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人工言語の作り方#000 序

自分にしか書けない記事が書きたい。そう思ってこの記事を書くわけである。

私の活動の場はTwitter、YouTube、Patreonなど多岐にわたっており、各所でのコンテンツの差別化を図るというか、クオリティを落とさないということがそれなりに課題となっている。そのなかで、noteにおいてはなにかと質問への回答だったりとか、身の周りで起きていることへの反応だったり、そういう類の文章を書いてきた。だが、なにか自発的に書きたい内容があるはずである。これだけいろいろと生産したがっている精神から、なにかは出てくるはずである。

というわけで、「タモリ倶楽部」の放送後にツイッター等で寄せられた反響を受け、人工言語の自分なりの作り方を初めて明文化することにしてみた。

これは自分からしてもそれなりにクレイジーな作業である。今まで私は11年くらいの間架空言語ないし人工言語を作ってきたが、その方法をしっかりと定式化したことは一度もない。漠然とした創作論については過去のnoteにも上げてきたし、各メディアの取材でも説明してきたが、自分が具体的にどういうプロセスを踏んできたかは、細かくは説明したことはない。

私は人工言語づくりのプロを名乗るわけでもなければ、その母体となる言語学についても理解が不十分なところが多いだろう。しかし、多くの方が「タモリ倶楽部」での私の話を面白いと言ってくれている中で、自分がどういう風に言語を作っているか、何に気を配っているか、何にそんなに時間をかけているのかを語ることくらいは許されるだろう——たとえその記述に学問的な間違いが多少見受けられたとしても。したがって読者の方においては、ここに示された私の見解はあくまで一学部生のものであって、学問的正確性については完璧ではないということを念頭においてお読みいただければと思う。そして、言語学を学ぶ方々、研究されている方々においては、何らかの誤りに気づいた方は、忌憚ないご指摘を賜りたい。文中、言語学の用語を使うことが不可避であるが、最初は極力専門性の高くない部分から説明していくので、話が上級編へと進んでいくにつれ、私と一緒に言語学を学んでいっていただければと思う。

さらにいえば、今あなたが人工言語を作りたくてこのマガジンを読んでいるなら、私の記事や方法論があなたに合うかどうかは全く未知数であることをご承知おきいただきたい。私の方法論もこれからおそらく改良されていくべき点が多くあるだろうし、あなたの創作のスタイルに合っているかどうかはあなたにしか分からない。

このシリーズの投稿予定は不定期で、まとまり次第出すという形になると思う。何日、何週間、下手をすると何ヶ月も間隔を空けて、自分の中でまとまり次第時折出す文章を、たくさんとまではいかなくてもいくらかの人に興味を持ってお読みいただけることを願う。

なお、最初の記事をすでにお読みになった方はお分かりかと思うが、私のnoteでの文体は一定しない。初期は敬体で書いていたが、学問的な説明をする際に敬語はいささか邪魔になることが多いので、このシリーズは(愛想のないように見えるかもしれないが)常体で書くこととする。

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