コミティア115へ行ってきた!

前回記事、コミティア参加決意表明篇、はこちら

というわけで無事行ってきました(出店してきました)。

一般客としても参加したことがないイベントだったので数字的には読めなかったのですが、「自分の小説は漫画好きの人のがウケがいいかも、むしろそのはず」という期待もなきにしもあらずで。

蓋を開けてみたところ、『足のうら怪談全』を計3冊販売という結果でございました。

開始三十分くらいで、なんかあんまヒットしなそうかなという予感がしたわけですが、まぁまぁ、文学フリマとは違ってこちらは漫画が中心なんでしょうし、そんなところでしょうかね。大きなイベントなんだからせめて5冊・・・・・・と、それくらい届けば嬉しかったですが、無理でしたね。

600円×3冊では往復交通費と飲食代が出ておしまいというところですが、まぁこの手のイベントで黒はどうやったって無理と思ってるのでよいのです。それより、どっかの誰かが(見ず知らずのお客様が)お三方も購入してくれたんだから、けっこうなことですよ。

一日がかりで三人の手に届く。「紙の本としての小説」という媒体にあってはそんなもんでしょう。そのあと読まれるかどうか、読んでもらえたとしてどう思われるかは、神のみぞ知るであります。こちらとしては知りようもないし。

両隣のサークルが、どちらもイベント常連らしく、「知り合いがたくさん来てみんな新刊旧刊取り混ぜ買って行く」みたいな成功ストーリーを歩んでいたので(ちなみに、隣のサークルの本というのは案外どんなものか見る機会がないもんです)、挟まれたこちらとしては何となく気分が暗くはなりましたが、私としてはいつもの「レジで座ってじっと本読んでる古本屋の店員」スタイルの接客で貫きましたよ。

(タイトルには元気よく「!」がついてますが、淡々と行ってきて、粛々と時間が流れていくのを眺め、淡々と片づけて帰ってきた、というのが実際のところでしょうか)

それにしても、知人友人が同人誌作ったというので、ビッグサイトまで時間とお金をかけて会場まで足を運び、高い入場料(=カタログ代金1300円 ← マジかよと思うんですけど・・・・・・)まで払った上で、ブースを訪れ冊子や本を買ってくれるという、そんな知り合いは私にはいませんよね。

今の基準じゃないと思いますが、「自費出版で作った本は、著者がいつも年賀状を交換してる枚数が、売れる冊数の目安」という、個人的にはイイ線行ってんじゃないの?と思う話があって、それを自分に当てはめてみると、私の場合は予想販売冊数は5冊とかになって、あたらずといえども遠からずです。

まぁでも、普段の交流範囲内ではなく、その外のどっかの誰かですよ、こちらが見てるのは。と、そんなこと言ったって、人はそうそう小説というのを読まないし、まして買わない、という話もあるわけですが(それも同人誌を)。読んでくれる人を見つけるのは大変です。

とはいえ、あんなに同人活動してる人がいて、――表現欲?がある人がいるのはいい、まだ分かるとしても――、それを買いに来る人たちも大掛かりなイベントが成立する程度にはいるってんだから不思議。遠い会場まで足を運んで、入場料まで払ってでもわざわざ買いたいもんでしょうかね、同人誌って。参加させておいてもらって言うのもなんですが。

という話を、バイト先でコミティア一般参加歴がある学生にしたら、「会場でしか買えないグッズがあるとか、おまけがついてるとか、何かよく分からんがセットになってるとか」、来場側としてはそんな理由があるそうで。そんなのが来場理由として成立するのか?と疑問に思わないでもないんですが。

あとは「作家さんに会いたい」とか(あえて一般で通用している「作家さん」という言葉のままにしますが)。漫画家は知らないけど、小説家なんて実際会ったらがっかりするような人ばっかだと思いますけどね。大きな声では言えませんが。まぁどのジャンルにしろ、作者に会いたがる(面と向かって話したいというような)心理というのは、私はあまり理解できません。私なんか、私が脚本書いたり小説書いたりすると知られてもなお、バイト先の学生たちにバカだと思われてますがね。

他にも、イベントを上京理由として祭りを楽しむというつもりで行くとか、まぁなるほどと思わないでもないんですが、ウソかホントか、ゲームするためだけに行くという人もいるとか。会場に行って、ひたすらゲームしてるんだそうですよ。ネットでつながってる人と会場でリアルに会ってゲームするとか、そんなことなんですかね。よく分かりませんが。

で、何度か出店している文学フリマと比べたとき、どうなんだろうなぁと。今後も続けてコミティアにも出店する意味があるかどうか。

規模が大きすぎて一回参加してみただけじゃ何とも言えない、というのが正直なところ。自分で出店しているとあまり他を見て回る余裕もないという、身も蓋もない話もありますが、文芸系の中でも自分が浮いてなかったかどうか。また、文学フリマ以上に出品者と一般来場者の区別もつきにくくて、客層もいまいち掴めなかった。平均年齢は若かったかもしんないけど。

今回で3500サークルだそうですが、仮に一般客として来場したとして、隅から隅まで見ようと思ったらこれはかなりのことです。そのためにカタログとか見本誌とか活用してある程度的を絞ったりするわけですが(個人的にはカタログって印刷費かけて紙の物作る必要って感じないけど)、まぁ現実に店舗が並んでればそれぞれ見たくなるのが人情でしょうし、順繰りに見て回ってる人もやはりいたようです。

でも、そんな見方をしても見切れないというか、やろうとすると立ち止まってる暇もなくなるというか、違いも特色もどうでもよくなってくるというか、それより足だるいしみたいな。ねー? にもかかわらず、GW頃に開催される次回は5000サークル?だったかな?そんくらいあるんだとか。

なんかため息出ますね。

会場での最後の一時間くらい、なんか新しいやつのネタでも考えるかとメモ取りはじめたんですが、帰りに休憩で立ち寄った喫茶店とで、思いがけずするするっと、だいたい話ができて、でも、なんか「90分ものの映画」なんですよね。小説を考えようとしてたのに。

昨年春頃から、9年ぶりに映画鑑賞を再開して、それなりの量見たこと、そして自分はどうやら映画(とりあえずそれを見るのが)好きらしいと再確認してしまったことと、一方で小説をほとんど読まなかったせいで、何か頭が映画脳になってしまってるんですな。

今やってる長編も、すでに本文に取りかかってるというのに未だに、どっかで映画として見てしまってて、これ映画の方が面白くなるだろう、その方が自分としてもしっくりくるだろう、みたいなところがあって・・・・・・。うーむ。

ええと、そんなとこで。



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