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生誕100年!番匠義彰監督特集。衛星劇場でオンエア!

今年、生誕100年を迎える、松竹娯楽映画のマエストロ・番匠義彰監督作品の面白さを、多くの人とシェアしたくて、単行本「番匠義彰映画大全〜娯楽映画のマエストロ〜」(Amazon KDP)で上梓しました。そして現在開催中のラピュタ阿佐ヶ谷「番匠義彰:松竹娯楽映画のマエストロ」(2月20日〜4月2日)を企画しました。連日、多くのお客様が番匠喜劇、メロドラマの面白さを体感されています。

 このプチ番匠ムーブメントに呼応するように、松竹の映画専門チャンネル「衛星劇場」では、5月と6月に「生誕100年!番匠義彰監督特集」放映が決定! 現在、ラピュタ阿佐ヶ谷でその予告スポットも上映されています。

●5月ラインナップ

『かりそめの唇』


1955年 [監督]番匠義彰 [原作]北条誠 [脚色]馬場当[出演]川喜多雄二、本橋和子、藤乃高子、清川新吾、淡路恵子
 水野書房という貧乏出版社に勤めるかたわら夜間高校の教師もやっている早見哲夫は、伯父の実業家津田剛造の会社へも入らず、自力で生きることを誇りとしていた。早見に積極的な愛情を寄せる剛造の娘千春は、早見をドライブに誘い、その車で子供を轢きかけてしまう・・・。

『駄々っ子社長』


1956年 [監督]番匠義彰 [原作]船山馨 [脚色]柳井隆雄
[出演]大木実、加東大介、浦辺粂子、明石潮、藤乃高子
 父から受けついだ会社を経営の不手際から潰してしまった大助は、身分をかくして叔父の六兵衛のゴルフ友達で金春レーヨンの社長金剛春吉の会社に修業のため小使いとして勤めることになった。大助はこの会社で事務員をしている香月阿矢子と知合い恋に落ちるが・・・。

『母と子の窓』


1957年  [監督]番匠義彰 [原作]竹田敏彦 [脚本]猪俣勝人
[出演]杉田弘子、高橋貞二、田村高廣、小林トシ子、水戸光子
 東京の片隅にある母子寮に勤務する保母の圭子。彼女は親しくなった富豪の息子・陽一の求婚に戸惑うが、貧しい母子寮の窓の灯となるのが自分の幸せと想い・・・。母子寮をテーマにした社会派ドラマ。

『抱かれた花嫁』


1957年 [監督]番匠義彰 [脚本]椎名利夫、光畑碩郎
[出演]高橋貞二、有馬稲子、高千穂ひづる、大木実、田浦正巳、日守新一、望月優子
 浅草の老舗「鮨忠」の女将・ふさは、戦争未亡人ながら3人の子を育て上げ店まで切り盛りする男まさり。ところが、長男は芸術家肌で鮨屋を嫌って家出し、次男も哲学を学ぶ変り者で店を継ぐ気を見せない。頭の痛いふさは、仕方なく長女の和子に養子を迎えようとするのだが・・・。明朗喜劇『花嫁』シリーズ第1作。

『白い炎』

1958年 [監督]番匠義彰 [原作]井上靖 [脚色]柳井隆雄
[出演]高千穂ひづる、大木実、田村高廣、山鳩くるみ
 木津と恋仲だった那津子だが、ちょっとしたことで仲違いをしてしまい木津は愛子と結婚することになった。そして那津子は新聞記者を辞め今は実業家として頭角を現してきた的場と知り合い、ついには結婚することになった。大阪での的場の事業は発展し那津子は幸せそうに見えたが、昔の恋人・木津が株で失敗したことを知り、的場に援助を頼むのだった。

『坊っちゃん(1958年)』


1958年 [監督]番匠義彰 [脚本]椎名利夫、山内久 [原作]夏目漱石
[出演]南原伸二、有馬稲子、伴淳三郎、伊藤雄之助、トニー谷、三井弘次
 原作は夏目漱石の同名小説。南原伸二を主役に松竹映画初の「坊ちゃん」作品。その後坂本九や中村雅俊主演でリメイクされる。塩原昌之助は東京から、四国松山の中学へ赴任した。素朴で正義感の強い江戸っ子である。早速、坊っちゃんという仇名がつけられた。

『橋』


1959年 [監督]番匠義彰 [原作]大佛次郎 [脚本]柳井隆雄
[出演]大木実、岡田茉莉子、石浜朗、渡辺文雄、笠智衆 
 もと海軍少尉の老提督が、敗戦の生き残りとして、自分一人の力で厳しい現代社会に対抗して、頑固に生活する姿を中心に、次女の力強く生きようとする姿、彼女を巡る貿易ブローカー、醇朴な大学生の若き世代の恋、長女とその夫の学者との生活、提督の旧部下の情義など、異なった世代の人々が織りなす人間模様を浮き彫りにした文芸大作。

『銀嶺の王者』


1960年 [監督]番匠義彰 [脚本]椎名利夫 [出演]トニー・ザイラー、鰐淵晴子、富士栄清子、南原宏治 
 オリンピックで3つも金メダルを取ったベテランスキーヤーのトニーは、雪崩で友人を失った心の痛みを癒すため貨物船で働きながら日本にやって来た。船の司厨長・小谷と親しくなったトニーは、小谷の妹八重子と出会い心惹かれるようになる。小谷の田舎・信州に行ったトニーだが、なかなか八重子に自分の気持ちが伝えられず・・・。

今回のラピュタで上映できなかった作品を中心にラインナップされているのも嬉しいです!

番匠映画の魅力を、YouTube「佐藤利明の娯楽映画研究所」でも語っています。

今回の番匠ムーブメントを報じる共同通信社記事です。

新潟日報


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