構図ってなんだ!?
こんにちは、ワダトオル(@torufoto)です。
構図、極めてますか!?
今日は構図について書いていこう。
写真の3大要素というのがあるらしい(構図、ピント、露出)
僕が大事だと思う優先順位で並べてみる。
1に構図
2に構図
3.4も構図
5も構図
とにかく構図さえ整っていれば、露出がちょっと狂っても、ピントが甘くても見れる写真になる。(最近のカメラは、オートで露出も極端に間違えることはないし、AFも優秀すぎる...)
どんなカメラを使っても写真が上手い人は構図力があるんだ。
メジャーな構図が色々あるね。日の丸構図、3分割構図、フレーミング構図とか
日の丸構図はバカにしている人が多い。初心者っぽいとか、つまらないとか。「日の丸構図はやめなさい」の真意としては、カメラを買ったばかりで右も左もわからない、本当に初心者の人達へ構図を考えてみようってこと。日の丸構図が悪いわけではないが、扱いは難しい。そういう構図。日の丸構図を否定し続ける人は、初心者から抜け出せていないので放っておこう。
今回、〇〇構図ってのはあんまり関係ない。
ところで、黄金比って知ってる?
1:1.618の比率で人が嫌でも美しいと感じてしまう比率。らしいのだけど文面で説明しても難しいので、画像を貼っておく。
近い比率では名刺、タバコの箱、トランプ、パスポートなどなど。名刺とか意図を感じるね。取引先の人に少しでも好印象に思われたくて黄金比になったのかもしれない。
この黄金比は写真や絵の構図でも良く使われる比率で、いい写真だと直感的に感じるのは黄金比に当てはまる写真が多い。黄金比を制する者は構図を制するのだ。
でもさ、スナップする時に、お!?黄金比じゃん!パシャパシャ!って難しいよね。
そこで、まずは写真を図形的に見てみよう。
写真を図形的にすることで構図がわかりやすくなった。意識して練習すれば撮影時でも図形的に見えるようになる。
今度は黄金比を当てはめてみよう。
写真と黄金比の比率が違うので誤差はあるけれど、電線で黄金比に分割され、壁の湾曲した黒い模様でも黄金比に分割されている。黄金比の曲線が主要な点にも重なっている。
というわけで、この写真は黄金比的で気持ちいい構図と言える。
おまけで三分割も足してみる。
左上のポイントが黄金比の収束点に近いのがわかる。
実は黄金比に近くなりやすい構図が3分割構図だったりする。近くなりやすいってのは、普通に撮っても黄金比にはならない。被写体を3分割のポイントに持ってくるのは簡単、脳みそあんまり使わない。脳みそのキャパを使うのは、3分割のポイント以外の空間。とにかく考えて考えて、感覚で覚えるしかない。
この空間で点や線を使って黄金比にしてしまえば、構図は整う。
基本的にスナップ写真は引き算の考え、いらない情報は出来る限り排除していく。背景をボカしたり、ただの壁にしたり、前ボケを使ったり。自分の立ち位置やカメラアングルを考える。できるだけシンプルにシンプルに。
特に文字には気をつける、人間は文字があると読みたくなってしまうらしい。意識が文字に向いてしまう。看板、道路標識、歩いている人のTシャツ、街なかではそこら中に文字が転がっている。
ゴチャゴチャを出来るだけ排除しつつ、黄金比に繋げていくのはなかなかに難しんだけど。そこはがんばって探すしかない。
アンリ・カルティエ=ブレッソンという超有名な写真家は、撮った写真を逆さまにして見ていたらしい。逆さまにすることで写真を図形的に見ていたのだと思う。写真の内容以前に構図が整っているかどうかを確認していた。いかに構図を重要視していたかわかる。
この逆さまにして構図を見るのは、黄金比だけじゃなく、その他の構図を見ることにも使える。
今回は黄金比だったけど美しく感じる比率って黄金比だけではない。構図的になんか脳みそが気持ちいいと感じればOKなのだ。それがフレーミング構図でも、日の丸構図でも、他のどんな構図に当て嵌まっても関係ない、本能的に気持ちいいと感じる写真は構図が整っている。アートや写真に対する知識がなくても本能的に美しいと感じてしまう。〇〇構図!っていうのはあまり意味がない。とにかく気持ちがいいように切り取るんだ。
結局、どうすれば構図力が鍛えられるのかというと、インプットとアウトプットを繰り返すしかない。写真を図形的に見ること、写真を撮った後はじっくり構図を見直す。なんでこの写真は気持ちいいのか考える。
過去の写真家からも学ぶ事は多い。写真という文化を開拓してきた人達の知識や経験を学ばない理由はない。たくさん写真を見よう。
モノクロしか無い時代に撮られた写真は、色に引っ張られることもなく、階調と構図でしか美しさを表現できない。だから、昔の有名な写真家の写真は構図がいい。
目指すのは本能的に気持ちいい構図。
センスもあるかもしれない。
でも、センスは知識と経験によって作られる。
とにかくインプットとアウトプットを繰り返す。
見て、感じて、やってみる。
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