芸術と静けさの中にあるおしゃれなカフェ

豆cafe enjyu
美術館の開館に合わせて、併設するカフェ『豆cafe enjyu』がオープンしました。
こちらのカフェは「まいぷれ上田・東御」取材レポートで“塩田産ナカセンナリ大豆のお料理教室”でご紹介している“『Ohisama』お料理教室”主宰の王鷲美穂さんが店主を務め、“せいろと糀＆シュクリール洋菓子店”を営んでいる吉池梨恵さんと営まれています。
 
◆『豆cafe enjyu』は『KAITAEPITAPH 残照館』の営業日に合わせた毎週、土曜、日曜、月曜の3日間で、営業時間は11時～16時となっています。冬季はお休みとなるそうです。
 
「豆cafe enjyu」開店のキッカケ
無言館館主の窪島誠一郎さんと職人館館主の北沢正和さんは40回目を迎える大正時代の画家村山槐多さんをしのぶ「槐多忌」にあわせて、「信濃デッサン館」に併設するカフェを限定的に開業したいという想いを持たれたそうです。
その想いは北沢正和さんを通して王鷲美穂さんが受け、実現することになり、2019年2月23日～25日の3日間、“カフェ槐（えんじゅ）”が開店されました。
信濃デッサン館はこの「槐多忌」を最後に閉館となりましたが、窪島誠一郎さんは「槐多忌」の期間に明りの灯ったカフェがとても印象的であったそうです。
そして今回、新たに『KAITAEPITAPH 残照館』が開館するにあたり、再びカフェに明りを灯したいと願い、王鷲美穂さに託されたそうです。
こうして『豆cafe enjyu』は営業することになったそうです。

◆北沢正和さんは八ヶ岳山麓にある職人館館主で、地元の食材と職人の技を融合した農家レストランの草分けとして活躍され、全国の農家レストラン企画受託、講演、執筆などの活動をし、地域活性化に貢献され、2010年農林水産省第一回「料理マスターズ」で受賞（全国で7人）され、現在も活動中です。
 
【王鷲美穂さんのご紹介】
“『Ohisama』お料理教室”主宰で食育インストラクター、おうち料理研究家の“王鷲美穂（おおわしみほ）”さんは、2016年に上田市合併10周年記念事業の“信州ベジタブルなないろスイーツコンテスト”のベジタブル部門において、出品された「上田ブラウニー」が最優秀賞受賞を受けました。
「上田ブラウニー」は商品化され、現在販売されています。

（上田まいぷれ　より）

エプロンにガレンス色を染め上げていたお姉さまこそ
王鷲美穂さんでした。
（その時は何も知らなかった私です）

いつの間にかお客さまは私たちだけになっていました。

さあ、残照館に行ってみよう！と
日が傾きかけた外へと扉を開けました。

村山槐多 - Wikipedia

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