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「平松愛理」のマイナーな3曲でいろいろ考察してみる。

平松愛理は昔ペニーレーン24、といふところで
ライブを見に行くことが出来た唯一のアーティスト
なんだけど、その真髄としては「ガンコな神戸女」
ってイメージが実は強い。

といふことで、まずはどマイナーだけど、なんか
引っかかるくらい「空耳歌詞」とも相まって、
物事を落ち着いて考えたい時に聞く一曲から。

1.あの日の忘れ物(Erhythm/平松愛理収録)

あ。やっと観た歌詞につられて思い出すのに苦労
したけど、1番冒頭の

「まだ乾かない髪のまま」

「まだ乾かない 痛みのまんま」

に聞こえる、で悩まされてたんだっけ。そんな
空耳感もアルバム聞いてた頃よく感じてたので、
いまだに心のひっかかりを覚える一曲。

名アレンジャー清水信之との結婚アンド離婚劇とか、
著作も以前読みましたが(ゲキツー、とかだった
ような気がする)にしてはaiko以前の如何にも適切な、
と呼べるサポートに護られて楚々としたイメージを
なんとか保てていた、といふ感じでしょうか。
(現在はつべでよろしく自曲のアナリーゼやってる
あたりの吹っ切れ方が、また平松愛理らしい生き方
だなあ、とも思えるワケですが)

イメージとしてはaikoを迎え入れる前に模索して
いた1990年代のポニーキャニオンを象徴する歌い手、
の印象は強いです。

そんな彼女も阪神大震災の時にも精力的に動いて
阿久悠作詞の「美し都」(うましみやこ)という
チャリティーソングを作って、歌っています。
 なので、2曲目は「美し都」(うましみやこ)。

2.「美し都」(うましみやこ)

ぼくはその頃神戸のFMラジオ局の役員をしていて、
神戸という街にも縁があって、何かをしたいと思って
いたら、「がんばろや!We love KOBE」の
キャンペーンソングを作ってくれという話があった。
 少々の躊躇(ちゅうちょ)の後で、ぼくは引き受けた。
シンガー・ソングライターの平松愛理(えり)さんが
神戸出身と聞いていたので、一緒にやれたらと希望した。

阿久悠「歌謡曲の時代 歌もよう人もよう」
(新潮文庫版)p229
「美し都 震災からの復興を願い」

「歌謡曲の時代 歌もよう人もよう」は解説の近田春夫
も記している通り、阿久悠の関わった作品を自ら解説
している「阿久悠ランドの公式ガイドブック」なので
おすすめです。

チャリティーソングなので、コーラスが結構豪華な
作りになっていたような。この曲自体の強さ、といふ
よりはこうした企画物にきっかり強い「ガンコな神戸女」
の遣り手な能力、といふのもまた平松愛理の魅力の一つ
ではあるので挙げてみました。

で、ペニーレーン24で一番気合入れて演奏してた曲でも
あり、こないだの自曲解説もなかなかだったので、
3曲目はこれにしようかなと。「マイ セレナーデ」。

3.「マイ セレナーデ」

「駅のない遮断機」が採用されるまでのエピソードや、
「やるやら」で開始冒頭東京のビルの屋上でピアノソロ
弾き語りしてたのが「月のランプ」とかのエピソードも
好きなのですが、車のCMソング(セレスだっけ)という
オーダーに応えつつ、リズムの取り方が独特なので、
それに合わせてやたらとコンサートでも気合入れてやって
はったなー、といふ印象が強い一曲でもありました。

ってことで、渡辺美里の3曲の頃には構想してたの
ですが、ようやくこちらも纏まりました。
「平松愛理」のマイナーな3曲で~、でした。


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