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GPT-4で敏腕編集者になりきり、第二の故郷「越後湯沢」の魅力を考えてみた
前回、「『生成AI』は『検索』を代替しない」と題して、生成AIの可能性、キーワード検索との違いなどについてまとめました。
今回は、米OpenAIが次世代の大規模自然言語モデル「GPT-4」を公開した、ということで、さっそく生成AIと相性のよさそうな旅行・観光分野への活用法を、実際に使ってみることで考えていきたいと思います。
対象エリアは「越後湯沢」。
個人的な話になりますが、越後湯沢はこれまでも何回も訪れた場所であり、第二の故郷といえるほど、愛着のある土地です。
今回は、GPT-4に対応した「ChatGPT」と一緒に、「越後湯沢」にもっとたくさんの人を呼び込むための魅力を発掘していきます。私も地元の方々が集まるような隠れ家的な飲食店も少しは知っているつもりですが、どんな発見があるのか楽しみです。
では、早速、ChatGPTには「敏腕編集者」になりきってもらって、東京からのアクセス方法を解説してもらいましょう。
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スマートにまとめるあたりは敏腕編集者感がありますね。
とはいえ、「生成AIは間違った情報を教える」と言われていますから、きちんとファクトチェックをしましょう。時刻表を調べてみると、残念ながら「はくたか」は越後湯沢駅には停まらないようですね…。
とはいえ、「新幹線は1日に何本も運行されており、時間帯によっては毎時2本程度の便利なダイヤがあります」「もう少し経済的な方法をお求めの方には、」あたりの気配りに、旅行ガイドブックらしさを感じます。
季節ごとの観光スポットは教えてくれたけれど……
さて、気持ちを切り替えて、次は観光スポットについて聞いてみました。
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回答の途中で力尽きてしまいましたが、春夏秋冬にそれぞれ2つずつ見どころを提案してくれました。
「春」:それっぽいのですが、春と夏に登場する「高千代ガーデン」は検索してもヒットしません。
「夏」:越後湯沢ではありませんが、新潟には「中ノ沢渓谷森林公園」がありますので、勘違いでしょうか。「かげろうの里」もヒットしません。
「秋」:「苗場山」は新潟県湯沢町と津南町、長野県栄村の境にあり実在します。「巻橋渓谷」は「裏巻機渓谷」のことでしょうか、ヒットしません。
「冬」:「ガーラ湯沢スキー場」「苗場スキー場」はありますので正しいです。越後湯沢は冬の情報が充実しているようですね。
ということで、春夏秋冬のおすすめスポット紹介という点においては、まだ情報が足りないのか、ChatGPTは敏腕編集者ではなさそうです……。
グルメ情報、宿泊情報、あるいは地元の伝説は……
諦めずに「グルメ情報」、さらには「旅館情報」について聞いてみました。やはり途中で力尽きてしまいましたが、とりあえず「信濃屋かまどや」は実在しませんでした。ほかは正しそうな感じもします。
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ホテルや旅館については、実在するものとしないものが混在しており、真偽のほどはみなさんでご確認をお願いします……。
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ちなみに、伝説・ミステリースポットもそれっぽく書かれていますが、固有名詞を検索するとやはり違うような……。
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ちなみに、新潟県魚沼市(左)と南魚沼郡越後湯沢(右)をChatGPTが少し混同しているのではないかと思いました。
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……と、ここまでの応答を見る限りは、「生成AIは間違った情報を教える」という評判通りの結果となっていて、新井紀子国立情報学研究所社会共有知研究センター長が、「『ChatGPT』に浮かれる人が知らない恐ろしい未来」で指摘している内容は示唆に富むものだと感じずにはいられません。
「この非常に魅力的かつ明らかに未熟な技術が、短期的に社会にもたらすコストとリスクを、私たちは背負う覚悟があるのか。この点について考えなければならない」
「ChatGPTをすごいと感じてしまう現象は、受け答えの正しさよりも、自信満々かつスムーズにウソをつく“サイコパス”っぽさに起因していると思います。そのため、知的レベルが高い人でも『こっちのほうが正しいんじゃないか』と、信念や心理を揺さぶられる」
「グーグルのスンダー・ピチャイCEOはこうした副作用を理解したうえで、(AIチャットボットの)展開を抑えてきたんだと思うんですよ。Transformerを出しておきながら、何ができるかまで言わなかったのは、そういうことではないかと」
「また例えばビル・ゲイツだったら『オフィス(Microsoft Office)革命』と社内に閉じた感じでとどめていたと思う。社内のデータに基づいて生産性向上するために、クローズドにChatGPTを活用するだけであればフェイクもフェイクじゃないも関係ないので。Bingに搭載して勝負をかける、という展開はやや意外でした」
クリエイティビティを発揮してもらう
それっぽい回答をしてくれるからこそ、クリエティビティがあるのではないか。そう思い、趣向を変えて、ミステリー小説のプロットを考えてもらいました。
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相変わらず息切れが早い。固有名詞の真偽はさておき、なんとなくいい感じのストーリー!
いい調子です。続いて、地図の話題に挑戦してみましょう。
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なんとなく、伊能忠敬が苦労したことが伝わってくる文章です。
せっかくなので、マップボックス・ジャパンの活用法を聞いてみました
ChatGPTも調子が出てきたようなので、「旅行ガイドブック」と「地図技術」をかけあわせたサービスを考えてもらいました。
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当を得た回答です。「AR機能」を入れるあたり、最新技術の雰囲気がありますね。少し手を入れれば、ホームページにも載せてもいいレベルかもしれません。
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それっぽいのですが、そのままは使えなさそうですね……。
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いかがでしたでしょうか?
前半はどうなることかと思いましたが、最後のラップは疾走感がありました。
総合的にいえば、満足のいく結果ではありませんが、質問の仕方を工夫したり、日本語で書かれた情報の学習が進めば、もっと正確な情報を教えてくれるのかもしれません。
最後に、私がインターネット上で遭遇した生成AIの使い手をお二人ご紹介したいと思います。
一人目は、noteのCXO深津貴之さん。ChatGPTの特徴を分析した動画は必見です。
お二人目は、バーグハンバーグバーグのライターでもある品田遊さん。
品田さんの記事を拝読すると、「質問の仕方」の巧拙が結果に如実に表れるような気がしてなりません。
ということで、今回はまだまだ「敏腕編集者」になりきれなかったChatGPTとのやりとりをご紹介しましたが、ChatGPTが提案してくれたように、「旅行」と「地図」の相性のよさは抜群です。マップボックス・ジャパンの地図技術にご興味のある方はお気軽にお問い合わせいただければと思います。