何となくわかるインターネット黎明期と同じような現象
最近、新しくAIサービスを作ろうということでAI関連の情報に触れる機会が増えた。年末または年初までには面白い発表ができそうだ。もともとこの類いの分野には興味はあったのだが、何事も第一人者があらわれるまで待ったほうが波にはのりやすいので待っていた感はあった。AIでいうと今人間の脳の仕組みに非常によく似たニューラルネットワークを構築できたことがまず飛躍的なAI進化の後押しとなっただろう。また、それに伴い2年程前にOpen AIがChapt GPTをローンチした。それまでは、どちらかというとSFのような世界観が一般的なAIの印象であったが、それ以降瞬く間に新しいAI関連のビジネスが増加した。
私の周りでも話をしていると、〇〇がこんなサービスを開発中だとか様々なアイディアが次々と聞こえてくる。そんな中でもローンチまで行くのは2割、そして2-3年間売れなくてもやり続けることのできるものは0.1割もいないのが現状なのだろう。スピード勝負というのは否めないが、やはり話しているとどこのスタートアップもどこか人材が不足している等の会社のアセット、核となる部分の欠如が著しいように思う。
しかし、多少の欠如はスタートアップには当然だしそれを勢いで前へ進める経営者の能力は確かに必要だと思う。私はインターネット黎明期にはまだ生まれていなかった世代なのだが、特にあの時期(次々とイノベーションの連鎖が起こる時代)の経営者は皆口を揃えて、成功要因を問われるとあの時期にあの分野で起業したことに尽きる、と言う。
言い換えてみれば、その時期にその分野で起業しないということは成功するチャンスがないと言うことだ。私は今このAIブームがその時期のその分野だと踏んでいる。しかし、特に今は沢山の便利なサービスが普及され、一見飽和状態に感じるかもしれない。
そんな中で、AIの市場に参入することは、一見ハードルが高いように感じられるが、実は黎明期の特性を捉えていれば、まだまだ参入の余地は大きい。例えば、インターネット黎明期も、検索エンジンやEコマースが急激に広がり、すでに先行者優位が確立されているように見えた。しかし、その後も次々と新しいプレイヤーが登場し、それぞれのニッチな領域で存在感を発揮していった。
ここで注目すべきなのは、黎明期には必ず「カオスの中に機会がある」ということだ。現時点でAI市場が飽和しているように見えても、そこには依然として無数の隙間がある。そして、そこに潜むチャンスを見つけ、最初の一歩を踏み出すことができる者こそ、次の波に乗ることができると思うのだ。黎明期には、技術の進化と市場のニーズが爆発的に増加するタイミングが重なり、それがイノベーションの基盤を作り出す。
AIの領域でも、特にデータサイエンスや自然言語処理に関しては、まだまだ手付かずの部分が多い。例えば、ユーザー体験をよりパーソナライズするアルゴリズムの開発や、特定産業向けの高度な自動化ツールは、これからの数年でさらに成長するだろう。こうした技術的な「フロンティア」は、すでに確立された大手の企業がすべてを押さえているわけではない。実際、スピード重視のスタートアップこそが、この隙間を埋め、さらなる市場を創出できる可能性が高い。
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