戯曲『金欠ボーイズ 笑いごとじゃない』、たくさんダウンロードされてよかったね

と自分で言ってしまいますが、おそらく現代詩以上に読者層が限られると思われる戯曲が、ダウンロード数400を突破しました。すごいねやったねよかったね（パブーという電子書籍販売サイトでのこと）。

この『金欠ボーイズ 笑いごとじゃない』という戯曲は、昨年ここnoteでも連載形式で公開したもので、一幕ものの喜劇の脚本です。戯曲なんて読んだことないという人がほとんどかもしれませんが、基本、セリフとト書きだけでできてるやつです。

つくお「え？」

の一言で改行しちゃうみたいな。

ということは何かというと、余白が多いということですよ。これは嬉しい！　しかも一幕。そうなったらもうコントみたいなもんだ。掛け合い漫才みたいなもんです。大ヒット作「火花」を真似て（ないけど）、漫才コンビが主役ですよ。脇役も大半が芸人だ、設定上は。だからほんとに漫才だ。そう思って読めばいんだ。

面白くなかったら金は返しますが、それはその前に払っていたらの話で、これは無料公開しているのであ～る！

というわけで、気になった方はパブーで全話まとめてあるこちらを覗いてみてください。

noteで連載したものも現在でもご覧いただけます。こちらのマガジンにまとめてあります。

紙の本もあります。都内下北沢の古書ビビビさんと中野ブロードウェイ内のタコシェさんの二店で取り扱いいただいております。紙の本は400円になります。残念ながら、紙の本の場合は面白くなくても金は返せませんよ。世の中はそういうもんですよ。あなた方の方がよくご存じのはずだ。

ちなみに、タコシェさんでは『足のうら怪談全』（庵堂ちふう名義、600円）も取扱中！　合わせてご利用ください。

実を言うと、パブーでDL数400というのは、当初全13話に分けて公開したうちの第３話のみのことでして。

運営のおすすめで、たまたまこの3話をピックアップしてもらえたことで、アクセスが伸びたんですね。で、このおすすめページが全然更新されないということが、こちらにとっては非常に有利に働いたというわけで。他に勧めるものがないのか、もう運営に力を入れてないのか知りませんが。

では、「金欠ボーイズ~」の全話まとめたものはどうなのかという、あと一歩でDL数40というところ。キリ番ゲットしてみてください。キリ番って40のことですけど。

単純に考えてみると、一話分かいつまんで読んでくれた人のうち、10人に1人くらいは通して読んでみたいと思ってくれたというところで、これはまぁそんなもんじゃないか、まぁまぁいいんじゃないかという気がします。

パブーというサイトは、DL数は出てもアクセス数はログインしている本人にしか分かりません。ではそのアクセス数はどうなのかというと、明確な数字は一応伏せますが、小説や戯曲にしては悪くないんじゃないかと思うわけです。他の投稿サイトやなんかと比較しても。

自分のページを基準に考えると、この『金欠ボーイズ～』関連のものなどはアクセス数はDL数の10倍～20倍と見ておけばだいたいOKというところですが（それもかなり大雑把ですが）、アクセス数は何千とあるのにDL数は０とかようやく１みたいなものも多いです。

いずれにしろ、小説など創作系テキストのアクセス数なんてたかが知れてるわけですが、他の投稿サイトを使用した（している）経験と照らし合わせてみると、なんだかんだ言ってアクセス数という点からはパブーが一番よい、それも他と比べてかなりよい、というのが意外や意外な結論になります。

パブーというのは、今や話題にも上らないような、非常に閑散とした、消えゆく運命のプラットフォームのようにも思いますが（えっ、ちがう？？）、数字を見る限りではどうも利用者はそれなりにいるようなのです。

ユーザー層はいまいち読めないのですが、漠然とした印象でいうと、他の投稿サイトに比べていわゆる読み専の人が多いようです。実作者ではない人ということですね。それこそ何となくで、根拠はないんですけど。

そして、読み専といっても、それが「とりわけ小説を読みたい」という意味ではない人が多いという気もします。エッセイでも身辺雑記でも漫画でもレシピ本でも試験対策問題集みたいなものでも闘病記でも、何でもかまわないみたいな。ある種風通しがいいと言うか、読みたいものがあったら読むというだけの話である、みたいな。

なんかそんな気がするんですよね。作者と読み手の交流らしい交流がない、作者同士の交流がない、SNSではない、ということが大きいんでしょうか。

そんなことを言いながら、大局的には前述のような沈みつつある船とはやはり思うので（ありがたく使わせてもらってるくせに）、パブー、チミも使ってみるよろし、と気軽にはおすすめできないとは思うわけですが。

それはともかく、「金欠ボーイズ」を楽しんで！