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自己規制します

ここ数日で新型コロナウイルスに対する状況が激変してしまった。志村けんさんの訃報まで飛び込んできて、もう世の中がただ事ではないことをリアルに実感した人も多いだろう。一昨日あたりから、ずっと考えて、そして自分の行動を改めることにした。経済が回らないと大変だという思いから、積極的に知人の店で外食をしてきたりしたのだけれど、それもしばらくやめようと思う。その理由は明確で、自分が感染者かもしれない、と考えることが今の日本にとってとても重要なことだと思うからだ。確かに元気で、食欲もあるし、味覚も嗅覚も問題ない。でも、もし無症状なだけだったとしたら。
僕の周りにいる、僕が大切に思う人々を危険に晒すわけにはいかない。自分が感染して苦しんでもそれは自分のせいだからやむを得ないけれど、大切な人を苦しめることはできない。

だから自粛という表現ではなく、自己規制をかけることにしようと思う。東京都が宣言している4月12日頃までは、家族以外と会うことを避けようと思う。それが、今僕にできる最大限の行動だと思うから。誰とも会わなければマスクも使わなくて済む。撮影も誰もいない山中で行えば、誰かに感染させるリスクもない。今、海外の国々が実施している規制を見れば、どれほど危機的状況なのかは容易に想像できるはずだ。おそらくは、日本も東京都もそれくらいのことをしたいはずだろう。でも法律的にできないから、お願いになってしまう。だから、東京にはまだまだたくさんの人々が行き交っている状態だ。北海道も、どうも先週くらいから慣れが見え始めた。4月からは公共施設の利用を再開すると言っている。もう、自己防衛していくしかない。

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だれもいない美瑛で撮影をしていると、脳内が整理されてくる。自分が関わりを持つ大切な人々のことも思い浮かぶ。横浜で受け持つゼミ生たちのことも心配だ。彼らの作品制作のモチベーションをどうやって繋げていけばいいのだろう。発表の機会が奪われることだけは何としても避けたいし、学びたいという気持ちも大切にしたい。どうすればいいのか、毎日必死で考えている。

経済的に苦しさが増しているのは事実だろうし、それは僕も含めて多くのフリーランスに当てはまっているとは思う。けれども、いまやるべきことはウイルス拡散を抑え込むことだ。感染防止ではなく、拡散防止。自分が保菌者であるという前提でいなければ、ロックアウトは間近だろう。

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自然は相変わらず、いつもと同じように美しい姿でそこにある。こんな姿を見に、美瑛に来て欲しいという思いはあるけれど、それも今はじっと我慢の時だろう。美瑛の観光業にとってこの損失は計り知れない。でも今は経済活動よりも優先すべきことがあるはずだ。

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