見出し画像

【解決法】 新材料によるエネルギー関連商品

1.事例紹介

今回は、新材料によるエネルギー関連の商品開発の事例について、ご紹介します。

2.注意すべきこと

商品開発における技術の開発・構築も必要ですが、早い段階で商品を最後まで作り、ひととおりプロセスとシステムの検証を実施することも大切です。

3.状況

材料がコア技術となるエネルギー関連の商品を開発することとなりました。
想定した市場においては、商品の許容されるサイズの要求がシビアでした。

コアとなる材料の検討と併せて、材料の成形方法及びコア材料と異種材料との接続形成のプロセス構築を中心に検討を進めましたが、要求に対し、その時点ではコア材料に目標特性値を達成できる目処が立たず、商品化は断念することとなりました。

画像1


後年、あるコンソーシアムに参加した際、大手総合電気メーカーの方より、同様な材料・技術を活用し、パイロット設備で実証実験をやっている とのことをお聞きし、見学をさせていただくことになりました。
お話を伺うと、コア材料の特性値はやはり目標値には達していないため、システムのサイズとしてはかなり大きく、また異種材料との接続形成も旧来の方法であり、長期としての接続信頼性が懸念されるとのことでした。

しかしながら、その時点では目標には達していないものの、とりあえず最終商品までつくり、システムの実証実験をすることで、新たな問題点の抽出とニーズの確認になる とのご意見をいただきました。

 当時の日本の社会情勢においてはエネルギーに関する関心が非常に高く、パイロット設備の見学者も多く、なによりも、実証実験協力先の地元の方々が強く期待しているとのことでした。

4.解決方法

商品開発において技術の開発・構築も必要ですが、早めに商品を最後まで作り、ひととおりのプロセスとシステムの検証も大切です。この事例においては最終商品まで作り、実証実験を行った上で開発を中断するべきでした。

5.失敗しないためには

リソースを、どれだけかけられるかの事情もありますが、できれば、早めに最終商品まで作って実証実験を行うことにより、商品化全体を俯瞰して開発を進めることをオススメします。

今回は、新材料によるエネルギー関連の商品開発の事例について、ご紹介しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?