消えたクロワッサン
我が家には7歳男児と3歳女児がいる。
7歳男児の好物にしてはおしゃれすぎるよね、クロワッサン。クロワッサンというのはフランス語で三日月という意味の如く、その形をしてるパンの名称だ。生地xバターx生地xバターx生地…と重ねていくハイカロリー爆弾。我が家の7歳男児はやせ型日本代表みたいな体型でして…水着の季節はなんとも心配なもやしっ子。だからハイカロリー爆弾を食べても、母は何とも思わない。
春休み中のある日。昼食を簡単に済ませたく7歳男児とパン屋へ。道中の車内ですでに「クロワッサン買う」と心に誓っている人が一人。。いざ店内に入ったところ、クロワッサンがない~と泣き顔の息子。仕方ないから…と選んだのはカレーパンとアンドーナツ(こしあん)?!どんだけ油を欲しているんだ、君の身体は。よいけども。そしてレジに向かう途中の冷蔵ケースの上に息子の好物であるクロワッサン氏を発見!!!!あるじゃないの~、なんでちゃんと探さないのよ~君はいつも探さないで諦めるよね~と言いたいのをぐっと我慢して、速やかにクロワッサン氏をトレーに迎え入れお会計へ。
家に戻ってさぁ食べよう!となったときに、何故かキッチンカウンターへクロワッサン氏を移動させる7歳男児。食べないの?という質問に、あとで。という返事。
そのまま時間は過ぎ、3歳女児のお迎えへ(私は在宅勤務中)。
帰宅後のルーティンとして、私はお風呂を沸かしてる隙に、泥まみれの3歳女児の洋服をゴシゴシ洗う。その間、子どもたちは自由時間。お菓子を食べたり、ゲームに興じる細やかなるフリーダム。
ティロリロリーン♪お風呂が沸きました♪
そしてお風呂→夕飯を済ませ、明日の準備。そろそろ「寝る」という本日の最終イベントへ、いざ!となるはずだったが…7歳男児が探す、探す。そして叫ぶ。「オレのクロワッサンーーー!」
私は心の中で「はいはい、思い出しましたか。キッチンカウンターにありますよ。」と呟きながら、すまし顔でキッチンへ。
ところが、ないのである。???である。神隠し?いやまさかね。息子が食べたのに忘れてるって可能性は?ないよね。
などと瞬時にあらゆる可能性を探ってみたし、実際探したけどない。まずい、このままでは息子氏が怒り狂ってしまう…と、顔を上げると、リビングからこちらをじーっと見つめる者が。なんだろう、その無の表情。私は関係ありませんよ、の顔だけど、私と息子氏の一挙一動を見つめているその表情。…まさか?
はい、というわけで、犯人は我が家の3歳娘でした。過去クロワッサンに微塵も興味を示さなかったために、ノーマークでした。。そして息子はというと、あっけらかんと「なーんだ!そっかぁ〜泥棒に入られたのかと思った!おやすみ〜」だって。
息子の執着のなさと娘のしたたかさに感心した母なのであった。
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