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ショートケーキソング第二十号

2020年11月1日、恋愛短歌同好会第33回のツイキャス歌会を行いました。
全体で243首のご応募がありました。たくさんの方からのご投稿、ありがとうございました。今回の選者は、前回首席の佐々木菜々子さんにお願いしておりました。…選ばれたすてきな六首は以下の通りです。

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佐々木さんは、これら六首以外のいいなと思った歌にも評を書いてくれていて、twitterにあげられております。たくさん素敵な歌が発掘できた回になりました。ありがとうございます…!

六首の歌の作者と評の全文のPDFは、文末のリンクから飛ぶことができます。

また、今月はPDF選者として日向彼方さんをお呼びしております。日向さんは現在は心の花に所属しつつ、短歌ネプリ・デクテットに参加されています。また私家版の歌『地球生まれの僕たちは』を刊行されています。
その歌集はわたしも入手した際にいくつかツイートしていたのですが、そのときは「生きづらさ」が滲み出ているような歌にひかれていた気がします。

今もその歌たちは変わらず好きですが、その他にもいくつか気になる歌を引いていきます。

本州で鶴が折れたらきみの住むところがたぶん嘴になる

「あいたい」と打って消してをくり返し予測変換だけに伝わる

「絶対」はないねあなたは誰よりも家族を大切にしたいひと

また、改めて気が付いたのですが、どの歌も口に出してもリズムが良く、定型の使い方が上手い…というのもちょっと受け身な主体を連想させる歌が多いからか、抑制された感情とよく響いているような気がします。
「恋愛」としても読めるけれど、そうカテゴライズしなくても良い感情…恋愛というよりかは、もっとひろい「愛」として読むとぐっとくる歌もあり、自分は特に、

そんなこと言うの母さんくらいだよ三分前に送るあけおめ

と、いう歌がけっこう好きなのですが、これは誰に送ったのか、誰に何を云われたのか(歌集の章立てからも解らない。「きみ」という存在を仮定して読み解くのも面白いのかもしれないけれど、「あけおめ」には家族にも近いくらいフランクな感じもある。ただ、どちらにしろ主体はそのひとに云われた通り「三分前」にメッセージを(これは日付が変わる瞬間に送られるメッセージの多さで障害が起こる可能性なのだろうけれど)ちゃんと送っている…ということが、なんだか好きです。

『地球生まれの僕たちは』は今は入手しにくい状態になっていますが、きっとすぐ日向さんの作品をまとめて読める機会が来るんじゃないのかな、と思っています。今後も活動を楽しみにしております…!

今回も無事にショートケーキソング第20号を発行できて嬉しいです。

次回のPDF選者は梅丘つばめさんにお願いしております。来月もよろしくお願い致します。

恋愛短歌同好会会報ショートケーキソング第20号
https://drive.google.com/file/d/1g_o4nzUeU9Dwi592vheKUYfJlv7-D2X2/view?usp=sharing

恋愛短歌同好会規約など
https://drive.google.com/file/d/1drVpBH0VsLsz7M1KXNqmQMmRzY_b94Or/view?usp=drivesdk


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