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法学部の都立大生が授業の感想を語る記事②(2023年度、3年生編)

お久しぶりです。
3年生が終了し、予定していた授業をすべて受け終えたので、またぼちぼち書いていこうと思います。後輩の一助となるように。
無事法学部指定の124単位を履修したので、あとは学費を払えば卒業できます。
みなさんも3年生終わりまでには単位を取りきるようにしましょう。

評価方法

楽単として評価していくので、
①授業の楽さ(課題の多さ、授業そのものの重量等)
②単位の楽さ(単位獲得に向けた勉強量や履修の合否そのものの難しさ等)
の2点で評価していきます。
両方とも3段階評価とし、1が最低、3が最高です。
両方とも3、あるいはおすすめのものは☆マークをつけます。
以前の評価より簡素になっている点はご容赦ください。

※なお、どの評判にもいえることですが、必ず評判の内容と皆さんの年度のシラバス、講師、履修要件などをすべて確認しつつ見てください。
 担当教員や年度が違うと、成績評価方法もテスト内容も全く違うということが毎年おきかねませんので、みなさんが履修する年度の内容とよく見比べて確認してください。
 教員が違う場合は、多少の参考にしかならないと思います。

取得単位一覧(2023年)

基盤科目

・現代政治入門

専門科目(法学部)

・商法一部
・☆民法三部
・労働法
・☆法律学政治学特殊講義×2
 (中国政治論/現代アメリカの政治)

専門科目(法学部以外)

・☆表象文化論特殊講義
・☆日本言語文化概論
・☆日本文化特殊講義
・財務諸表論

授業ごとの総評

基盤科目

・現代政治入門
 ①3 ②2
 S先生担当。
 本来法学部推奨基盤科目。ということで若い学年のうちに履修すべきではあったが、なぜか取っていなかったため「政治学履修したしいけるだろう」という考えで取った講義。
 ただ全体的な感想として「政治学でやった内容以外も出てくる」。というのも、政治学と当講義で使っている教科書に関連性はないし、担当教員も違うので、何を教えてくれるかの比重が全く違う。
 現代政治入門は、政治学などの専門科目という集合の内側にある集合だと思っていたら、実際は結構別の集合で、政治学とは重なっているベン図のようになっている講義だった。
 政治学で聞いた話題についても話されはするが、別にそれ以外にもガツガツ知らん内容が出てくる。広く政治学を学びたい場合は、関連する基盤科目含めて履修したほうがいいと痛感した。少なくとも専門科目の政治学一つ受けただけでは、基盤科目に出てくる内容すら取り逃がす可能性がある。

 授業自体はスライドを元に先生が講義してくれるだけな上、内容も話し方もまあまあ面白いので飽きはしない。ただテストがまあまあ難しい。講義内容の隅から隅まで出てくるので、思った以上に解けない実感がのしかかってくるタイプのテスト。
 本来指示されている教科書を買うタイプの講義なのだが、筆者は金の無駄だと思い買わなかった。実際単位は取れたので、配布スライドを端から端までしっかり覚えておけるなら、そして授業内容を忘れないなら単位は取れるはず。
 しかしスライドは先生が授業中に書き込み、その後にupされる上、その書き込みも話の内容より格段に少ないため、ノートやメモを取っておくのが吉。
 ただ以上はテストのみの話であり、テストの点数が低い場合でも、何回か課される事前課題をやっておけば点数加算の救済があるので、テストの難しさよりも単位は取りやすい。テストは基盤のくせに重いが、事前課題をちゃんと出しておけば単位を落とすことはないだろう。
 公開された得点分布表を見る限り、救済を受けてなお落とした面々は全体の10%もいないのではないかと思う。


専門科目(法学部)

・商法一部
 ①2 ②1
 K先生担当。
 中国人講師だったが、聞き取りにくいということはない。話は普通に上手い。
 会社法や、それに関連する法令についてガツガツ学んでいくタイプの講義。
 2時間連続ということもあり精神的負担はある。
 ただ内容は興味があれば普通に面白い。
 毎授業ごとにkibacoで質問受付があり、疑問があれば次回あたりに答えてもらえるのがありがたい。kibacoには内容振り返りの小テスト(成績評価に一切関係ない)が定期的に出されるため、試験に備えたい人はしっかり活用すること。
 なぜかレジュメが数週間の限定お知らせで配布され、以降は消される。
 逐一保存なり印刷なりしていないと消えていく。許せない。

 テストについては前期の中で中間、期末があるタイプ。いかにも法学部のテストであり、刑法や民法、行政法一部などを受けた諸兄なら特に何も思わない、普通の法学部の重いテスト。事例問題や一問一答など。
 ちゃんと勉強して聞かれたとおりに答えてくださいといわんばかりのテストなため、言えるポイントは特にない。
 全体的に講義としては有意義であるため、講義自体は勧めたいが、法学部外の人にとってはテストが重いかもしれない。
 興味深いが楽単ではない。

・☆民法三部
 ①3 ②3
 みんな大好きS先生の民法群。
 民法はおそらく担当が任されない一部を除いてS先生が務めているときに取ろう。
 楽単ではあるが民法の知識は大してつかない。自学必須。
 先生が黒板に事例を書き、それについて民法改正や以前の法理、該当法の根底にある趣旨などを考えさせたり答えてくれたりする講義。
 教師本人が言う通り、民法自体について学ぶだけならkibacoで配布される尋常じゃない量のレジュメを見ながら勝手に学んでいくべき。講義はそれに関連する情報を提供してくれる場でしかないので、別に講義にでていてもそこまで民法の知識は付かない。ただしテスト関連情報がモリモリ出てくるので、個人的には全講義行けたら行っておくべき。
 飲食可、入退室可のおおらかな講義。

 テストはS先生流の事例問題について、自分の意見を述べたりするもの。
 選択する問題によって、自分の意見を述べるものから、六法引いて正しい答えをしっかり記述するものまで多数。問題そのものに難度が設定されており、授業中に先生がテストに出る問題についてある程度教えてくれるので、それを踏まえて回答を練ってくれば単位は取れる。
 そのため法学部専門科目の中では非常にありがたい楽単。テスト自体はしっかり記述式なのでカロリーは使うが、流石にそれくらいは我慢しよう。

・労働法
 ①2 ②2
 A先生担当。
 労働基準法、労働組合法、労働契約法などについて学ぶ講義。
 楽単とかを除けば全学生に取ってほしい講義。
 これから繰り出すことになる社会についてある程度自分で理解することができるようになる法の授業。
 出席確認のため授業後に200文字以上の感想文提出(たまに事例問題の回答)を求められる。特に評価には組み込まれないが、出席のために書かなければならない。
 配布されたレジュメに従ったスライドに従った講義が展開される。基本的にはレジュメに書き込むなり、説明されたことを覚えておけばよい。レジュメは枚数が多いので印刷には不向き。
 法の中でも法そのものの内容が面白いし役立つので有意義。

 テストは普通の法学部のテスト。一問一答、○×クイズ、短答式、論述など。バリバリ広い範囲から出てくるので勉強は必須だが、立法目的や趣旨がとっつきやすいタイプの法なので、他より勉強はしやすい。と思う。
 評価は甘くない。より良い評価を目指すならしっかり勉強するべき。

・☆法律学政治学特殊講義×2
 (中国政治論/現代アメリカの政治)
 ①3 ②3 ※注意、下記太字参考
 前者H先生、後者K(M)先生担当。
 半期1コマということで、法学部外の生徒にとっても非常にとっつきやすい専門科目。授業内容は毎年変わり、お題通りの講義が展開される。
 ただしこれはシラバスをしっかり読んで、そういう感じの講義を嗅ぎ分けて履修すること。例えば「刑法Ⅲ」とか書かれてるH先生の講義は明らかに初学者向けではない。参考程度に上げておくと、2024年度でいうなら(東アジア政治論)や(中・東欧の政治)あたりがそれに当たると思う。
 授業そのものの評価は人によってまちまちだろうが、個人的には両方面白かった。

 テストは論述だが、書き込みノート等の持ち込みが両者可能だったため苦ではない。こうした対応も講義教師によって変わるのかもしれないが、比較的軽い法学部の講義であるし、内容も素直に勉強になるためオススメできる。


専門科目(法学部以外)

・☆表象文化論特殊講義
・☆日本言語文化概論
・☆日本文化特殊講義
 ①3 ②3 (授業による)
 人文社会学部専門講義。
 講師によって内容がまちまち。
 古文読んだり映像見たりラノベ読んだりゲーム音楽聞いたり写真学んだり。
 外国語学んだり〇〇論について学んだりするものもある。
 余った時間にいれる講義として最適。
 楽そうな履修要件や楽しそうな講義内容してるものを発掘し、好きなように受けるといい。専門科目に加算されるのも美味しい。
 授業によって本当にまちまちなので、しっかりシラバスを読んで見極めていこう。

 評価はレポートだったりテストだったり。面倒そうな評価の講義は避けるが吉。うまく見極められれば楽単良授業の山、それが人文社会学部の長いタイトルの講義である。

・財務諸表論
 ①3 ②2
 N先生担当。
 文字通り財務諸表分析に関する指標などを学んでいく講義。
 個人的に大変興味があったので取った。
 レジュメには会計学入門を取った人向けみたいな記述がされているが、日商簿記3級レベルの知識があれば出てくる単語につまづきはしない。
 財務諸表分析に関する指標をつらつらと説明される講義だったので、興味のある人には勧めてもいい感じの講義。楽でもある。
 ただ興味ない人からすると変なアルファベットが羅列されているだけの講義かもしれない。
 今年のレジュメを適当に斜め読みした限りでは、簿記の内容や財務諸表の諸々について興味がある人は、2024年度なら「原価計算論」「財務会計論」「財務情報分析論」「会計制度論」「財務諸表論」「財務戦略論」などが直接関連のある内容らしかったので、参考に上げておく。
 
 評価はテスト予定だったが財務諸表分析のレポートに変わった。書く分量にもよるが、楽ではないが苦でもない、そんな感じ。


以上、筆者が3年次に取った講義についてでした。
去年の内容と変わらず、人文社会学部のよさげな講義は楽単です程度の感想でしかありませんが、参考になれば幸いです。

過去問については、期末の前までには上げられたらいいなと思っています。
それでは皆さん、大学生活がんばってください。


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