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私とハコヅメ(漫画)の軌跡

前回、ハコヅメの布教記事を書きました。しかし、私の力不足でこれでは全く魅力が伝わりません!
今回は布教は諦め、私とハコヅメの出会いから今までをご紹介します。誰が興味あんねんという感じですがとにかくご紹介します。
布教記事ではないのでゴリゴリにネタバレがあります。ハコヅメ未読で知らないまま楽しみたい、という方はブラウザバックしてくれ。

ハコヅメとは何ぞや

交番の新人警察官・川合麻依と、後輩刑事にパワハラをかけて交番に左遷されて来た刑事課の元エース・藤聖子のペアを中心に織り成す、コメディー時々シリアスな警察漫画です。UFOの通報から性犯罪、交通事故まで様々な警察官の職務と日常を描いています。

これがはちゃめちゃに面白くて、私は今四六時中ハコヅメと泰三子先生について考えています。

ハコヅメの引力

そもそも私がTwitterを始めた理由は、「少女小説を中心に読んだ本の感想を書こうと思っていたから」です。ハコヅメ全く関係ないし、今でもハコヅメ専用垢ではありません。読んだ本の感想をこれまで姉に向かって吐き出していたのですが、「いい加減うるさい」と言われ、Twitterで吐き出すことにしました。
さて、12月3日からTwitterを始めて1月28日現在。総ツイート数290のうち、ハコヅメに関するツイートはなんと約107。総ツイートの1/3を余裕で上回ってますね。これはハコヅメ垢だと勘違いされてしまう……!そう危惧した私は、果敢に他の本のツイートに励みました…励みましたし、面白い本はいっぱいあるのですが…今のハコヅメの引力に逆らえませんでした。先日も「あふれる情熱をどうにかしたい」と姉に相談し「noteでも書けば?」と言われたので、よしこれまで読んだおすすめ本の感想書こう!とnoteを登録し、気づけば…ハコヅメ布教記事を書いていました。

ハコヅメとの出会い

私とハコヅメの出会いは2年前に遡ります。私が使っている電子書籍サイトでハコヅメ一巻が無料になっていました。ぶっちゃけ、今ほど衝撃的な面白さ…ではなかったような気がします。(あんまり覚えてない)ただ、結構面白いな、好みだなと思って2巻を買いました。ギャグだけどオチはいい話みたいなの好きなんですよ。今振り返れば、その当時財布の紐がかなり固かった(サークルがバカみたいに金かかるところだったので、バイト漬けで節約しまくってた)私を攻略したからには、相当惹かれるものがあったんだと思います。そして、2巻読了後、即3巻を買いました。ギャグと警察あるあるが好みど真ん中でした。その後、3巻を読んだ私は一気に5巻まで手を出すことになります。当時既刊全てです。

ハコヅメ3巻

私はこの巻がめちゃくちゃ好きです。今からオチまでめちゃくちゃネタバレします。まずはじめに収録された18話「UFO」。UFO通報や自殺するする詐欺などしょうもない通報に対応する中、またしても自殺するする詐欺の人から通報が入ります。ピンポンを鳴らしても応答がない中、呆れ果ててどうせ嘘なんだから…と一旦帰ろうとする川合に藤部長が一言、

「たしかに通報内容にはくだらない内容のものも多いけど、それに対応する私たちは、いつだって本気でいなきゃダメなの」(要約)

とガラス窓をぶち破って中に入り、本当に自殺しようとしていた通報者を助ける…というものです。ハコヅメの良いところは、普段「面倒くさい」だの「こんなキツい仕事イヤ!」だの言っているけれど、その根幹は正義感や覚悟、警察官としての誇りで出来ているんですよね。ギャグの中に隠しきれない、たまに垣間見えるアツさが最高に突き刺さります。

次に収録された19話から性犯罪のお話が幕を開けます。ハコヅメを1巻で切った(悲しい…)友人には、「ハコヅメは1話完結の漫画じゃないの?」と言われましたが、違います。たしかに初期は1話完結物が多いですが、3巻以降は数話にまたがって大きな事件(薬物事件など)を扱うことも多いです。そして、10巻を超えたころになると「この漫画、伏線が張り巡らされすぎて1話完結という概念自体間違っているのでは…」という気持ちになります。

脱線しましたが話を戻します。19〜24話にかけて、性暴力事案を扱っているのですが、その中でも私が好きな箇所を挙げていきます。ゴリゴリのネタバレです。

20話「似顔絵狂騒録」では、川合が犯人の似顔絵を描くのに挑戦します。川合の似顔絵がソウルフルな絵柄すぎてグフフみたいな笑い方をした記憶があります。さすが元警察官が書いただけあるな、と思ったのは、目撃者の証言について。心理状況から判断して証言の本質を見抜く、というのは、実際に経験された方ならではの視点でした。お仕事漫画としても超絶面白いなと思います。
そして、試行錯誤した似顔絵と容疑者の写真を見て川合が漏らした一言が「アゴ…こう描けば良かったのか」。川合はいつだって前を向いて成長し続ける最高のスーパールーキーです。

22話「捜査一課」では、川合達の捜査を元に捜査本部が立ち上がります。これに出てくる強面刑事達のやりとりもすごく面白いです。川合のソウルフルな似顔絵を見て、「もっとマシな似顔絵捜査官はいなかったのか!」「これが容疑者の写真です」「クリソツだ!」手のひら返しがすごいです。(要約)

そして、この事件の最終話、24話「コマよ、走れ」となるのですが…、この回めっっっちゃ好きです。まず、23話の続き、川合が犯人を追いかけてるシーンから始まります。川合が必死に捕まえようとする理由は「ここで逃したら警察組織の圧力が怖い」から。決して、悪は絶対許さない!とかではない…というのがハコヅメらしさだと思います。警察官だって人間で組織の一員なので、そりゃあそういう理由もあるよねwと納得。そして、女の足では追いつかない…と思ったその時、後ろからバサバサと風を切る音がして、まるでヒーローのように源が川合を追い抜く背中が見えるーー。これはめっっっちゃカッコいいです。もし読んだことない人いたら読んでみてください。登場の仕方めっっっちゃカッコいいです。(語彙は死んだ)これ、最後のシーンに被害者の女の子が出てくるんです。もちろん元通りにはならない。でも、犯人が捕まったことで、お日様の下をなんとか歩き出したーーっていう余韻がね、めちゃくちゃいいんですよ。

3巻読んだのち

3巻を読んだ私は、4巻と5巻を買いました。買わないという選択肢はありませんでしたし、読んだ後いい買い物したなーと思いました。そこそこ金欠で卵かけご飯ばっかり食べてましたがあの時の私グッジョブです。

その当時既刊は5巻までしか出ていなかったので、私はDモーニングのアプリを入れました。記憶があやふやなんですが、その時確かハコヅメが購読しなくても無料で読めたんですよね。そのため、無料で面白いし最高〜!と思って木曜日を楽しみに生きていました。しかし幸せは長くは続かず、しばらくするとDモーニングを購読しないと読めなくなってしまいました。まあ、あっさり課金したよね。ハコヅメと500円を天秤にかけた結果です。QOLが上がりました。

その後もDモーニングのアプリをうっかり消してしまったり、忙しくて読まない期間があったり、なんやかんやありましたが、Dモーニングで購読を続けました。

私の事情で読まなかった、ということはありましたが、ハコヅメは安定してずっと面白かったです。

例えば、50話「笑ってはいけない誕生日会」では、腹よじれるほど笑いました。笑ってはいけない場面で珍妙なミスばっかりするのズルすぎますね。74話「太陽にほえたい!」では、ちょっとラブの気配を感じ取って期待したり……。ギャグもちゃんとありました。「最近はどんな事件してるの?」「うんこ落書き事件とかっすね」「大変…だね」「(ちょっと得意そうな顔で)大したことないっす」<<<本当だよ>>>めちゃくちゃ笑いました。一方で、この辺りから少しずつ不穏だな?と感じることが増えてきました。モジャの能力しかり、モジャの焦り具合しかり…いやモジャばっかりだな?

でも、この時点ではまだ今ほどハコヅメに脳を侵されていませんでした。木曜日の更新は楽しみだけど、あくまで好きな漫画の一つというか。ハコヅメのすごさに気づくのはこの後からです。ここからは絶対に知らない方が衝撃的で楽しめるので、ネタバレ匂わせていきます。

衝撃の同期の桜編

えっあれっ伏線だったの!?ってめちゃくちゃ驚きました。こんなにしれ〜と伏線臭漂わせずに伏線貼れるんや……。隠密すぎるって……。こんなに長いこと眠らされている伏線に初めて出会った気がします。

事件は凄惨で妙にリアルで辛かったし、ずんだぶどうみなもとふぇいじーがいい男すぎて惚れたし、川合は成長著しくてかっこよくてトゥンクって胸が高鳴ったし、最後はうわーーー( ;  ; )ってなって感情はまさにジェットコースター。忙しかったです。

137話「怒メスティックな彼女」

この回でハコヅメすげーーーーー!!!!という気持ちが抑えられなくなった感があります。めちゃくちゃ興奮しました。
1話たった16ページですよ!?16ページの中で伏線貼って、作者からのメッセージを散りばめて、最後のページで読者を突き落とす、こんな芸当誰にできるんですか?泰三子先生しかいないでしょ!?(キレ気味)
私は見事に騙されて、最後の2ページくらいで、まさか…まさか…となって、最後のページでひえーーー!となりました。読み終わった後見返したら、本当にしっかりと根拠が書いてあるんですよね。たった16ページに。はーーーすごい。

そして、139話


ハコヅメクラスタの皆様、副題すらネタバレになる、あの回です。ここから、これ以上ないくらい目が離せなくなります。0時に絶対に更新と同時に見るマンになります。
これ言及すると、万が一この記事を読んでくれてかつハコヅメ未読の方という希少種が万が一いた場合、確実に恨まれてしまうので、詳しくは言いません。私が初見の時は興奮しているのに頭がさえ渡っている、みたいな、アドレナリン出まくってるけど誰がソレなのかめちゃくちゃ探るために高速で思考していた記憶があります。この回から毎回考察が止まらなくなります。
なのに、ハコヅメは私を嘲笑うかのように一向に勝負をかけてきません。のらりくらりと誰がソレなのか教えてくれません。もう川合と山田以外何も信じれません。

146話「『秘密』に弱い警察官」

ハコヅメってすごい、と改めて思わされたお話です。伊賀崎さん怖すぎませんか??????絵の迫力だけで涙が出そうになったのはこれが初めてです。これ、漫画ですよね?私の目の前にヤクザがいるわけでもなんでもないんだよね?なんでこんなに怖いんだろう……。改めて言わせてください。ハコヅメすげーーーーーーー!!!!!沼、まじで沼。作者すごい。神。(語彙は死んだ)

149話「撮り直せない写真」

まじですごかったですね……。表現力……演出力……もう語彙は()
漫画読んで、グロでも感動でもなく、不穏な展開を予感させただけで誇張ではなく鳥肌が立つのはハコヅメが初めてだし、きっとこれからもないと思います。

満を辞して、アンボックス

ついに今日、アンボックスが始まりました。泰三子先生の伝えたいことはこれなんだと思う。心臓丈夫なら読むべし。現場からは以上です。

最後に

やっぱりハコヅメは最高に面白いです。昔からギャグとシリアスの緩急がすごくてちょっといい話が大好きなんですが、それにしてもハマりすぎています。こんなに四六時中1つのお話を考えることなかったし、こんなに誰かと感想を言い合うのが楽しいお話もありませんでした。今は、ハコヅメ更新を楽しみに生き、ハコヅメ更新で1週間で一番感情が揺さぶられています。健全な人間としてそれが正しいかはわからないけど、めちゃくちゃ生きるのが楽しいです。もしここまで読んでくださったハコヅメ未読の方がいれば、これも何かの縁だと思って、読んでみてくれませんか?

先に沼で待ってます。

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