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スピラ旅行記 その36
場面は変わって水路チーム。
ティーダとワッカとリュックは「出口あるのかなぁ・・・」と不安に思いながらもすいすいと泳いでいきます。
ベベルの地下、水の都市らしく金属でできた巨大な扉やパイプなどが特徴的ですね。幻光虫も多いのか魔物もたくさん出現します。恐らく罪人たちが死に、異界送りをされないからでしょう。
またシンが襲ってきた際もベベルやルカなど大きな都市は犠牲を払ってでも守り抜くとユウナが過去に話していましたから、きっと討伐隊の幻光虫もさまよっているのでしょうね。
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その説を裏付けるのがこの魔物。
「悪魔とも獣とも見える、独自の形状が比較的珍しいタイプと言える魔物。一説には召喚獣に近い魔物とも言われており、修行中に命を落とした召喚士が、無念の念から転生した魔物ではないかという説もある。」
こちらはエボンの教えとスピラの人々というワールドガイドから抜粋。私の考察、そんなに遠くないんじゃないかな。ちなみにこのフレジアス系の魔物はこことガガゼト山にしかいません。ということはやはりその説が濃厚になってきませんか?
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くちばしはイカっぽいですけどね。
こいつかたい属性付きなんですよ。そりゃスピラ来たばかりのティーダ君海底遺跡で苦労するわけだわ。こちらとら戦闘に関してずぶの素人でしたからね。
でもまぁ今では武器を改造して貫通の効果を持たせることも、魔法で撃退することもできますからね。強くなったよね。
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魔物を退け泳ぎ続けると大きな広間に出てきます。その瞬間幻光虫がティーダ達の前に躍り出るように集まってきて大きな聖獣が姿を現します。
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飛空艇の上でやっつけたあいつです。
聖ベベル宮の聖獣、守り手としてのプライドからでしょう。ゾンビになって蘇ってきました。聖獣なのにゾンビって、ものすごく矛盾してますよね。それくらい必死に食らいついてきたってことです。
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叩いて倒すも良し、特殊コマンドを駆使して水門を開きながら逃げるも良し、ゾンビなので回復アイテムで苦しめるも良し、なんですよ。
レベルには自信があったので普通に叩いてたんですが、うっかり!
こいつ石化睨みするの忘れてたんですよ。運よく外れたんですが、確か水中で石化するとそのまま粉々に砕けて戦闘復帰できなくなるんですよ。危うくリュックが砕け散るところでした・・・。
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こりゃうかうかしてられんと思い、禁じ手のあれ、やりました。
フェニックスの尾を投げつけるやつ。普通は蘇生するためのアイテムですがゾンビ状態のものに使うと即死を狙えるやつ。
さすがに一撃とはいきませんでしたが3回くらいかな?
1尾っぽでダメージ9999になるので余裕で勝利~
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出口にユウナたちが居ました。やっとメンバー全員合流です。それぞれのあの閉鎖空間から抜け出せたほっとする安心感はプライヤーも感じます。ぎゅっとユウナを抱きしめるリュックも、不安から解放された瞬間だったことでしょう。
奥から誰かやって来ます。
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手下を引き連れてシーモア登場。罪人の路を乗り越えたのに結局殺されるのね・・・。という感じ。ま。負けませんけど。
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もうワッカもたじろいだりしません。しっかり前に立ち戦う姿勢を見せています。
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だらんと力なく歩いてきていたように見えていましたが、すでに殺された後でした。アーロンに見せびらかすようにぽいと死体を投げ出します。さすがのアーロンもぴくっと怒りを見せます。
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キノックは軍師としての任があり、老師を務めていました。アーロンと友人関係だったので若い頃は気が合ったのでしょう。しかしアーロンは出世の道には乗らず僧兵を辞め、ガードになりました。反対にキノックは出世の道を選び成功してきた人物です。
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しかしその反面、キノックは失脚することを恐れていました。積み上げてきた地位が奪われることに怯えていたのです。その恐怖から救ってやったのだとシーモアは語ります。
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なーにを言ってんだって感じなんですがシーモアは大まじめです。生きるから辛い。限りある命を守ろうとするから辛い。失うから悲しい。みんな死んで死人になってしまえば全ての苦しみから解放される。これがシーモアの理想論、持論です。
死の力をもってスピラを救う。そのために私はシンになる。
そのためにユウナと旅をして究極召喚を手に入れる。ということに繋がるんです。この段階では究極召喚=シンと明言していませんがね。
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迷いなかったですよ、キマリ。思い切り心臓目掛けて突き立てました。
しかしシーモアはすでに死人。心肺機能など関係ないのでしょう。全く動じることなく、槍を抜くでもなくその場で杖をかざします。
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次第にキノック、護衛のグアド、僧兵の身体が透けはじめ幻光虫が舞い始めます。すっかりもとの身体が消えていきます。
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幻光虫を一身に集め白目をむきながら全身を震わせる様はまさに悪魔。もう人ではないことを確信する場面です。
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石板を背負い浮遊する姿は幽霊のようでもあります。
背負った石板は母親の墓石を模していたりするのでしょうか。
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相手を見据えビタッと槍を相手に向けたままのキマリは漢です。
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キマリのユウナを守れ!という短い言葉と、行け!というアーロンの怒号に近い言葉で強引に走り出すユウナ達。父が召喚士として静かに旅立った一本橋を走りながら彼女は考えます。
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ぱっと足を止め、懇願するようにアーロンに言います。キマリの気持ちも役割もわかっています。しかしユウナにとって最も長く旅を続けてきたのはキマリです。子供の頃からずっと一緒。このままもう会えなくなると思ったのでしょう。
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この判断はアーロンが逆の立場でもしたでしょう。キマリはアーロンの秘密を知っていたからこそ自らが犠牲になることを選んだのです。抜群の信頼関係の上に成り立っているんです。
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ここでティーダがとんちのように言い出します。
「ガードだからユウナの行くとこ どこでもついてく!んで、守る!」
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「どこでも?」と言い終えると同時に2人は「行こう!」と息ぴったりに走っていくのでした。
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本気で逃げ切ろうと考えていたはずですがもちろん自分だって見殺しにしたかったわけではありません。困ったもんだと言う顔をしつつ、嬉しかったんです。なんて良いシーンでしょうか。
もう掟も教えも血筋や人種も関係なく、チームとして全員がまとまった瞬間です。ここから最高の信頼関係を持つ最高のチームが始まります。
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この人もユウナ様の手助けをしたとして反逆者として捕らえられてしまいます。でもオオアカ屋なりの正義だったんですよ。ありがとう。
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続々とやってくる他のメンバーも見ながらやれやれと首を横に振ります。
でもきっとキマリだって嬉しくて頼もしかったはずですよ。
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ユウナは幼い頃からここぞという時は頑固だったはずですから、そんな思い出を思い出してるといいですね。
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今回もユウナやティーダは特殊コマンドで語り掛けることができます。
「よくぞ戻りました、と言いたいところですが、私と行く気は無いようですね。」とシーモアが言います。ユウナは「行くのはあなたひとり。異界へ送ります!」と強い口調。かっこいい。
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召喚獣に対しては即死攻撃を仕掛けてきます。
召喚士としてはやはり1枚も2枚も上手であるということでしょうか。幻光虫を霧散させて消し去ることなど簡単だと言った感じです。
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クールに見せて意外と熱い男です。
若い頃は血の気多い感じでしたし、僧官に向かなかったのかもしれませんね。
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苦しそうな表情とうめき声をあげそのまま姿が消えてしまいます。
魔物であればそのまま消えて無くなるのですが、想いが強い死人はエフレイエのようにまた姿を形成して戻れるのでしょう。出会う度に姿が人からかけ離れていきます。そのあたりの変化も見てくださいね。
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シーモアを倒した後は一心不乱に逃げの一手です。とにかく一本橋を走って走って森へ身を隠します。マカラーニャの森は木々に覆われ暗さがあることと、鉱石の輝きによって目が惑わされやすいですから隠れるにはうってつけです。
小道を挟めば外は反逆者を探せ!と僧兵たちが駆け回っています。
しばらくこのままじっとしていましょう・・・。
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