マガジンのカバー画像

松竹映画アラカルト

49
100年を超える松竹映画のアレコレの魅力についての記事をまとめました。
運営しているクリエイター

記事一覧

『花籠の歌』(1937年1月14日・松竹大船・五所平之助)

五所平之助監督『花籠の歌』(1937年1月14日・松竹大船)は、銀座映画でもある。田中絹代、佐…

島津保次郎『婚約三羽烏』(1937年7月14日・松竹大船)

松竹モダン喜劇研究。島津保次郎『婚約三羽烏』(1937年7月14日・松竹大船)を久しぶりにスク…

『美わしき歳月』(1955年5月25日・松竹大船・小林正樹)

松山善三脚本、小林正樹監督『美わしき歳月』(1955年5月25日)。日比谷公園の近く田村町で花…

『この広い空のどこかに』(1954年11月23日・松竹大船・小林正樹)

木下恵介監督の実妹・楠田芳子のオリジナル脚本を松山善三が脚色した小林正樹監督『この広い空…

「子供の四季 春夏の巻」「子供の四季 秋冬の巻」(1939年)

清水宏監督が坪田譲治の「善太と三平」の世界を再び描いた「子供の四季 春夏の巻」(1939年)…

『不壊の白珠』(1929年10月17日・松竹キネマ・清水宏)

2023年6月3日、4日に、横浜シネマリンで、ピアニスト柳下美恵さんの演奏で上映されるのだが、…

『腰辯頑張れ』(1931年8月8日・松竹蒲田・成瀬巳喜男)

現存する最古の成瀬作品 成瀬巳喜男のサイレント『腰辯頑張れ』(1931年8月8日・松竹蒲田)は、現存する最古の成瀬作品。上映時間は38分(現存は28分)。成瀬は前年、昭和5(1930)年1月21日公開の『チャンバラ夫婦』で監督昇進、この『腰辯頑張れ』は八作目となる。齋藤寅次郎や小津安二郎が、この頃手がけていた、松竹蒲田のナンセンス喜劇、不景気の小市民ものであるが、いろいろエモーショナルなショット、モンタージュに成瀬巳喜男の才気が溢れている。ちなみに腰辨とは「腰弁当」のこと。

『君と別れて』(1933年4月1日・松竹蒲田・成瀬巳喜男)

 成瀬巳喜男のサイレント『君と別れて』(1933年4月1日・松竹蒲田)をスクリーン投影。大森の…

『限りなき鋪道』(1934年4月26日・松竹蒲田・成瀬巳喜男)

成瀬巳喜男のサイレント『限りなき鋪道』(1934年4月26日・松竹蒲田)をエリック・サティをBGM…

生誕100年!番匠義彰監督特集。衛星劇場でオンエア!

今年、生誕100年を迎える、松竹娯楽映画のマエストロ・番匠義彰監督作品の面白さを、多くの人…

『魔像』(1952年5月1日・松竹京都・大曽根辰夫)

 娯楽映画研究所シアター第二部時代劇祭(笑)で、阪東妻三郎主演『魔像』(1952年5月1日・松…

ラピュタ阿佐ヶ谷 番匠義彰:松竹娯楽映画のマエストロ 2022年2月20日〜4月2日

2022年、生誕100年を迎える番匠義彰監督(1922〜1992年)。昭和30(1955)年に『かりそめの唇…

生誕100年!「番匠義彰 映画大全 娯楽映画のマエストロ」刊行!

本年も「佐藤利明の娯楽映画研究所」どうぞ宜しくお頼ん申します! さて、2022年1月に2年ぶ…

『大忠臣蔵』(1957年8月10日・松竹京都・大曽根辰保)

 昭和32(1957)年、邦画各社はこぞってワイドスクリーン化。日本初のシネスコとして新東宝が「シネパノラミック方式・大シネスコ」と銘打って『明治天皇と日露大戦争』(1957年4月29日・渡辺邦男)を製作。ところが、その公開二日前に東映が「東映スコープ」第一作『鳳城の花嫁』(4月27日・松田定次)で出し抜く。新東宝『明治天皇と日露大戦争』は4月29日の公開となった。続いて大映が「大映ビスタビジョン」として『地獄花』(6月25日・衣笠貞之助)、日活が「日活スコープ」第一作『月下