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失敗率を下げる事より成功率を上げる事に専念せよ

今新規事業の計画準備を行っている真っ最中であるが、先日うちのメンバーの1人が僕にこういう相談をしてきた。ローンチ目の前になった新規事業について

『倉岡さん、僕正直この事業怖いんです。。』

『失敗した時の事を考えてもっとリスクを減らした方がいいんじゃないですか。。』

と、僕はその言葉を聞いて「あーこの世の中こういう考えの人ってかなり多いなぁ」と思った。勿論失敗する為に事業をしないので、そういったことがないようにしっかりと事前に議論はしておくべきである。

ただそういう“失敗した時の事を考える時間があるのであれば、先ずすぐにでも成功率を上げるような施策を考えるべき”である。というのが僕の持論であり彼にもストレートにそう伝えた。

失敗するために事業をしているわけでもないし成功が真の目的なのであれば失敗なんて考える必要もないし、それは全くのナンセンスすぎると。

以前、友人と旅行を計画している際にもこういう議論になった。行き先が海外で到着後現地にてPCR検査が必要な国だったので、1人の友人からそのPCR検査でもし陽性になったら1週間は隔離される上、10万円はホテル代にかかる、だからより陽性率が低い検査機関で検査をしようと、空港は陽性率が高いから少し面倒だけど少し離れた町の医療機関でしようと提案された。

しかし、そもそも陽性率というのはその検査機関でたまたま陽性者が多いだけであって、検査キットが陽性率を上げているわけではない。

そして何より旅の目的は“楽しむ”という
勝利”を掴む事である。にも関わらず、リスクを下げるとかなんとか言って敗北率を下げ、引き分けにもっていきたがる人って何なんだろ?

もし陽性になればなった時に考えたら良い話である。わざわざ“楽しむという勝利”を掴む雰囲気の中そんなことを考えていても全く意味がない。“勝たないと意味がない”のである。


引き分けでは現状維持なので意味がない。
その行動をした意味がなくなる。
その理論でいくと
敗北(失敗)を恐れて引き分けでも良いという考えではなく、勝率(成功率)を高めるべきである

失点を最小限に抑える。
とは別である。
勿論失点(弱点)を減らすことは野球で好投手がいるチームが強いように事業をする上でもかなり優位である。

しかし、

失敗したらその時に考えれば良い

『人間は考える葦である。』
とフランスの有名な哲学者・パスカルが言ったが、僕はこの言葉が割と好きである。

臨機応変に物事を考える為に頭の中に脳みそが備わっている。

だからこそ人間なのである。

このように、失敗の可能性があるならやめたほうがいい。そのリスクを減らすべきだ。みたいな考えの人がこの世の中に結構多いように感じる。

しかし、一般的には成功体験そのものは“その後の成功確率”を上げるが、失敗体験を経た方が“その後の成功確率”は高い。
さらには、組織に失敗体験が乏しい場合に限りその組織の成功体験はむしろその後の失敗確率を高める、結果になる。

要するに、
“失敗したことが無い人が、何かの拍子に成功してしまうと、その後失敗する確率は高くなる

また、
“失敗を経て成功した方が成功確率は高くなる”

失敗は買ってでもしろ!という格言があるがまさしく的を得ている。たしかに成功している経営者の多くは、昔貧しかったり、大きな失敗や挫折を経験していることが多いし、逆に、順風満帆に人生を過ごしていて長く成功している人は少ない。

創業するにあたって、はじめから完璧なビジネスを行おうと考えるタイプの人間がいるが

“失敗を恐れて、失敗を避けながら創業したとしても長期的には失敗確率を上げることになるということ”である。

何故ならば、
いきなり成功すると過剰な自信を持ち、自分のビジネスを正当化しがちだからである。

成功からは学びが少なくなる。
一方、はじめに失敗すると、同じ過ちを繰り返さないように考えるようになる。
失敗から学ぼうとするわけである。

なので、“失敗はその後の成功確率を高めるということを頭に入れながら、思い切って失敗する”事は非常に重要である。


僕がこのnoteでも

危ない橋を渡るより安全な橋を渡りたい

と再三にわたり言ってきたが、失敗というのは危ない橋ではない。

“もはや安全な橋を渡るための水分補給のようなもの”

なのである。

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