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【読んだ本】 チームワークは4つの要素で決まる/マルティーヌ・ハース 他

この本を一言で言うと...

複雑化するチームを機能させる4つの要素が学べる本。

読むべき人は...

チームのグローバル化・バーチャル化・プロジェクト化によって、チーム運営が困難になっているマネージャー

読んで学んだことは...

① 今日のチームはこれまでと異なる特徴を持つが、チームの力を発揮させる要素は以前と変わらない。

今日のチームは以前よりもはるかに「多様 Diverse」であり「分散 Dispersed」していて「デジタル Digital」で「動的 Dynamic」である。が、この「4Dチーム」であっても、チームを機能させ、力を発揮させる要素は以前と変わらない。

② チームの力を発揮させる要素は、以下の4つである。

1. 絶対的な方向性… メンバーを鼓舞し、同じ方向性を向けせ、まとめ上げる方向性。挑戦しがいがあり、達成する意義がある共通目標のこと。
2. 強力な構造… 各人のスキルにバランスがあり、人種や年齢・見解の多様性があるメンバー構成であること、またポジティブな動きを促す規範があること。
3. 支えとなるコンテキスト… 優れたパフォーマンスを後押しする報酬システム、業務に必要なデータを利用できる情報システム、研修の場を提供する教育制度など、適切な支援制度が整っていること。
4. 共通の思考様式… 距離の遠さや多様性、デジタルなコミュニケーションやメンバーの入れ替わりがあっても、同様の思考様式を持つこと。情報の不完全さによって、無用な対立構造を生まない共通のアイデンティティや認識を醸成すること。

③ チームが現在良い状態か(有効性があるか)を図る日常的な指標は、以下の3点である。

1. アウトプット… 我々のアウトプットについて、顧客は量・質・デリバリーの点で満足しているか。
2. コラボレーション能力… チームないに一致団結した動きを後押しするような動きはあるか。
3. 個々のメンバーの成長… 個々のチームメンバーは各自の知識、スキル、能力を伸ばしているか。

読んで思ったことは...

チーム運営における問題の「原因」と「結果」を整理しよう

チームを運営していると、様々な問題が噴出しがちだと思います。

・ネガティブな発言で雰囲気を悪くする社員の出現...。
・離職率の悪化...。
・売上や顧客満足度の低下...。
・右腕が育たない...。

現場で問題に対応しているとなかなか気づきにくいですが、上記の事象はチーム運営における問題の「結果」です。そして、これらの結果を引き起こしている「原因」が他にある。なので、問題を根本的に解決するためにはきちんと「原因」にアプローチしなければいけません。

この本の内容でいうと、上記『読んで学んだことは...』に記載した、③は「結果」で、②が「原因」に当たることになると思います。

チーム運営がうまくいっていないと、③のような点(アウトプット、コラボレーション能力、個々のメンバーの成長)についての問題が、目に見える形で発露してくるもの。これらの問題が起きていないかを敏感にキャッチしつつ、冷静に②のような目に見えない「原因」を突き止めて、しっかりと改善していきたいものです。

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