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卒業式の写真を撮ります

各方面に大きな大きな影響を与えている昨今の出来事。TVではネガティブな話題ばかりで、見ていると気が滅入ってしまうから、なるべく情報を遮断しようと頑張っている。それでも、あちこちから情報は届き、そして昨日ついに政府から例のマスクが届いた。僕の住んでいるのは美瑛町だから、今回の配布対象となったわけだ。こうして現実を突きつけられると、今回の騒動が人ごとではなくなる。

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僕の街は人口1万人ちょっと。撮影中には人にも会わないし、基本屋外なので感染リスクは極めて少ないといえるだろうから、人口密集地に暮らしている方たちに比べたらずっと安心だ。だからといって、美瑛を離れてどこへも出かけたくない、とは思わない。このまま日本中、世界中の自粛傾向が続けば、世の中の仕組みが狂ってしまうだろう。人が世界中を行き来し、日本中を旅できるのが今の時代の素晴らしさだ。その日がまた戻ってくることを信じているからこそ、万全の対策を怠らずに普通の社会生活は続けるべきだと思う。

写真家という職業を選んで8年。2020年という一年が自分にとってどれほど大切な一年になるだろうと妄想を膨らませていたけれど、別な意味で思い出に残りそうだ。予定していたイベントも講演もキャンセルが続き、全て白紙状態。こんな時がくるだなんて思ってもみなかったけれど、長い人生まあこんなこともある。

おかげで、自分の時間だけはしっかりと取れている。これほど自分と向き合って脳内整理の時間が取れるなんて、独立して以来初めてのこと。だから今は前向きに今後のことを考えている。自分の写真を見返し、自らの衝動の根源を探っている。いま取り組んでいる作品のまとめ方を考え、どのようにアウトプットしていくか、構築と破壊を繰り返しながらの作業を続けている。創作活動と収入がリンクしないことはこれまでの経験で分かっているので、今はクリエイティブなことに取り組む時間なのだと理解することにした。


そして思いついたこともある。
子供が通う地元小学校の卒業式は、卒業生と保護者だけで行い、集合写真も家族写真も撮影しないという、なんとも寂しい事態になってしまった。ならば、保護者である僕ができることがあるはずだ。卒業生の親として、写真を撮ってあげようと思う。もちろん、万全の体制を整えて。それが写真家として自分ができる唯一の協力だ。

物事、前向きに考えれば道は開ける。いまは辛い時期だけれど、明けない夜はない。1日も早く普通の日々が戻りますように。


僕のサークルへの登録者が50名を超えました。この辛い時期にこれだけの方が登録してくれたこと、本当に嬉しく思っています。頑張って連日更新中です。

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